〇新型コロナ問題

◇2020年4月16日
 1.たんぽぽ舎MLニュースNo.3909
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3909に、拙稿「権利に基づく闘い その5」が掲載されましたので、次に紹介します。
  現在、喫緊の問題になっている「休業要請と補償」の問題が「権利に基づく闘い」に大きく関連しますので、それについて書いてみました。
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3909
 2.感染症対策の大原則は「検査と隔離」
  感染症対策の大原則は「検査と隔離」です。にも関わらず、国は、新型コロナに関し、専門家会議が提案した「クラスター追跡」という方針を採って
 きました。
  この間違った方針が、感染を拡大し、医療崩壊の危機を招いています。
  新型コロナは、軽症者・無症状者からも感染するのですから、クラスター追跡では野放しになってしまう軽症者・無症状者から感染が拡大するのは当
 たり前です。
  別の表現をすれば、感染がA→B→C→D→……と広がっていく場合、A,B,C,Dがいずれも単独でも広がります。しかるに、クラスター追跡では、B、
 C、D等のいずれかが集団でないと追跡の対象になりませんから、追跡から漏れる感染者が拡がっていくのは当たり前です。
  専門家会議は、検査を拡大すると医療崩壊するという理由から検査を抑制してきましたが、その問題は検査後に仕分け(トリアージ)をすれば解決で
 きることです。「検査→仕分け隔離」をすればいいだけのことです。
  現状は、むしろ「クラスター追跡」・「検査抑制」が医療崩壊を招きつつあります。「クラスター追跡」を方針にした専門家会議、特にその主な推進
 者である尾身茂氏・押谷仁氏の責任は重大であり、間違った方針を採ったこと、少なくとも「検査拡大」への方針転換が遅れたことの反省が必要です。
  ところが、「クラスター追跡」の破綻が明らかになった現在、専門家会議は、何の反省も表明することなく、いきなり役者を西浦博氏に変えて「移動
 80%削減」を打ち出し、それを受けて「休業要請」がなされています(国の「休業要請・無補償」の問題点については上掲の「たんぽぽ舎MLニュース
 No.3909」をご覧ください)。
  「移動削減」が感染症対策になることは言うまでもありません。
  しかし、「検査→仕分け隔離」を進めなければ無差別の移動制限を長期にわたって強いることになり、国民の生活や経済に及ぼす影響が甚大になりま
 す。
  検査を徹底すれば、無差別に自粛や休業を強いる必要はありません。実際、韓国は、ほとんど自粛・休業を強いることなく、検査徹底によって感染を
 減らすことに成功しました。
  「移動削減」を長期にわたって実施すれば、そう遠くないうちに国民の悲鳴と怨嗟の声が大きくなり、その限界が明らかになるでしょう。
  国が自らやるべき政策を講じることなく、国民に我慢と犠牲を強いること自体が間違いなのです。
  戦時中、軍の高官たちは、国民・兵士に「生きて虜囚の辱めを受けず」と命令して自決を強要しておきながら、自らは贅沢三昧の生活を送り、戦後
 まで生き延びました(牟田口廉也、辻政信が有名です)が、それと全く同じ構図です。
  専門家会議の尾身茂氏が、感染拡大が明らかになった頃、今後の方針を聞かれて、「我々の覚悟」と書いたパネルを掲げたときには、戦時中の竹槍
 精神論を思い出しました。
  戦争で犯した過ちをコロナ問題で繰り返さないようにしましょう。

◇2020年4月21日
 1.渋谷健司氏の見解
  WHO(世界保健機関)上級顧問の渋谷健司氏の見解が大変優れているので、次に掲載します。
  渋谷健司氏の見解
◇2020年4月26日
 1.補償金と協力金はどう違うのか
  新型コロナ問題で、国は一貫して休業補償を支払うことを拒んでいます。
  たんぽぽ舎MLNo.3909に記したように、国は補償を回避する目的で、狡猾にも二つの仕掛けを設けました。一つは、休業の「強制」でなく「要
 請」にすること、もう一つは、「休業要請」を自治体にさせることです。
  休業要請をすることになった自治体は、要請を受け容れてもらうために協力金を設けています。しかし、なぜ「補償金」でなく「協力金」なので
 しょうか。
  「協力金」とは、発電所の立地や河川工事等で設けられてきた制度ですが、いまでは国交省は「不明朗な支出になるため許されない。補償金とし
 て支払うべき」としています。「補償金」の場合には、憲法29条(私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる)に基
 づいて支払わなければならず、算定式まで決められているからです。
  にもかかわらず、「協力金」とされているのは、「補償金」は憲法29条に基づいて公権力が支払うことを義務付けられるからです。国は、あくま
 で「義務」としての「補償金」でなく、「恩恵」としての「協力金」として自治体に支払わせたいのです。また、「補償金」とすれば、国としての
 補償の責任も問われることになるからです。
  これに対して、全国知事会議は、次の二点を国に要求しています(東京新聞2020年4月17日夕刊)。
  ①休業要請に応じた事業者に対して、国が損失補償すること
  ②「国の損失補償」とは別に自治体が、約一兆円の臨時交付金を財源として協力金を交付できるようにすること
  全国知事会議の要求に対し、国は、ようやく②は認めたものの、①は拒否を貫いています。
  しかし、いまの一兆円程度の「協力金」制度では、とても、休業要請に応じる業者の損失を補うことはできません。また、自治体の財政力の格差に
 よる不公平が解消できません。
  休業要請が長引けば、国が補償を回避していることの問題が、ますます大きくなっていくと思われます。
  以下に関連記事を掲げておきます。
  事業者に休業補償要請(東京新聞2020.4.17夕刊)
  各県、協力金表明相次ぐ 一兆円では足りない(東京新聞2020.4.21)
  休業補償 北村担当相「認めない」 協力金は容認(毎日新聞2020.4.21)

◇2020年4月27日
 1.専門家会議は無能、無責任かつ悪質
  新型コロナウィルス感染症対策専門家会議が間違った方針を立ててきたことは4月16日に書きました(4月21日に紹介した渋谷健司WHO上級顧問
 も同様の見解でした)。
  専門家会議が立てた「クラスター追跡」・「PCR検査抑制」では、個別の感染者が野放しになりますから、市中感染が拡大してきたのは当たり前で
 す。それに気づかなかった専門家会議は無能と言われてもやむを得ません。その責任は重大です。
  しかし、市中感染が拡大し、「クラスター追跡」・「PCR検査抑制」の方針の誤りが明確になった今も、専門家会議は、誤りを明確に認めていませ
 ん。それどころか、「以前からPCR検査を増やすべきと言ってきた」とのゴマカシ、責任逃れの発言を行なっています。クラスター追跡の方針の中心
 メンバー押谷仁氏は「PCR検査抑制が、日本が踏みとどまっている大きな理由」と言っていたにもかかわらず、何の反省も陳謝もなく平気で前言を翻
 すとは人格さえ疑われるほど悪質です。
  さらに、最近、専門家会議は「4日間様子を見てくれ」とは言っていない、と言い始めました(4月22日専門家会議の記者会見における釜萢敏常任
 委員の発言)。4日待機ルールは、専門家委員会が打ち出した当初からの方針であり、国民すべてが知っているといっても過言ではないものです。帰国
 者接触者相談センターの市民相談対応フローにも「風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上」という条件が明確に記されています。
  にもかかわらず、自宅待機中の感染者が亡くなる事態が相次ぐと、「4日間様子を見てくれ」とは言っていないと言い始めるとは、卑劣さにも程があ
 ります。
  無能なばかりか、悪質・卑劣な専門家会議及び安倍政権に任せていると、国民は殺されます。専門家会議、特に尾身茂、押谷仁、釜萢敏氏らに騙され
 ないようにしましょう。政府・厚労省は、もちろん駄目です。他方、信頼できる専門家は、岡田晴恵、上昌広、倉持仁氏らです。
  コロナ感染対策の鍵は、次の①~③です。①~③を強調するか否かで信頼できるか否かを識別できます。
  ①PCR検査の拡充
  ②仕分け隔離(無症状者・軽症者は自宅でなくホテルに)
  ③アビガンの早期投与
  専門家会議や安倍政権の犯罪をしっかり脳裏に刻みつつ、①~③の対策の実施を強く要請していきましょう。
  <関連記事>
  釜萢敏常任委員の発言
  帰国者接触者相談センターの市民相談対応フロー

◇2020年5月3日
 1.指示に応じないパチンコ店が国を追い詰める
  パチンコ店への休業要請が物議を醸しています。
  新型インフルエンザ等対策特別措置法(以下、「特措法」)に基づく休業要請には、二種類あります。24条9項に基づく「弱い要請」と45条2項に
 基づく「強い要請」です。「要請」に応えない場合、前者は何もできませんが、後者は「指示」をしたり、氏名を「公表」したりすることができます。
  いくつかの都府県では、パチンコ店に対し「強い要請」をしました。東京都では、「要請」だけで全ての業者が応じました。大阪府では、「指示」を
 ちらつかせることで全ての業者が応じました。しかし、兵庫県では、休業要請に応じない3店に対し、5月1日、全国で初めて45条3項に基づく「指
 示」を出しました。
  特措法では、「指示」は出せても、「指示」に従わない場合の罰則はありません。そのため、「指示」を受けた業者は今でも営業を続けています。
  このような状況になった最大の原因は、国が休業補償を避けたからです。罰則を設けて強い強制力を持たせ、その代わりに補償するような法律を作っ
 ていれば、兵庫県のような状況は生まれなかったのです。
  実は、憲法29条に基づけば、強制的に私権を制限するには「正当な補償」が必要です。ですから、「指示」を出すにも補償が必要なはずです(弁護
 士である大阪府の吉村知事も、そう主張しています)。しかし、国は憲法違反の疑いの強い「補償なしの特措法」を作ったのです。
  「補償なしの特措法」の限界が明らかになってきたため、西村経済再生担当相は、4月27日記者会見で、罰則を伴うより強制力のある仕組み、法整
 備を検討する考えを明らかにしました。
  しかし、私は、そのような法整備は難しいと思います。なぜなら罰則を設ければ必ず補償が必要になりますから、業者は、「要請」や「指示」に応じ
 れば補償を受けられず、応じなければ補償を受けられることになります。
  そのため、「要請」や「指示」に従って休業する業者はいなくなってしまいます。また、これまで「補償なしの特措法」の「要請」に応じてきた業者
 からも、強い反発と非難を浴びることになってしまいます。パチンコ業に限らず、あらゆる業種にわたってそうなります。
  つまり、罰則を伴う法改正をすれば、休業補償を避けて「要請」や「指示」で実質的に強制しようとしてきた「補償なしの特措法」の制度が破綻する
 ばかりか、それが憲法違反の法律であることが明らかになってしまうのです。
  国は、お上に従順な国民性と同調圧力を利用して「補償なしの特措法」を作ったことの報いをこれから受けることになるでしょう。
  休業指示に応じなかったパチンコ店が国を追い詰めることになったのです。
  <関連記事>
  兵庫県、パチンコ店に休業指示
  西村担当相、特措法改正の考え明かす

◇2020年5月4日
 1.パチンコ店は「明日のわが身」
  休業要請が出されていても、営業を続けている業種はパチンコ店に限りません。
  また、パチンコ店から集団感染が発生した事例は今まで一つもありません。にもかかわらず、なぜパチンコ店だけが特措法に基づく「氏名公表」や「
 指示」の対象とされたのでしょうか。
  それは、社会的に評判の良くないパチンコ店が、まず狙い撃ちされたからです。
  ここでナチスに対する抵抗運動で有名なマルティン・ニーメラー牧師の言葉を思い出す人は少なくないでしょう。

   ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった
   私は共産主義者ではなかったから
   社会民主主義者が牢獄に⼊れられたとき、私は声をあげなかった
   私は社会民主主義者ではなかったから
   彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった
   私は労働組合員ではなかったから
   そして、彼らが私を攻撃したとき
   私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった

  「補償なしの特措法」は憲法違反の疑いが濃厚です。しかし、あらゆる業種において特措法に基づく「要請」・「氏名公表」・「指示」の範囲内で治
 まれば、特措法の違憲性は問題にならなくてすみます。
  そのため、権力は、まずは社会的に評判の良くないパチンコ店をターゲットにして、「指示」の範囲内で従わせたかったものと思われます。
  もしも、兵庫県の3店が「指示」にもかかわらず、営業を続けなかったら、権力の目論見は功を奏していたことでしょう。そして、次々にターゲット
 を広げて、あらゆる業種で、「補償なしの特措法」の枠内で休業強制を実現したことでしょう。
  休業要請のなか、営業を続けている店に対して、嫌がらせや脅しが頻発しています。「自分は自粛しているのに、営業を続けているのはけしからん」
 という気持ちに起因するものでしょう。
  しかし、元凶は、「補償なしの特措法」を押し付けている権力なのです。そして、営業を続けているパチンコ店は、その不条理に対して闘ってくれて
 いるのです。
  大きな眼で、元凶に対して闘うことにしたいものです。

◇2020年5月11日
 1.21世紀型の感染症対策モデル
 (1)専門家会議の間違った戦略
  専門家会議の立てた戦略は、当初、押谷仁氏の「クラスター追跡」でした。集団感染だけを追跡する「クラスター追跡」では孤発感染者が野放しにな
 り、市中感染につながりました。(この失敗を隠蔽すべく、国は「中国から持ち込まれた第一フェーズ(局面)はクラスターで封じ込めたが、欧州から持
 ち込まれた第二フェーズには別の戦略が必要だった」などと言っていますが、私は、第一フェーズから市中感染の拡大がずっと続いていたと思っていま
 す。当時、孤発例からの感染が自然に消滅することなどあり得ないからです)。
  専門家会議は、「クラスター追跡」を戦略に立てるとともに、PCR検査の推進は医療崩壊につながるとして、PCR検査を抑制しました。そのた
 め、野放しにされた感染者がほとんどチェックされず、市中感染を激増させました。
  市中感染が拡がって「クラスター追跡」の失敗が明らかになるや、専門家会議は、突然、西浦博氏の「行動削減」「接触機会削減」の戦略を打ち出
 しました。そのため、緊急事態宣言が発出され、全国で外出・営業の「自粛要請」「休業要請」が出されました。
 (2)憲法違反の「無補償の休業要請」
  しかし、「自粛要請」「休業要請」により、経済は冷え込みます。
  ところが、国は、一貫して「休業要請に伴う補償」を拒み続けています。そのため、財政力のある東京等の自治体は、「協力金」等の名目で無補償を
 補っていますが、財政力の乏しい多くの自治体では補うことができないでいます。
  そのため、飲食業・観光業・ホテル等々の業種で多くの業者が廃業の危機に追い込まれています。コロナで殺されなくても経済的に殺される危機に
 瀕しています。
 (3)小田垣氏の新モデル
  そのような中、九州大学の小田垣孝名誉教授(社会物理学)が、経済活動と感染拡大防止の両立の鍵はPCR検査にあることを定量的に示した計算結果
 を発表しました。
  従来使われていたSIRモデルは、まだ感染していない人(S)、感染者(I)、治癒あるいは死亡した人(R)の数が時間とともにどう推移するかを示
 す数式で、1927年、スペインかぜの流行を解析するために英国で発表されたものです。
  SIRモデルは、「検査と隔離」を全く考慮に入れていません。スペインかぜ当時は「検査と隔離」の手法がなかったからです。
  それに対し、小田垣さんは、無症状や軽症のためPCR検査を受けずに通常の生活を続ける「市中感染者」と、PCR検査で陽性と判定されて自宅やホテ
 ルで隔離生活を送る「隔離感染者」の二つに感染者を分け、前者は周囲に感染させるが、後者は感染させないと仮定。さらに、陽性と判定されたらす
 ぐに隔離されると仮定し、検査が増えるほど隔離感染者が増えて感染が抑えられる効果を考慮してモデルを改良しました。
  新しいモデルに基づき「接触機会削減」と「検査・隔離の拡充」という二つの対策によって新規感染者数が10分の1に減るのにかかる日数を計算した
 ところ、検査数を現状に据え置いたまま接触機会を8割削減すると23日、10割削減(ロックアウトに相当)でも18日かかる一方、検査数が倍増するな
 ら接触機会が5割減でも14日ですみ、検査数が4倍増なら接触機会を全く削減しなくても8日で達成するなど、接触機会削減より検査・隔離の拡充の
 方が対策として有効であることが示されました。
  したがって、検査を進めれば進めるほど感染者を隔離するとともに非感染者を社会復帰させられますから、外出自粛や休業の必要性がなくなってい
 くということです。
  考えてみれば当たり前のことですが、それを定量的に示したことに大きな意義があります。
  また、新モデルにより、孤発例を無視する「クラスター追跡」も、感染者か否かに関わりなく一律に「行動削減」を強いる戦略も間違いであること
 が証明されました。
  新型コロナ問題解説で健闘されている岡田晴恵氏は、この新モデルを「21世紀型の感染病対策モデル」と高く評価しています。
  新モデルに基づき、「PCR検査と隔離」を進めることが、感染を抑え、かつ経済破綻も防止できる最良の戦略です。
  <関連記事>
  PCR検査を倍にすれば、接触「5割減」でも収束可能?(朝日新聞デジタル)
  小田垣孝論文

◇2020年5月14日
 1.緊急事態宣言の解除基準が東京を苦しめる
  5月14日、国は、39県について緊急事態宣言を解除するとともに、解除基準として「感染者数が10万人当たり0.5人/週」を設定しました。この基
 準を東京都に当てはめると70人/週(10人/日)になります。
  都の感染者数は5月13日には10人でしたが、14日には30人に増えました。10人/日をはるかに超える数です。発表される感染者数は二週間程度前
 の感染に起因しますから、5月13,14日の感染者数はゴールデンウィークの真っ最中の感染に因るものです。それが解除基準をはるかに超えるという
 ことは、東京都が解除基準を満たすには、なお相当の期間を要することを意味します。
  財政力の豊かな東京都は、これまで二回にわたり、休業要請に伴う協力金を支払ってきましたが、6月に入っても3回めの休業要請が必要となると
 財政的に厳しくなると思われます。また、それ以上に、休業を強い続けられる事業者の忍耐の限度を超え、不満・憤りが噴出してくると思われます。
  他方、独自の休業要請解除基準を定めた大阪府は、5月14日に休業要請を解除します。コロナ感染に関するデータをしっかりとってきたため、独自
 の基準を設定でき、休業要請解除が可能になったのです。独自基準もしっかりしたものです。「感染者数が10万人当たり0.5人/週」では、検査数を
 絞ることでクリアがいくらでも容易になりますが、大阪の独自基準では、陽性率(陽性者数/検査人数)7%としていますので、その恐れはありませ
 ん。「感染者数」でなく「経路不明な感染者数」を採用したことも賢明です。大阪府の保健所数を減らしてきた維新の政策は弁解の余地なしですが、
 新型コロナ対策に関する限り、吉村知事は合格点を満たしていると思います(ただし、最高点は、国の検査抑制方針を無視して検査拡充を進めた仁坂
 和歌山県知事だと思います)。
  各国首脳のコロナ対応の比較で安倍首相が最低評価を受けたのと同様、休業要請解除をめぐる自治体の対応の違いは、自治体あるいは自治体の長が
 どれだけ新型コロナに真剣に向き合ってきたかを残酷なまでに示します。
  小池都知事は、パフォ-マンスばかり、それも「ロックダウン」、「ステイホーム」、「スーパーは3日に一度」等々、行政の責任をおろそかにし
 て都民への注文ばかり行なってきたことの報いを、これから受けることになるでしょう。
  <関連記事>
  大阪府の独自基準

◇2020年5月15日
 1.たんぽぽ舎MLニュースNo.3930
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3909に、拙稿「権利に基づく闘い その6」が掲載されましたので、次に紹介します。
  見出しは次の通りです。
    小田垣モデルで「検査と隔離」を進めることが感染を抑え
    かつ経済破綻も防止できる最良の戦略
    「補償なしの要請」と「行動変容」は経済を破壊する
    罰則を伴う法整備は不可能
    行政の責任は「検査と隔離」
    「検査と隔離」こそ感染防止・経済回復の鍵
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3930
 2.専門家会議提言について
  5月14日、専門家会議は、39県に関する緊急事態宣言を解除するにあたり、「新型コロナ対策状況分析・提言」(以下、提言)と題する文書を発表しま
 した。
  提言、提言概要、提言17頁掲載の「地域別の新型コロナ感染症対策(イメージ図)」と題したグラフを次に掲げます。
  提言
  提言概要
  地域別の新型コロナ感染症対策(イメージ図)
  今後、より詳しい批判を追加するかもしれませんが、とりあえず、主な問題点を指摘しておきます。
  ①クラスター対策、西浦モデルの反省なし
   第一に、これまでの専門家会議の採った方針(クラスター対策、西浦モデル)の反省が全く欠如しています。
   専門家会議の採った当初の方針は、押谷仁氏が中心となったクラスター対策でした。「クラスター対策こそ重要で、PCR検査をすると医療崩壊につ
  ながる」との理由でPCR検査を抑制してきました。その結果、野放しになった軽症者・無症状者から市中感染が拡がりました。市中感染が拡がり、
  PCR検査推進の必要性が指摘されると、専門家会議は、PCR検査を抑制してきたことへの謝罪もないまま、以前からPCR検査を推進すべきと言ってき
  たなどと誤魔化すばかりでした。
   クラスター対策が市中感染をもたらしたことが明らかになるや、専門家会議は、押谷氏を引っ込め、代わりに西浦氏が表に出てきて、西浦モデルに
  基づく「行動変容(8割接触削減)」を打ち出しました。西浦モデルに基づき緊急事態宣言が出され、自治体から休業要請・外出自粛要請が出されまし
  た。
   しかし、西浦モデルは、検査数を増やせば行動変容の必要性は減少し、さらには不要になるとの小田垣モデルによってすでに論破されています。西
  浦モデルは経済に大打撃を与えますが、小田垣モデルは経済を破壊することなく、コロナ感染対策が可能なことを示しているのです。
   しかし、提言は、小田垣モデルを無視し、相変わらず、クラスター対策と行動変容の方針しか採っていません。これまでの方針の過ちを謝罪するど
  ころか、それに居直っています。
  ②外国に比べて営業再開基準が厳し過ぎ
   提言は、緊急事態措置解除の基準を「感染者数が10万人あたり0.5人/週程度」としていますが、この基準は、外国と比べて厳しすぎます。
   提言8頁脚注に記されているように、ドイツでは「10万人あたり新規感染者数が50人/週以下」 、アメリカNY州では「新規人院患者数」が「10
  万人当たり2人未満(3日間平均)」を基準としています。提言の基準の、ドイツは約100倍もの感染者数、アメリカNY州は入院患者数の数で約
  10倍もの数です。
   外国と比べてこれほど厳しい基準が、十分な補償の下で行なわれるならともかく、「補償なしの休業要請」の下で行なわれるのですから、事業者か
  らの不満の声が出るのは当然です。
   東京では、5月15日、高島屋が休業要請を受け続けているにも関わらず営業を再開しました。今後、同様の動きが広まっていくと思われます。
  パチンコ店をスケープゴートにすることも、罰則を伴う法整備をすることも難しくなっていくでしょう。

◇2020年5月21日
 1.実効再生産数に基づいても日本の解除基準は厳し過ぎる
  5月15日HPでは、感染者数の比較から日本の緊急事態宣言・休業要請の解除基準が厳し過ぎる(ドイツの100倍)ことを指摘しましたが、そのことは
 ヨーロッパで主な解除基準とされている実効再生産数Rに基づいても指摘できます。
  欧州では、「都市封鎖」・「行動制限」解除の基準として「R<1」が用いられています。実効再生産数とは、一人の感染者が次にどれだけの人数に
 感染させているかを示す人数です。
  R=2の場合、1人の感染者から2人が感染し、その2人から4人が感染する…というふうに感染者が拡大していきます。他方R=1/2の場合には、
 感染者数は、1/2→1/4→1/8…というふうに減少していきます。1/2から推測できるように、R<1であれば時間の経過とともに感染者数は減少してい
 き、減少の速度はRが小さければ小さいほど速くなります。
  したがって、「実効再生産数<1」は緊急事態解除の基準として合理的な基準です。
  では、日本の実効再生産数は、どの程度でしょうか。
  2020年5月1日専門家会議の記者会見資料によれば、全国のRは3月25日2.0,4月10日0.7、東京のRは3月14日2.6,4月10日0.5で、いずれも3月27
 日をピークとして減少し続けています。
  実効再生産数の推移
  専門家会議の2020年5月14日提言には4月29日までの実効再生産数の推移が示されていますが、全国、北海道、関東一都四県のいずれも4月下旬に
 は1を下回っています。
  4月下旬までの実効再生産数の推移
  実効再生産数のデータに基づけば、8都道府県に絞ったとはいえ、5月4日の緊急事態宣言の5月31日までの延長は不要だった、あるいは厳し過ぎ
 たと思います。
  ましてや、5月21日に首都圏及び北海道の緊急事態宣言解除をしなかったことは厳し過ぎると言わざるを得ません。
  緊急事態宣言及び休業要請は、経済にダメージを与えます。とりわけ、飲食・観光等の分野の中小規模事業者を苦しめます。ダメージを受ける経済
 は、経団連に象徴されるような大企業の全国的経済よりも、民衆の生活・文化に根差した地域経済です。
  地域経済、民衆の生活・文化に大きなダメージを与える休業要請・外出自粛要請をするには、国・自治体は、実効再生産数のような合理的根拠を示
 さなければならないはずです。それを示さずに「ステイホーム」や「新たな生活様式」のような説教ばかりする行政は糺していかなければなりません。

◇2020年5月22日
 1.西浦モデルは再生産数で理解できる
  5月21日に実効再生産数について記しましたので、それを踏まえて西浦モデルについて説明します。
  西浦モデルの解説の前段として基本再生産数R0と実効再生産数Rとを区別しておきます。
  基本再生産数R0とは、「感染者が一人もおらず、感染対策が何も講じられていない集団で感染者が生まれたときの再生産数」です。他方、実効再生
 産数Rとは、「実際に現実の社会で起きている再生産数」です。Rは、免疫を持つ者が増えたり、都市封鎖や行動変容などの感染対策が講じられたりす
 るとR0よりも小さくなっていきます。
  西浦氏は、基本再生産数として、ドイツを参考に2.5を採用しています。5月21日HPに紹介した専門家会議資料によれば、緊急事態宣言以前(3月)
 の再生産数は全国2.0,東京2.6ですから、緊急事態宣言以前の基本再生産数として2.5を採用するのは、それほど不適切ではないでしょう。
  そのうえで、西浦氏は、行動変容により接触削減を図ることで実効再生産数を減らしていくことを提言し、接触削減率と新規感染者数の関係を図1
 のように示しています。
  図1.西浦モデルのグラフ
  図1によれば、接触減6割で新規感染者数は一定になります。これを数式で説明すると、
  R=R0×(1-0.6)=2.5×0.4=1の式で表わせます。
  接触減8割の場合には、R=R0×(1-0.8)=2.5×0.2=0.5ですから、二次感染者数,三次感染者数,四次感染者数は1/2,1/4,1/8と次第に減ってい
 きます。1/2に減るまでの期間は、n次感染者の発覚から(n+1)次感染者の発覚までに要する期間の平均期間です。
  西浦氏は図1に基づいて接触減8割を主張し、「8割おじさん」と呼ばれるようになったのですが、その根拠は、上記のように、再生産数を知るだけ
 で容易に理解できるようなものなのです。
 2.東洋経済が「実効再生産数」を公開
  5月22日に東洋経済「実効再生産数」を公表しました。次のサイトです。
  国内感染の状況
  「実効再生産数」公表についての東洋経済オンラインの記事を次に掲げます。
  東洋経済が新型コロナ「実効再生産数」を公開
  遅まきながら、専門家会議によってでなく、西浦氏監修ということで東洋経済が公表したのです。
  東洋経済オンライン記事に記された西浦モデルの算定式は、Rの算定に週単位の新規感染者数を用いているため、より複雑になっていますが、基本的
 には上記の算定方法と同じです。

◇2020年5月27日
 1.緊急事態宣言解除について
  5月25日、首都圏と北海道の緊急事態宣言が解除されました。
  解除基準「10万人当たり新規感染者0.5人」を神奈川県と北海道は満たしていなかったのですから、厳密に基準を当てはめれば解除できなかったはず
 ですが、経済的ダメージが深刻になってきたことから一気に解除したものと思われます。基準のいい加減さが首都圏・北海道を救った形になりました。
  解除によって第二波の到来を危ぶむ声もありますが、 5月15日HPに記したように、新規感染者数の日本の解除基準が厳し過ぎる(ドイツの100倍)
 ことに鑑みれば、妥当だったといえるでしょう。
 2.集団免疫60%論について
  第二波の到来に関し、「感染者が国民の60%程度に達するまでは、何度も波に襲われる」旨の見解をしばしば見かけます。
  これは、「特定の集団の一定割合が免疫を得るまで感染流行が続く」という「集団免疫」に基づく見解で、新型コロナに関しては一定割合が60%程
 度とされています(
 「集団免疫60%論」と呼ぶことにします)。
  では、感染者が60%程度に達するまでは、何度も波に襲われるのでしょうか。もしもそうだとすれば、60%程度になるまでは感染の恐れが続くこと
 になりますし、また、どんな対策を講じても長期的には感染者総数を減らせないことになります。
  以下、集団免疫60%論について検討していきます(5月21,22日HPに説明した基本再生産数・実効再生産数を理解しておけば容易に理解できます)。
  実効再生産数R=2の場合、1人の感染源から2人が感染し、その2人から4人が感染し……というふうに感染者が倍々で増えていきます。
  しかし、正確に言えば感染者が倍々で増えていくのは、次の二つの条件が満たされている場合です。
  ①集団に免疫保持者が一人もいない場合
  ②検査によって隔離される感染者が一人もいない場合
  ①について説明しますと、集団の50%が免疫保持者の場合、1人の感染源から2人が感染しても、確率的には2人のうち1人が免疫保持者ですから、
 その後感染を拡げていく感染者は1人になります。同様に三次感染、四次感染、…を引き起こす感染者もずっと1人のままです。式で表わすと
 2×(1-0.5)=1になります。
  免疫保持者が50%を上回ると感染連鎖を生む感染者は1人未満になり、かつ、二次感染→三次感染→‥‥と進む度に次第に小さくなっていきます。
 つまり、感染者数は次第に収束していき、いずれ感染は終息します。この場合の50%のことを集団免疫率といいます。
  新型コロナの場合、基本再生産数は2.5とされています。実効再生産数が基本再生産数のまま推移すれば、集団の60%が免疫保持者の場合
 2.5×(1-0.6)=1ですから、三次感染、四次感染、…を引き起こす感染者は、ずっと1人のままになります。したがって集団免疫率は60%になります。
  他方、新型コロナ対策として、手洗い・マスク着用や行動変容等によって実効再生産数を1.25に下げた場合、集団免疫率は1.25×(1-x)=1を解
 いて20%になります。実効再生産数を1.11に下げた場合、集団免疫率は1.11×(1-x)=1を解いて約10%になります。
  つまり、集団免疫率60%というのは、新型コロナ対策を講じずに実効再生産数が基本再生産数2.5のまま推移する場合のことであって、対策を講
 じて実効再生産数を下げていけば、集団免疫率を下げていくことができるのです。式で表わせば、集団免疫率x=(1-1/R)になるのです。
  以上のことから、「感染者が国民の60%程度に達するまでは何度も波に襲われる」は間違いであり、実効再生産数を下げるような対策を持続すれ
 ば、集団免疫率を下げられることがわかります(下掲の宮坂氏インタビュー記事を参照)。
  ただし、席数減・客数減のような企業・店舗に負担を強いる対策を持続するのは困難です。企業・店舗が困るだけでなく、そのような対策は値上げ
 につながりますから、利用者も困ることになります。
  したがって、マスク着用、手洗い徹底、テレワークのような事業者・店舗に負担を強いることのない対策を持続して実効再生産数を低く抑え続ける
 ことが第二波対策として重要ということになります。
  ②についても①と同様のことが言え、「検査→隔離」を進めれば進めるほど集団感染率を下げていくことができます。それは、5月11日HPに記した
 ように小田垣モデルにも示されているとおりです。
  実効再生産数を下げる対策を続けていけば、また、「検査→隔離」を増やしていけば、今後は休業要請・外出自粛要請を不要にできる可能性は十分
 あると思います。
  補償なしの休業要請・外出自粛要請など二度と御免蒙りたいものです。
  <関連記事>
  宮坂昌之氏インタビュー記事

◇2020年5月31日
 1.「東京アラート」基準が都を苦しめる
  5月15日HPに「緊急事態宣言の解除基準が東京を苦しめる」と書きましたが、実際には、東京都の陽性者数は緊急事態宣言解除直前に急減し、解除
 基準をクリアする一方、神奈川と北海道で解除基準をクリアできない状態が生じました。
  しかし、国は、神奈川と北海道の状況を無視して、5月25日、緊急事態宣言を解除しました。
  宣言解除に関しては、5月27日HPに書きましたように、経済的ダメージが深刻になってきたことから、また、日本の解除基準が厳し過ぎる(ドイツ
 の100倍)ことからやむを得ない措置だったと思います。
  東京都は、宣言解除を受けて休業要請の緩和を進めるにあたり、次の①~③のような主要指標を定めました。
  ①1日の新規感染者数が直近7日間平均で20人未満
  ②感染経路不明者の割合が50%未満
  ③週単位の感染者が減少傾向
  ①~③のうち、一つでも達成できなかった場合、都は原則として医療体制など他の四つの指標(重症患者数,入院患者数,陽性率,受信相談窓口の相談
 件数)も踏まえながら東京アラートの発令を検討する、としました。
  また、休業要請の緩和をステップ3まで段階的に進めるとし、一つのステップは2週間程度を目安とする、としました。
  ところが、皮肉なことに宣言解除前後から東京都の新規陽性者数が次第に増加し始めました。5月22日以降30日までの新規陽性者数は、3人、2人、
 14人,8人,10人,11人,15人,22人,14人と推移しており、また②も5月27日以降50%を超え続け、③は5月23日以降一貫して増加傾向、かつ前週比は
 28日1.07倍,29日1.55倍,30日2.29倍と急増しています。より詳しくは、次のサイトを参照してください。
  東京都の感染動向
  都の最新動向を踏まえれば、都は東京アラートを発令しなければならないはずですが、都は「週明けの様子を見て」などといって発令を出すのを渋っ
 ています。しかし、週明けには、さらに①も満たせなくなると思われますので、アラートを出さないことへの批判はますます高まるでしょう。
  実は、東京アラートの発令には、いくつかの大きな法律上・制度上の問題があります。
  第一に、緊急事態宣言解除に伴い、休業要請の法的根拠がなくなったことです。休業要請は、新型インフルエンザ対策特措法45条に基づき、緊急事
 態において知事が出すことができます。ところが、国が5月25日に緊急事態宣言を解除して緊急事態でなくなってしまったのですから、都が新たに休
 業要請を出す法的根拠もなくなってしまったのです。同じことは、5月26日以降も続けているステップ1~3の休業要請についても言えます。都は、
 もっともらしくステップ1~3を段階的に緩和すると言っていますが、あらゆる業種にわたって、休業要請をする法的根拠は全くなくなったのです。
  第二に、5月25日までの休業要請に関しても、パチンコ店・飲食業等の一部、さらには高島屋までが当初から、あるいは途中から応じてきませんで
 した。特措法45条がそもそも憲法29条3項違反濃厚の規定であることが、その大きな要因です。ましてや、上記のように、5月26日以降の休業要請に法
 的根拠がないのですから、またこれ以上休業すれば倒産してしまう企業・店舗が多数ですから、休業要請に応じない業種や企業・店舗が続出することは
 目に見えています。
  実際、パチンコ店の組合である東京都遊技業協同組合は、5月25日、加盟店に「各々の経営判断に委ねる」とする通知を出し、都の要請に従わずに営
 業することを認めました。
  第三に、国が「補償は支払わない」としているため、都は休業要請に応じる企業・店舗に二度の休業要請の度に他の道府県がうらやましがるほどの協
 力金を出してきましたが、いくら財政力豊かな都といえども、東京アラート以降の三度目の休業要請に伴って協力金を出すことは財政的に困難です。5
 月26日のYahooニュースは、都が新型コロナ対策で、すでに一兆円もの大盤振舞いをしたこと、及びその主要な原資である財政調整基金(「都の貯金」
 と呼ばれる)が19年度末9032億円から第二次補正予算の20年度末493億円と急減していることを伝えています。
  かといって、協力金が伴わないとなると、三度目の休業要請に応じる企業・店舗は皆無に近くなるでしょう。
  すでに、都は、2週間程度としていた5月26日ステップ1からステップ2への移行をわずかに6日間に縮めましたが、休業要請をめぐる都の混迷は、今
 後ますます深まり、東京アラートの基準が都を苦しめていくと思われます。
  以上、東京都に即して説明しましたが、同様の問題を北九州市も、さらには、今後、北九州市や東京都と同じように陽性者が増えてくる都市も抱える
 ことになります。
 そうなれば、国の緊急事態宣言を経て初めて知事が休業要請を出せることになっている特措法も改正を余儀なくされる可能性があります。
 <関連記事>
  Newsweek2020.5.22 東京都、3段階で休業解除へ
  東京新聞2020.5.30「東京アラート」発令レベル、懸念抱えてステップ2へ
  読売新聞2020.5.30「東京アラート」目安超える 発令は「推移見極めて判断」
  NHK2020.5.26 パチンコ店、全国で85店が倒産や閉店
  TBSNews2020.5.28 「都の休業要請への協力断念」、 パチンコの組合 理事長ら辞職
  Yahooニュース2020.5.26 小池百合子のコロナ対策「1兆円の大盤ぶるまい」 ツケは誰が払うのか

◇2020年6月4日
 1.効果望めない東京アラート
  東京都は、6月2日夜、東京アラートを発動しましたが、やはり、休業要請の伴わないアラート発動でした。
  5月3日HPに記したように、 新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく休業要請には、24条9項に基づく「弱い要請」と45条2項に基づく「強い
 要請」の二種類があります、「要請」に応えない場合、前者は何もできませんが、後者は、「指示」をしたり、氏名を「公表」したりすることができ
 ます。
  東京都がこれまで出してきたのは「強い要請」でした。休業要請に応じないパチンコ店に指示を出したり、氏名公表をしたりできたのは「強い要請」
 だったからです。
  しかし、「強い要請」ができるのは緊急事態期間中に限られますから、緊急事態宣言が解除された後は「強い要請」をする法的根拠がなくなりまし
 た。また、都は「強い要請」をする際に協力金を出してきましたが、協力金の財源である財政調整基金が尽きてきたため、これ以上協力金を出すこと
 は財政上も困難です。そのため、休業要請の伴わない東京アラートにしたのです。
  「弱い要請」ならば、緊急事態期間中でなくても法的に可能ですが、「弱い要請」には、法的にも財政上も協力金が伴いませんから、その効果は殆ど
 望めません。それでも東京都には、これ以上打つ手は殆どなくなったので、効果を望めなくても「弱い要請」を出したということです。
  小池知事は、「夜の街」を悪者に仕立て、警視庁と都とで「夜の街」の「見回り隊」を結成することを検討していると報道されていますが、「見回り
 隊」は、都に打つ手がなくなってきたこと、都が追い詰められたことを示しているのです。

◇2020年6月9日
 1.暗礁に乗り上げた東京アラート
  東京アラートが暗礁に乗り上げています。
  東京都は、休業要請の緩和をステップ1からステップ3まで段階的に緩和するとして、5月26日ステップ1、6月1日ステップ2と進めてきましたが、
 ステップ3へ進むことができないでいます。
  休業要請の緩和を進めるにあたっての主要指標は次の①~③ですが、①~③を満たすことができないでいるからです。
  ①1日の新規感染者数が直近7日間平均で20人未満
  ②感染経路不明者の割合が50%未満
  ③週単位の感染者が減少傾向
  他方で、①~③のうち、一つでも達成できなかった場合、都は原則として医療体制など他の四つの指標(重症患者数,入院患者数,陽性率,受信相談窓口
 の相談件数)も踏まえながら東京アラートの発令を検討するとしていましたので、6月2日夜、東京アラートを出しましたが、東京アラートの解除もで
 きないでいます。ステップ3に移れないまま、東京アラートが続くという事態になっているのです。
  6月9日以降は5月25日緊急事態宣言解除の影響が現れてきますから新規感染者が増えていくことは必定であり、この異常事態が今後も続いていくこ
 とになるでしょう。
  「法的根拠も補償もない休業要請」、「休業要請の伴わない東京アラート」が招いた当然の結果です。
  都は、「夜の街」対策として、従業員らにPCR検査を受けてもらう方針を発表しましたが、陽性とわかれば仕事を休まざるを得なくなりますから、ま
 た、20代・30代の感染者は無症状のことが多いですから、「夜の街」の従業員がPCR検査をすすんで受けるとは考えられません。
 2. 打つ手のなくなった専門家会議
  国の新型コロナ対策の方針を決めてきた専門家会議も打つ手がなくなっています。
  専門家会議が最初に採った押谷氏の「クラスター追跡」が市中感染増大で破綻し、二番目に採った西浦氏の「自粛要請」が深刻な経済的ダメージを招
 いて破綻したことは、今や明らかになっています。
  最近になって、西浦氏が新たに、外国からの感染者入国に関するシミュレーションを発表しました。それによりますと、感染が流行している国から1
 日当たり10人の感染者が入ってきた場合、検疫でのPCR検査やホテルなどでの2週間の待機要請を行ったとしても、3か月後には98.7%の確率で大規
 模流行が起きるが、1日当たり2人にした場合は3か月後に大規模流行が起きる確率は58.1%、1日当たり1人にした場合は35.3%にまで抑えることがで
 きるとしています。
  しかし、PCR検査が不十分で国内に多くの無症状感染者がいることが明らかになっているのですから、このシミュレーションが全くあてにならないこ
 とは明白です。
  また、「検疫でのPCR検査やホテルなどでの2週間の待機要請を行ったとしても」なぜ大規模流行が起きるのか、わけがわかりません。
  こんなお粗末なシミュレーションを発表せざるを得なくなっているほど、専門家会議は打つ手がなくなっているのです。
  他方で、下水分析により感染を早めに察知する方法が自治体によって取り組まれつつあります。これは、きわめて有効であり、感染者の発生を早期の
 段階で、またエリアを絞って察知することができます。
  下水分析によりエリアを絞ってPCR検査を進めることが、第二波に備えた対策としてきわめて有効と思われます。
 <関連記事>
  NHK NewsWeb一日10人の感染者入国で3か月後に大規模流行
  北国新聞2020.6.8コロナ流行、下水で把握

◇2020年6月12日
 1.東京アラート解除でも解決されない大きな問題
  11日夜東京アラートが解除されました。
  予想よりも早い解除になったのは、緊急事態宣言解除後の感染者の増加が思ったよりも少なく、休業要請を緩和する主要基準①~③を11日の時点で
 かろうじてクリアできたからです。今後、感染者が増加して①~③を満たせなくなることは十分あり得ることで、都は11日にクリアできたことでホッ
 としたことでしょう(と書いていたら、12日に早速、基準③を超えてしまいました)。夏に入って高温多湿の気候が今のところ感染激増を抑えていま
 すが、それでも今後、休業再要請を出さざるを得なくなることも十分あり得ます。
  東京アラートは、各ステップを進める期間を当初「2週間」としていて、多数の事業者が経済苦に陥り、廃業を余儀なくされそうになっている中でず
 いぶん悠長な計画でした。アラート発表後に、悠長すぎることに気づき、また休業要請を続ける自治体が全国でも東京都だけになったことに慌てたので
 しょう、わずか6日後にステップ2に進んだのも。都が事業者からの怨嗟の声に慌てたからだと思われます。
  しかし、東京アラートが解除されたからといって、決して安心できませんし、コロナ対策としても大きな問題が残されています。
  第一に、「補償なき休業要請」の問題です。国が補償をしない方針のため、多数の事業者が廃業に追い込まれました。
  財政力のある東京都は、休業要請に応じる事業者に協力金を支払ってきました。しかし、二度の協力金支払いで財源である財政調整基金が尽きかけて
 おり、今秋~冬に予測されている第二波が来た場合には協力金支払いは不可能です。また、これまでの二度の休業要請においても、パチンコ店や飲食
 業者、さらには高島屋までが休業要請に応じずに営業したことが既成事実になっていますので、第二波では「補償なき休業要請」がほとんど効果を発
 揮しないと思われます。
  第二に、休業要請は当分出されませんが、「客と客の間を2m空ける」、「客数を半分にする」等の予防対策が「ガイドライン」をつうじて義務づけ
 られます。ガイドラインは各業界が自主的に作るとされているうえ、東京都等の自治体も定めます。いずれにせよ「withコロナ」の「新しい生活様式
 」として実質的に義務付けられます。
  ガイドラインに従って客間の距離をあけたり、客数を半分にしたりすれば収入は半減します。休業が100%の収入減になるのに対して、50%程度の
 収入減になり、やはり事業者を経済的に苦しめます。しかし、ガイドラインに伴う収入減に対する補償は全く支払われないでしょう。
  民間業者が「ガイドライン」によって経済的に追い詰められるのに対し、小池都知事は「自粛から自衛」へなどと涼しい顔で啓蒙しているだけです。
 今後、感染が拡がっても「自己責任」として無補償で片づけられるのは目に見えています。
  第三に、第一波で感染者を多く受け容れた病院ほど赤字が多くなって経済的に困窮していることです。この問題に国や自治体が対処し、赤字を補填
 しなければ、第二波の際に感染者を受け容れる病院は激減するでしょう。
  直ぐに思いつくだけでも以上のような問題がありますが、これらの問題に行政が真摯に向き合って対策を練り直さないと、第二波が来た際にお手上げ
 状態になってしまうことは間違いありません。

◇2020年6月15日
 1.都が東京アラートの運用を終了
  東京都は、12日、東京アラートの運用を終了することを表明しました。段階的休業要請の仕組みを残すと、今後、アラートを発したり解除したりを
 り返すり返さざるを得なくなる恐れがあるからと思われます。現に14日には感染者が47名と倍増し、運用を終了していなければアラートを発せざるを
 得なくなるところでした。
  この都の迷走ぶりについて、東京アラートに何の意味があったのか、との声も出ています(関連記事参照)。
  東京アラートがこのような醜態を晒した根本原因は、都に「補償無き休業要請」で経済苦に追い込まれた事業者に思いを寄せる姿勢が欠如しているこ
 とにあります。都がそのような姿勢を持たず、パフォーマンスばかり考えているからです。これは、小池知事個人の資質にも、大所帯で官僚化著しい東
 京都の性質にも起因していると思われます。このような姿勢が続く限り、都の新型コロナ対策は、今後も迷走を続けるでしょう。
 <関連記事>
  新たなコロナ警戒の目安なし 都が東京アラートの運用終了、軸足は経済に 東京新聞Web200613
  「何の意味があったのか」都民に困惑、第2波不安 東京アラート終了:東京新聞Web200614

 2.ガイドラインによる「縮小営業要請」が業者を苦しめる
  「補償無き休業要請」が事業者を苦しめてきたことは、周知のとおりです。
  国は、特措法に補償制度を盛り込まずに補償責任を休業要請をする自治体に押し付けました。全国知事会が「国による補償」を要求したにもかかわら
 ず、国は全く応じませんでした。
  自治体は、東京都のように財政力のあるところは「協力金」のような制度を設けましたが、最も財政力豊かな東京都も財源が尽きかけています。
  そのため、休業要請を解除するにあたり、国・自治体は狡猾にも「補償無き縮小営業」の仕組みを作っています。
  それは、ガイドラインを作ったうえで、それを根拠に自治体が業者に縮小営業を要請する仕組みです。ガイドラインは、接待を伴う飲食店やライブハ
 ウス等については国が既に作りましたが、他の多くの業種で業界団体にも作らせているようです。
  ガイドラインと一口に言っても、名前・連絡先の記入やマスク・フェイスシールドの着用など店の収支への影響がわずかで済む対策と2m距離確保・
 客数50%のような影響の大きな対策があるように思います。
  後者は「縮小営業」を強いることになりますから、本来、補償が必要なはずです。しかし、国・自治体は、「補償無き休業補償」がそれほど大きな抵
 抗なく実施できたことから、「補償無き縮小営業」を要請しようとしています。また、「補償無き縮小営業」を実現するうえで、業界団体を利用しよう
 としています。業界団体自らがガイドラインを作ったのだから、という理由で補償を不要とするつもりなのです。
  「補償無き休業要請」で苦しめられてきた業者が、今度は「補償無き縮小営業要請」で長期にわたってさらに苦しめられようとしています。
  憲法29条に基づいて国や自治体に補償させることが、ますます重要になってきています。
 <関連記事>
  接待伴う飲食店など 感染防止へガイドライン公表 経済再生相 _ NHKニュース
  「このガイドラインでは営業不可能」 ライブハウスの拡大防止ガイドライン、実践すると150人キャパが7人に

◇2020年6月25日
 1.たんぽぽ舎MLニュースNo.3966
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3966に、拙稿「権利に基づく闘い その7」が掲載されましたので、次に紹介します。
  東京都の新型コロナ対策が迷走していることを指摘するとともに、今後、感染拡大を防ぐためにはどうすればよいかの私論を記しました。
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3966
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3966掲載私論の元原稿
  ニュースNo.3966が発行された6月24日、東京都の新規患者数は一気に55人に増加し、衝撃が走っています。しかし、新規患者数は今後も増加の
 一途をたどると思われます。
  抜本的な対策が必要ですが、都の対策のみならず、専門家会議が廃止になったことに示されるように、国の対策も迷走しています。
  専門家会議があてにならないことについてはHPに記してきましたが、押谷氏の「クラスター追跡」も西浦氏の「80%接触削減」も破綻し、新たな
 方針も打ち出せないことが「廃止」の一つの要因であるように思います。

◇2020年7月3日
 1.東京都の新規患者107人発生にどう対処するか
  東京都の新型コロナ新規患者が7月2日に107人も発生し、衝撃が走っています。
  しかし、都の政策のままでは、感染が都で拡大するとともに次第に周辺県に伝播していくであろうことは、6月25日HPに掲載した「たんぽぽ舎ML
 ニュースNo.3966」掲載の拙稿で予想していました。
  その最大の原因は、小池知事が「自分ファースト」でコロナ対策を考えていることです。今回も、知事選出馬に合わせて東京アラートも休業再要請
 の数値基準も廃止してしまいました。知事選期間中に、東居アラートを出したり、休業を再要請したりしたら、選挙に不利になるからです。
  数値基準を設けておきながら、それを超えそうになると数値基準を廃止するなど、まともな行政ならとうていやれないようなことを現在の東京都は
 平気で行なっています。そして、都民に向けて「夜の街に行かないように」との呼びかけだけを行なっています。休業補償を支払うことなく、客に「
 店に行かないように」との呼びかけを行なうことは明白な営業妨害です。行政がやるべき対策をやらず、都民に「自粛」や「自衛」を呼びかけるだけ
 の全く無責任・無能な行政です。
  東京の新型コロナ対策の欠陥が原因になって、埼玉や千葉や栃木等々に感染が拡大していることは明らかですが、それに対して申し訳ないという気
 持ちのかけらも小池知事には感じられません。もちろん謝罪の言葉はありません。
  小池百合子のような権力欲だけの人間を知事にしていることが、東京のみならず、日本全体に禍をもたらしつつあります。
  かといって、国のほうも、有効な手を打てず、専門家会議を廃止し、新たな委員会をつくりますと言っているだけです。
  新型コロナの新たな感染拡大の危機に当たり、有効な手法は、たんぽぽ舎MLニュースNo.3966に書いたように、地域を限定して検査(PCR検査・抗
 原検査)を徹底することです。検査対象地域の限定の方法としては、実効再生産数及び下水調査を用いればよいと思います。下水調査は、症状が出る
 前でも、また無症状者からもウィルスを検知できますから、大変優れた方法です。
  そして、陽性者は「隔離」し、休業が必要になる場合には必ず「休業補償」を支払うことです。
  要するに、「地域を限定した検査の徹底」及び「検査→隔離・休業補償」の制度を整えることが鍵、になります。
  都や国が、そのような制度を創るかどうか、監視していきましょう。

◇2020年7月14日
 1.無為無策の国・東京都
  7月3日に記したように、東京の陽性者は増加を続けて200人台に達するとともに、東京から全国に波及して全国の感染者は400人台に達しています。
  その最大の原因は、国及び都の無為無策にあります。
  国は、「感染防止と経済の両立」を名目に「経済を止めることはしない」と言って、感染防止の責任を自治体に転嫁しているだけです。菅官房長官な
 どは「新型コロナは東京都の問題」と露骨に東京都に責任を擦り付けています。
  国は、緊急事態宣言で「80%削減」を目指し、過度に経済を止めた愚行を繰り返したくないと思っているように思われます。「80%削減」によって
 苦境に追い込まれた業者からの悲鳴・怨嗟の声にあって、規制に及び腰になっているのです。実際、岩手県を初めとした、陽性者の極めて少ない県に
 おいて「80%削減」を目指す必要は全くなかったと思います。
  もう一つの国の本音、かつ都の本音は「補償したくない」にあると思われます。
  国は、自治体のコロナ対策費への助成金として地方創生臨時交付金を設け、一次補正で1兆円、二次補正で2兆円を積み増しましたが、これ以上の助
 成は避けたいと思っています。都は、都の貯金にあたる財政調整基金が19年度末9032億円から20年度末493億円と急減してしまったので、これ以上
 の貯金取り崩しは極力避けたいのです。
  その結果、国の対策は皆無、都の対策は新宿区・豊島区が実施する「夜の街」のPCR検査に助成するだけです。豊島区では、ホストクラブ8軒でPCR
 検査を実施するだけ、新宿区では、陽性者が出た店で実施するだけで、それ以外は、自発的に申し出た店でだけ実施しているだけです。
  小池知事は、新規感染者の急増について「2週間前の一人一人の行動がこのような形で数字となって現われている」「気を付けていただきたい」と
 責任を都民の行動に擦り付けています。注意喚起の手法であったはずの東京アラートも、選挙期間中に再発出したくなくて廃止してしまったために今
 や何の手法も持ち合わせていません。
  これでは、無為無策に等しく、感染拡大を防げるはずがありません。
  それどころか、第二波が始まったことが明確になった今、国は、第一波が収束した後に実施するはずであった「Go To トラベル」を7月22日から実
 施すると言っています。感染防止どころか感染拡大に税金を注ぐ、とんでもない政策です。
  「東京都の問題」の菅発言に対し、小池知事はGo Toトラベルの実施を批判していますが、お互いに、自らの責任を棚に上げて非難合戦をしている
 だけです。
  新型コロナは無症状者からも感染することがわかっています。したがって、無症状者に対してもPCR検査を実施することが感染防止の鍵になります。
 国・都の対策では、無症状者のPCR検査は皆無に近いので感染を防げるはずがないのです。
  かといって、国民全員にPCR検査をすることは不可能です。PCR検査人数は、かなり増えたとはいえ一日約1万人に過ぎません。検査能力にしても約
 3万人しかありません。仮に、検査能力いっぱい検査するとしても国民全員を検査するには4000日以上もかかってしまいますから、不可能なことは明
 らかです。
  したがって、対象区域を絞ったうえでPCR検査をすることが必要になりますが、その絞り方のポイントは、たんぽぽ舎MLニュースNo.3966に書いた
 ように、①実効再生産数及び②下水調査にあります。この点は繰り返しになりますが、以下、補足的に説明します。
  下水調査は、7月3日に記したように、症状が出る前でも、また無症状者からもウィルスを検知できますから、一定の区域の下水を調査すれば、その
 区域内に感染者がいるか否かがわかります。したがって、区域を限定するうえで極めて有効かつ不可欠な手法です。
  まずは、ある程度広い区域から始め、ウィルスが検出されれば、次には、1度めの区域をいくつかに分割して、より狭い区域で実施し、‥‥というよ
 うに、段階的により狭い区域で実施すれば、かなり狭い区域に特定できます。そうして特定された区域で住民全員に検査を実施すればいいのです。
  しかし、下水調査も全国いたるところで実施することは困難ですし、その必要もありません。それは、感染者がいまだにゼロの岩手県で実施する
 必要がないことから明らかです。
  下水調査を実施する地域を限定するうえで活用できるのが、一人の感染者から何人が感染するかを示す実効再生産数です。実効再生産数は、人口密度
 や接触度等によって変わります。接触度は、マスク着用の度合い、社会的距離の保ち方、手洗いの徹底度等々によって変わります。
  実効再生産数が1未満であれば、感染者数は時間の経過につれて次第に減少していきますから、感染者が出ても感染拡大する恐れはありません。例え
 ば、実効再生産数が1/2であれば、感染者数は、1/2→1/4→1/8→1/16…というように減少していきます。
  実効再生産数は、5月22日HPに記したように次のサイトで知ることができますが、47都道府県のうち1以上が14都府県、ゼロが25県です。
  国内感染の状況
  実効再生産数が1以上の都府県でも、実効再生産数は市町村によってまちまちで、都市が高く、農山村は低いはずです。逆に、実効再生産数が1未満
 の都府県でも、市町村によっては1以上の市町村がある可能性もあります。
  したがって、実効再生産数を市町村毎に算出し、それが1以上の市町村に絞って下水調査を実施すればいいでしょう。
  以上のように、実効再生産数と下水調査によって対象区域を限定したうえでPCR検査を実施することが、今後のコロナ対策の鍵になると思います。
  このような無症状者対策を抜きにして新型コロナの感染を防げるはずがありません。

◇2020年8月2日
 1.たんぽぽ舎MLニュースNo.3997
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3997に、拙稿「権利に基づく闘い その8」が掲載されましたので、次に紹介します。
  国の新型コロナ対策が行き詰っていることを指摘するとともに、今後、感染拡大を防ぐためにはどうすればよいかの私論を記しました。
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3997
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3997掲載私論の元原稿
  拙稿で紹介しましたように、人口百万人あたりのPCR検査件数の国際比較の出所は次のサイトです。
  人口百万人あたりのPCR検査件数の国際比較人口国内感染の状況
  上記サイト2020年8月1日の表、及び人口百万人あたりのPCR検査件数の多い順に並べ替えた表をExcelファイルにしたものを次に掲載します。
  人口百万人あたりのPCR検査件数の国際比較
  検査数の多い順に並べ替えてみると、モナコでは約97%,ルクセンブルグでは約92%の国民にPCR検査を実施していることなどが分かります。
  日本の検査件数の少なさには呆れるばかりです。

◇2020年8月12日
 1.新型コロナは収束するのか
  6月24日に発行された「たんぽぽ舎ニュースNo.3966」に次のようなタイトルの記事を書きました。
  ①新型コロナ感染抑制に失敗しているのは東京都だけ
  ②今後、東京から全国に感染拡大する恐れ
  ③「補償なき休業要請」を「補償の伴う休業要請」に改めること
  ④対象区域を限定して「検査→隔離・休業要請」を実施すること
  8月11日の羽鳥モーニングショーで聞きましたが、国立感染研によれば、3月に中国武漢から入ってきた武漢型や4月に欧米から入ってきた欧米
 型が収束した後、6月に東京で繁華街で無症状者間の感染をつうじて生まれた型が7月以降の全国的感染をもたらしているとのことです。上記①、②
 の危惧が現実になったということです。
  6月に東京繁華街で徹底したPCR検査を実施していれば第二波を抑えられた可能性があったわけですから、感染抑止の絶好の機会を逃したことが
 残念でなりません。
  国も都も依然として無為無策の状態が続いていますから、③、④の必要性は、今でも全く変わっていません。
  全国知事会や東京都医師会は③を国に要求していますが、国は応じようとしていません。そればかりか、感染防止を全く行なわないままに、GoTo
 キャンペーンで感染の全国拡散を進めています。
  国は、もう感染拡大を防ぐ気持ちを持っていません。すでに、新型コロナ対策の目的を感染防止でなく重症者の抑制に転換しています。そのため、
 第一波をはるかに上回る感染拡大に対して、全く無為無策のまま、憲法に基づく国会開催の要請にもこたえずに、記者会見からも逃げ回っています。
 「国民の生命を守る」という国の第一の使命を放棄した無責任極まる行為です。また、感染が拡大すれば重症者も増えますから、目的としているはず
 の重症者抑制とも矛盾する方針です。そのうえ、無症状者も心筋の損傷を受けることがわかってきました(次の記事を参照)ので、無症状者も抑止
 する必要があるのです。
  コロナは無症状でも心臓にダメージ
  世田谷区などのいくつかの自治体で先進的な対策が講じられていますが、それらの対策は当該自治体の地域に限定して実施されますから、効果も
 限定的です。
  では、国の無為無策が続く中で新型コロナが収束することはあり得るのでしょうか?
  多くの国民が心配しているこの問題は、本来なら感染症専門家が答えるべきですが、政府の「専門家会議」や「分科会」に属する専門家の多くが
 御用専門家であり、真っ当な見解を述べている専門家が上昌弘氏・倉持仁氏・岡田晴恵氏等の数人に限られていること、また、6月下旬の段階で上記
 ①~④を指摘して、それらがほぼ当たっていたことから、以下に、私見を記させていただき,ご自分で考える際の参考にしていただければと思います。
 2.ワクチン開発に期待できるか
  感染抑止の展望に関して、たいていはワクチン開発が挙げられます。2012年中には開発されるだろうとの報道がしばしばなされています。
  しかし、新型コロナウィルスは、SARSウイルスやMERSウィルスと同じくRNAウィルス(遺伝情報にリボ核酸を持つウィルス)で変異しやすいため、
 ワクチンを作ることが困難です。SARSやMERSにもワクチンができなかったのはそのためです。それどころか、そもそもウィルスを根絶できたワクチ
 ンは、過去、唯一、天然痘ワクチンだけです。そのうえ副作用のことも考慮すると、ワクチン開発には当面、過大な期待は持てないように思います。
  ワクチン開発については、次の宮坂昌昌之氏の見解が最も的確であるように思われます。
  宮坂昌之氏 ワクチン開発、急ぐべきでない
  個人的には、新型コロナから回復した人の血液を使う血清療法のほうがワクチンよりも期待できると思っています。源流は北里柴三郎にあるようです
 (次の記事を参照)。
  回復者の血液使う治療
 3.集団免疫に期待できるか
  「集団の一定割合が免疫を得れば感染を防止できる」という「集団免疫論」については、5月27日HP等で触れました。
  スウェーデン(人口約1023万人)が、この方針を採りましたが、現在、感染者約8.3万人、死者5766人を数えています。日本の人口約1.265億人
 に換算すると、感染者約103万人、死者約7.13万人になります。日本が、8月10日現在、感染者48,551人、死者1046人であることを考慮すると、集
 団免疫に期待することは無謀というほかないでしょう。実際、英国も当初は集団免疫を目指しましたが、途中から転換したことは周知のとおりです。
 4.弱毒化に期待できるか
  一般に、ウィルスは、感染が拡がれば拡がるほど、弱毒化します。強い毒性のために宿主(感染した人)が死んでしまえば、ウイルス自身も死ぬこと
 になるので、自らが生き延びるために、弱毒化していくのです。ただし、1918-1921年に世界中に拡大したスペイン風邪のように、第一波よりも第二
 波のほうが強毒化するような例外もあります。
  しかし、まだ様子を見なければいけないとは言われていますが、日本の新型コロナの場合、第一波よりも第二波のほうが弱毒化しているように思われ
 ます。それは死亡率=死者/感染者の割合が次第に低下していることに示されています(ひところは4-5%程度だったのに今は約2%に低下しています)。
  弱毒化していけば、長期的には次第に強力なインフルエンザの一種程度になり、さらには普通のインフルエンザ程度におさまっていくと思われます。

  以上の1~3のうち、3の可能性が最も高いように思われます。
  ただし、新型コロナについては、まだわからないことが多く、3に期待する場合にも、個人個人はできるだけ感染しないようにする努力を忘れては
 いけません。
  個人の努力としては、一般に言われるように、マスク、手洗い、距離が大事ですが、当初、「接触感染が主で飛沫感染はない」と言われていたのは
 間違いで、飛沫感染(エアロゾルあるいはマイクロ飛沫と呼ばれる超微細飛沫を含む)が主だと思います。もしも、接触感染が主ならば、電車の吊り
 輪やコインを媒介とした感染がもっと拡がっているはずだからです。コインの扱いの多いレジ係がレジ作業のために感染したとの話も全く聞きません。
  また、会食やカラオケでの集団感染が多いことは、「話しながらの食事」が大きな感染要因になっていることを示していると思います。話すことによ
 る飛沫が食物に降りかかり、呼吸によってのみならず食事によって体内にウィルスが入るからです。この「話しながらの食事」の危険性について留意す
 ることが大事だと思います。
  「話すときには食べない」、「食べるときには話さない」を大事にしましょう。

◇2020年8月18日
 〇NHK「忘れられた戦後補償」を見て
  新型コロナは一向に収まる気配を示していません。有効な感染抑止対策を講じないままGoToキャンペーンを進めているのですから、収まるはずが
 ありません。
    国は、全国知事会からの「補償を伴う休業要請が可能になるよう法改正を」との要求を拒み続けており、これが感染拡大をまねく大きな要因に
 なっています。
  国は、なぜ法改正を拒み続けるのでしょうか?そのヒントになる番組が8月15日に放映されました。NHKスペシャル「忘れられた戦後補償」です。
 *1,*2
  同番組の要旨を以下に記します。
 1.戦時中には、戦時災害保護法に基づき、空襲等による民間被害者に対して金銭的手当てがなされていたが、戦後まもなくGHQは軍国主義の温床に
 なっているとして、戦時災害保護法を軍人恩給と共に廃止した。
 2.ところが、軍人恩給のほうは1953年に復活し、その後、特に高度成長期以降、年々積み増しされ、これまでに約60兆円が補償されている。多くの
 旧軍人が厚生省に入るとともに、日本遺族会からの強い働きかけ、及びそれに呼応した政治家の動きがあったからである。他方、民間被害者に対する
 補償は戦後一貫して拒まれ続けている。
  司法も民間被害者の訴えを斥けた(名古屋空襲訴訟1983年高裁判決, 1987年最高裁判決)。
 3.国及び司法が民間人への戦後補償を認めない理由は、次の①~⑤等である。
  ①財政的に国に大きな余力はない。
  ②戦争による犠牲を憲法等の法律問題にすること自体無理がある。
  ③戦争による犠牲は国民が等しく受忍しなければならない。
  ④国全体が豊かになり、人々の生活が良くなっていくことで、被害はカバーされていく。
  ⓹いま戦後補償をした場合、費用の多くを戦争を知らない世代が負担することになり不公平。
 4.しかし、世界に目を転じれば、日本の戦後補償は異質である。
  ドイツでは、連邦援護法を1950年に制定、国は全ての戦争被害に対する責任があるとして、軍人か民間人かに関わらず、被害に応じた補償をして
 きた。イタリアでも、民間人にも軍人と同等の戦争年金を支給する法律を1978年に制定した。
  上記①~⑤は民間被害者にのみ当てはまる理由ではありません。それらによって民間被害者への補償を認めないのであれば、軍人・軍属への補償も
 認められないはずです。
  新憲法29条は、公権力の行使によって特別の損失を受け、それが受忍限度を超えている場合に「正当な補償」をしなければならない旨規定していま
 す。空襲等による民間被害も軍人の被害も国民すべてが受けたわけではありませんから「特別の損失」であり、かつ受忍限度を超えていますから、軍人
 にも民間被害者にも補償されなければならないはずです。ところが、国は、大蔵官僚等、権力の身内ばかりから成る委員会で憲法解釈を行ない、民間
 被害者への補償を拒み続けてきたのです。
  国の本音は、権力の身内でもなく、軍人・軍属のように権力に従った者でもない、ただの民間人には「補償を払いたくない」にあると考えるほかは
 ありません。
  しかし、このような国の横暴を国民の多くが批判するならば、民間被害に対する無補償を続けられたはずはありません。民間被害への補償を要求す
 る運動に届いた、「戦争で苦しんだのはお前たちばかりではない」、「国家の責任にして金をせびろうとする浅ましき乞食根性」などの心ない世論が
 、被害者を苦しめるとともに、国の横暴を支えてきたのです。
  そして、「補償したくない国」と「横暴な国を支える国民」という、この構図は、戦後補償のみならず、日本の公権力行使全般に通底しているように
 思われます。国に忖度したり、おもねったり、国と自己を同一視したりする国民が「横暴な国」を支えるのです。新型コロナにおける国の無補償方針と
 自粛警察の構図も、その一例です。
  同番組に登場するドイツの歴史学者は次のように言っています。
  「個人の被害に国が向き合うことは民主主義の基礎をなすものです」。
  「国家が引き起こした戦争で被害を受けた個人に補償をすることは国家と市民の間の約束です」。
  戦争被害や原発事故被害や休業要請に対して権力に補償をさせることは、金銭の問題のみならず、「生きている証」(同番組での民間被害者の言葉)
 を求める闘いでもあります。さらに、個人的な問題であるのみならず、権力の愚行を防止し、よりよい社会を創るための闘いでもあります。
  権力に「正当な補償」をさせることは戦争や原発のない社会を創る闘いでもあるのです。
 *1: NHKBS1で8月19日深夜(24:00~)に再放送されます。
 *2:番組のナレーションを起こしたファイルを次に掲げます。
  NHK「忘れられた戦後補償」起こし

◇2020年8月20日
 1.たんぽぽ舎MLニュースNo.4006
  たんぽぽ舎MLニュースNo.4006に、8月18にHPに記した「『忘れられた戦後補償』を見て」が掲載されましたので、次に紹介します。
  元原稿は、8月18日にHPに記しましたので、改めて掲載しません。
  たんぽぽ舎MLニュースNo.4006
  ちなみに、この拙稿を、高校時代の友人藤原節男君が高校同期生のMLに転送してくれました。藤原君は、元三菱重工業の原発技術者で、原子力安全
 基盤機構に転職後、泊原発の検査技師として異常に気付いて報告書に記したところ、改竄を迫られ、それを拒んだために離職に追い込まれた、誠意と
 勇気のある技術者です。自ら「原子力ドンキホーテ」と称して、同名の著書を著すほか、脱原発等の運動に取り組み続けている頼もしい友人です。
  原子力ドンキホーテのHPは次の通りです。
  原子力ドンキホーテのHP

◇2020年8月25日
 1.PCR検査推進を阻む感染症村
  感染抑止と経済とを両立させる鍵がPCR検査にあることについては、誰しも認めざるを得なくなっています。そのため、国も表向きは「PCR検査
 推進」を掲げるようになりました。
  ところが、今でも、PCR検査を受けたくても受けられない実態があることが度々報道されています。そして、その原因が感染症村にあることも時
 折、耳にします。
  では、感染症村とは、具体的には一体何を指すのでしょうか。また、感染症村は、なぜPCR検査推進を阻もうとするのでしょうか。
  この点に関し、8月20日のBSTBS「報道1930」が大変参考になりました。その関連部分の要旨をまとめたレジュメを次に掲げます。
  2020年8月20日報道1930レジュメ
  レジュメのポイントを記すと次の通りです。
  ①日本の公衆衛生のしくみは、明治以来、軍と内務省が作った(感染研(国立感染症研究所)の前身である国立伝染病研究所もその一環)。
  ②厚生省(厚労省の前身)や保健所は、戦時中、戦争遂行のための国策(健民健兵政策)として創られた。
  ③厚労省・感染研は、新型コロナに対しても、患者目線でなく「国が担う公衆衛生」の目線で取り組み、実務を保健所に押し付けている。
  ④厚労省・感染研は、民間PCR検査に自治体との契約が必要としたり、その価格を高く設定したりすることで、今でもPCR検査推進を妨害している、
  感染症村とは「軍・内務省の公衆衛生」の流れを引く厚労省や感染研であり、感染症村は「国が国策として担う公衆衛生・感染症対策」に固執して
 いるのです。
  お役人は、自分たちの縄張りが侵されることを極端に嫌いますが、厚労省は、自分たちの存在基盤である公衆衛生・感染症対策が自分たちの手を離
 れ、民(民間医療機関)と民(患者)の間で進められていくことを嫌って、許しがたい、認め難いと思っているのです。
  実際、感染症村は、PCR検査の推進を一貫して妨害してきました。
  当初は、「PCR検査を推進すれば医療が崩壊する」と言っていました。
  それが通用しなくなると、今度は、「PCR検査では、擬陽性や擬陰性が不可避」と言い出しました(この点も報道1930において上昌弘氏によって否定
 されています) 。
  しかし、世界各国でPCR検査が推進されていることが明らかになると、表向きは反対できなくなり、今は、民間によるPCR検査を公費負担で行なうに
 は自治体との契約が必要とすること、及び、民間によるPCR検査の価格を高く設定することの二つの方法で妨害しているのです。
  以上のことを端的に言えば、PCR検査推進を巡る闘いは、明治以来、国に独占されてきた公衆衛生を民の手に握るか否かの闘いであると捉えられま
 す。
  明治以来のこの国の体質を変え得る可能性を持った意義ある闘いだと思います。

◇2020年8月29日
 1.コロナ新規感染者数の日独比較
  ドイツ在住の友人望月浩二氏(環境ジャーナリスト)が、ドイツと日本の新型コロナ新規感染者数の推移を比較・分析したファイルを送ってください
 ました。次に掲載します。
  新型コロナ新規感染者数の推移の日独比較
  ドイツで第二波が生じていないのは、最大限のPCR検査を実施することによって無症状者からの感染を防止できているから、との結論です。
  きわめて納得のいく結論です。
  望月氏に、8月25日HPの「PCR検査推進を阻む感染症村」の内容を伝えたところ、「目からウロコ」の情報です、拡散させていただきます、とのこ
 とでした。
  感染症村のことが広く知られるのは、大変有り難いことです。
 2.安倍首相が辞任
  28日、安倍首相が辞意を表明しました。政権を私物化し、モリカケ桜でとっくに逮捕されてしかるべきであった安倍首相が辞めるのは大変めでたい
 ことです。ただし、引きずり下ろしたのでなく、本人の病気によってしか辞めさせられなかったのは、残念に思います。
  しかし、元凶が居なくなったのですから、安倍晋三によって壊された日本を少しでも真っ当な社会にしていきたいものです。

◇2020年9月3日
 1.731部隊が戦後の公衆衛生・医学を支配
  731部隊(ななさんいちぶたい)をご存知でしょうか。正式名称は「関東軍防疫給水部本部」で、日本帝国陸軍が1933年に満州ハルピン郊外に設立
 した研究機関です。研究テーマは細菌兵器・生物兵器の開発。そのために、中国人捕虜を「マルタ」と呼んで人体実験を重ねた非人道的研究機関です。
 指揮官石井四郎の苗字をとって「石井部隊」とも呼ばれます。
  731部隊については、2017年12月19日にNHKスペシャル「731部隊の真実ーーエリート医学者と人体実験」が報道されました。その要旨をまとめた
 ファイルを次に掲載します。
  NHKスペシャル「731部隊の真実ーーエリート医学者と人体実験」
  より詳しく知りたい方は、次のサイトのYou-tubeを見てください(BGMが著作権にかかり、一部音声無し部分があります)。
  731細菌戦部隊 前編
  731細菌戦部隊 後編
  8月25日HPに、次の①、②を記しました。
  ①日本の公衆衛生のしくみは、明治以来、軍と内務省が作った(感染研(国立感染症研究所)の前身である国立伝染病研究所もその一環)。
  ②厚生省(厚労省の前身)や保健所は、戦時中、戦争遂行のための国策(健民健兵政策)として創られた。
  厚労省誕生の背景・経緯から察すれば、731部隊と厚生省とが密接に関連していたことが伺えます。
  実際、731部隊のメンバーは、戦後、人体実験の罪を問われるどころか、日本の公衆衛生や医学の分野で要職を占めるようになっていくのです。
  731部隊の戦後の動向については、次のファイルをご覧ください。エイズの血液製剤事件を起こしたミドリ十字を初め国立予防衛生研究所(1947
 年設立、国立感染研究所(1997年設立)の前身)、その他の大学・研究機関にいかに多くの731部隊のメンバーが移ったかがわかります。
  731部隊員の戦後
  戦後日本の公害や放射能被曝についても、731部隊の系譜に連なる人々が関与しています。
  田宮猛雄(ファイル「731部隊員の戦後」の最後に掲載)は1948年から1963年に亡くなるまで日本医学会会長を務めましたが、水俣病では業界団
 体の設置した水俣病研究会懇談会(通称「田宮委員会」)の委員長となり、清浦東工大教授によるアミン原因説を発表して原因究明を混乱させました。
  長崎大学は、日本の放射線被曝研究の中心になっていますが、731部隊との関連が強い大学です。その中心になったのが福見秀雄で国立予防衛生
 研究所所長を経て長崎大学に就任し、1955年には学長にもなりました。被曝者の疫学調査で有名な長瀧重信も長崎大学で福見秀雄の同僚であり、そ
 の弟子が、福島原発事故後、福島で「年間100ミリシーベルト以下なら大丈夫」と説いて回り、「ミスター100ミリシーベルト」と呼ばれた山下俊一
 です。
  以上のように、731部隊の系譜に連なる人々が戦後の公衆衛生・医学を支配し、公害や放射能被曝で国や大企業を擁護してきた、と言えます。そし
 て、いまPCR検査の推進を阻んでいる感染症村もその系譜に連なっている勢力です。
 2.モノクローナル抗体
  8月12日HPに、「血清療法」について次のように書きました。
  個人的には、新型コロナから回復した人の血液を使う血清療法のほうがワクチンよりも期待できると思っています。源流は北里柴三郎にあるようで
 す(次の記事を参照)。
  回復者の血液使う治療
  この「血清療法」(「抗血清療法」とも呼びます)は、近年の免疫学とバイオテクノロジーの進展によって、抗体医薬に発展してきているようです。
  9月3日の羽鳥モーニングショーの「そもそも総研」で新型コロナの特効薬「モノクローナル抗体」について報告されました。
  島根大学浦野健教授によれば、モノクローナル抗体のポイントは、次のようです。
  ①新型コロナに罹患して回復した人に生成された抗体を人工的に培養したものであり、特効薬として期待できる。
  ②既存薬のアビガン等はウィルスの増殖を防ぐ薬であるため、ウィルスが増えてしまった重症患者には効き難いのに対し、モノクローナル抗体はウィ
   ルスを排除できるため、重症患者にも効く。
  ③もともと人体に生成した抗体であるので副作用の恐れは殆どない。
  ④現時点では非常に高価であり、一回につき約15万円(30%自己負担で4.5万円)かかるが、今後、量産されるようになれば、安くなっていく。
  8月12日に記したように、ワクチンは、やはり、新型コロナウィルスが変異しやすいこと、及び副作用の点からあまり期待できず、製薬会社もモノク
 ローナル抗体のほうに重点を置き始めたそうです。見込みとしては、来年初めに実用化できるのはないか、とのことでした。
  モノクローナル抗体は、最も期待できると思います。

◇2020年9月5日
 1.新型コロナと731部隊の闇の連鎖
  「新型コロナと731部隊の闇の連鎖」と題する斎藤充功氏の論稿が『昭和の不思議101 2020年秋の男祭号』に掲載されています。
  セブンイレブンで見かけて購入しましたが、やはり、8月25日掲載の報道1930レジュメに登場する上昌弘氏からの取材をもとに書かれています。
  「新型コロナと731部隊の闇の連鎖」冒頭写真
  著作権の関係で詳しくは紹介できませんが、新しい情報のうち次の二点だけを記しておきます。
  ①石井部隊が東京裁判で戦犯としての追及を免れたのは、米国が石井部隊の研究成果を独占したかったから。
   この点については、次のサイト、ファイルを参照。
  731部隊と「戦犯免責」
  731部隊員と「戦犯免責」
  ②新型コロナの専門家委員会(後に分科会)のメンバーを選任しているのは厚生省技官で、12名のうち8名が731部隊に由来する組織(国立感染症
   研究所、東京大学医科学研究所、国立国際医療研究センター、東京慈恵医大)の現職者・退職者から選ばれている。
  興味を持たれた方は、なくならないうちにセブンイレブン等でお求めください。

◇2020年9月13日
 1.沖縄県が実効再生産数を活用して感染抑止
  新型コロナの感染防止と経済との両立を図るにはPCR検査が鍵になることは、これまで記してきましたが、社会的にもほぼ合意ができたようです。
  有症状者に対する医療のためのPCR検査は「医療的検査」と呼ばれ、経済との両立を図るためのPCR検査は「社会的検査」と呼ばれていますが、経済
 との両立の鍵は、社会的検査としてのPCR検査を如何に進めるか、という点にあります。
  この点に関し、9月11日BSTBS報道1930と9月12日TBS報道特集が参考になりました。
  まず、報道1930では、児玉龍彦東大先端研名誉教授により次の①~③が指摘されました。
  ①陽性者の発生は、斑模様であり、地域的にバラツキがある。
  ②第一波が収束し、感染者が新宿のエピセンターにほぼ限られていた時に、PCR検査をエピセンターで面的に実施したら、第二波を防げた可能性が
   あった。
  ③社会的検査は、公費負担がなく、3~5万円かかるが、プール方式(4検体を一度に検査)を使えば、5000円程度に、さらに大量検査で試薬が安
   く入手できれば3000円程度で可能になる。
  9月12日報道特集では、8月1日に緊急事態宣言を出したほど深刻化した沖縄県の感染を抑えていくうえで、県の疫学・統計解析チーム(県が招いた
 京大水本憲治特定助教はじめ5人のチーム)による次の④、⑤が効果をあげたことが報告されました。
  ④週1回実効再生産数を出してもらい流行の広がり状況を知った。
  ⓹重症・死亡者数試算(今後1週間見込み)を医療圏別(北部・中部・那覇市・南部・宮古・八重山の六圏)に行ない、重症者向けベッド確保のため
   軽症者をスムーズにホテルに転院させた。
  これまで、本HPで、PCR検査の対象地域を限定するうえで、実効再生産数及び下水調査を活用することが有効ではないか、と記してきましたが、実
 際に沖縄県で実効再生産数を活用して感染抑止が図られていることを知って嬉しく思いました。
  もう一つの下水調査に関しては、次の朝日新聞デジタル7月29日記事「下水でコロナの予兆チェック」を参照してください。秋までには、標準的検査
 として確立できる見込みということです。下水調査にも期待しましょう。
  下水でコロナの予兆チェック

◇2020年9月20日
 1.致命率が下がった四つの理由
  新型コロナに因る致命率(死亡者数/感染者数)は、第1波と比べ、第2波では著しく下がっています。それは、累計の致命率で見るより各月の致命
 率で見たほうが明確に分かります。累計の致命率と各月の致命率(限界致命率)の推移を示した表を次に掲げます。
  致命率と限界致命率の推移
  全国の限界致命率は、2020年5月19.2%が2020年7月には0.2%と約100分の1に低下しています。
  この限界致命率の推移を見て、8月12日HPに次のように書きました。
   まだ様子を見なければいけないとは言われていますが、日本の新型コロナの場合、第一波よりも第二波のほうが弱毒化しているように思われます。
 それは、死亡率=死者/感染者の割合が次第に低下していることに示されています(ひところは4-5%程度だったのに現在は約2%に低下しています)。
  しかし、弱毒化はしていない、ということが定説になりつつありますので、謹んで訂正しておきます。
  ならば、限界致命率が低下した要因は何でしょうか。
  毎日デジタル「新型コロナ 大きく下がった第2波の致命率」(2020年9月17日)によれば、次の四つの要因があげられています。
  ①新型コロナの検査を受けられる人が増え、無症状や軽症の感染者が多く見つかるようになった。
  ②第2波は、第1波に比べて若い感染者が多い。
  ③第2波の高齢者は第1波に比べ、施設内や病院内で感染した人の割合が低く、いわば「健康な高齢者」の割合が高くなった。
  ④病院内での治療プロトコル(手順)が確立された。
  ①~④は、いずれも納得のいく要因です。①~④を挙げた記事を次に掲げておきます。
  新型コロナ 大きく下がった第2波の致命率
  しかし、もっと端的に言えば、厚労省・専門家会議が当初掲げていた「37.5度、4日間」というPCR検査の受診要件が間違っていたということです。
  その後、厚労省も専門家会議も、「そんな要件は言っていない」と責任逃れの発言をしましたが、国民全員が聞いていた受診要件でした。ここでもま
 た、責任を曖昧にしたまま責任者を免責してしまう日本の悪しき体質が現れています(首相交代により安倍晋三の犯罪を曖昧にしたままにしようという
 動きと同根です)。
  第2波はかなり収束してきたとはいえ、感染者数も致命率も最近は漸増しています。おそらく、猛暑が過ぎ、次第に涼しくなってきたためでしょう。
  ということは秋から冬にかけて確実に第3波が来るということです。第3波はインフルエンザと共に襲来しますので、これまで以上に警戒が必要で
 す。

◇2020年9月24日
 1.日独仏のコロナ新規感染者の推移比較
  ドイツ在住の環境ジャーナリスト望月浩二さんが、最新の日独仏新型コロナ感染者数の推移比較のデータを送って下さいましたので、次に掲げます。
  日仏で第二波を迎えたのに対し、ドイツでは第二波の発生を抑えられていることが見事に示されています。その理由は、徹底したPCR検査によって、
 無症状者からの感染を抑えられている点にあるとのことです。日本にとって大変参考になるデータです。
  しかし、日本では、無症状者を発見できるようなPCR検査は実施されていません。このままでは第三波の到来が必至です。
  日独仏新型コロナ感染者数の推移比較
 2.たんぽぽ舎MLニュースNo.4035
  たんぽぽ舎MLニュースNo.4035に「休業要請に伴う補償」につていのが掲載されましたので、次に紹介します。
  見出しは次の通りです。
   新型コロナ第三波では休業補償の義務化が必要
   休業補償は財産権(営業権)侵害に伴う営業補償であり、憲法29条に基づく
   公権力は憲法29条を恣意的に運用している
   憲法を活かして権力と闘うことが国民主権の鍵
  たんぽぽ舎MLニュースNo.4035

◇2020年10月23日
 1.日独仏のコロナ新規感染者の推移比較
  ドイツ在住の環境ジャーナリスト望月浩二さんが、最新の日独仏新型コロナ感染者数の推移比較のデータを送って下さいましたので、9月24日に引き
 続き、次に掲げます。
  日独仏新型コロナ感染者数の推移比較2020.10.22

◇2020年11月15日
 1.日独仏のコロナ新規感染者の推移比較
  ドイツ在住の環境ジャーナリスト望月浩二さんが、最新の日独仏新型コロナ感染者数の推移比較のデータを送って下さいましたので、10月23日に引
 き続き、次に掲げます。
  日独仏新型コロナ感染者数の推移比較2020.10.22

 2.第3波襲来
  上掲グラフからも明らかなように、日本で第3波が襲来しました。それどころか、最近は、連日過去最多を更新しています。
  それほどの事態になっても、国や都は、国民・都民に「基本対策の徹底」、すなわち手洗い・マスク等の「個人でできること」をしっかりやるように
 お説教しています。専門家会議の尾身座長は、食べるときには話さないようにしましょうと身振り手振りを付けて呼びかけています。
  国や都は、行政として打つべき手を打たないで、責任を国民に転嫁しています。まずは、GoToトラベルを見直すことから始めるべきでしょう。

◇2020年12月31日
 1.国も都も全く無為無策
  大晦日、全国の感染者数4519人と初の4千人超え、東京都も1337人と初の千人超えをしました。一気に感染が拡大し、医療崩壊の危機に瀕してい
 ます。
  ところが、この危機に際し、国も都も政策らしきものは何一つ採っていません。国民・都民にステイホームやマスク・手洗いなどの励行をお願い
 しているだけです。小池知事など、言葉(特に横文字言葉)遊びをしているだけです。
  第一波で医師から指摘されていた対策、すなわち、病院や高齢者施設でのPCR検査や隔離施設の拡充、下水分析や実効再生産数に基づく検査対象
 地域の絞り込み等の対策は、この間、全く進んでいません。
  第一波が収束した後、国が採ったのは、周知のようにGoToキャンペーンでした。これは二階幹事長の利権にかかわる政策のため、感染拡大が明ら
 かになっても菅首相は固執していましたが、支持率低下が明らかになるや、慌てて全国一斉に中止しました。調査をしていないため、自治体と連携
 したキメ細かな対策を打てず、「全国一斉」でやるほかないのです。
  東京都は、財源が枯渇したため、独自政策は何も取れずに国にお願いするばかりでした。
  国がいま検討しているのは特措法改正です。国や自治体の要請に従わない事業者に罰則を設ける、その代わりに、要請に応えた事業者には協力金を
 支払うという内容の改正です。
  特措法改正は、第一波の頃から全国知事会が国に要求していた対策でした。それを今頃「検討する」と言うのですから、ほとほと呆れます。この半
 年間、国や都は一体何をやっていたのでしょうか。法改正は国会が開かれなければ実現しませんから、国会での論議を考慮すると特措法改正は早くて
 も来年4月頃になってしまいます。その頃には気温が上がるため、第三波の山はとっくに過ぎているはずです。
  しかも、要請に応えて時短などで損失を受けた業者には、憲法29条に基づき補償しなければならないのですが、国も都も決して「補償金」とは言い
 ません。「協力金」や「給付金」などという言葉で誤魔化しています。あくまで行政が「恩恵」として与えるという姿勢を採りたいのです。行政に補
 償をさせることが「権利」であることを国民に気づかせたくないのです。
  コロナが発覚してから約一年が経とうとしているのに国も都も全くの無為無策のままです。
  こんな国や都に殺されないように、くれぐれも注意しましょう。
  そして、来年こそは、少しでも政治を変えて、よりましな日本にしていきましょう。

◇2021年1月10日
 1.協力金一律6万円は憲法違反
  コロナが感染爆発の様相を呈して、医療崩壊が叫ばれ、1月7日、遅まきながら緊急事態宣言が再発出されました。
  しかし、その内容は主として一都三県(東京・神奈川・千葉・埼玉)の飲食店の午後8時までの時短にすぎず、感染抑制の効果が出るとはとうてい
 思われません。
  国は、午後8時までの時短に対して一律6万円の協力金を支払うとしているが、これでは、多くの飲食店が倒産に追い込まれることは必至です。そ
 の一方で、小さな飲食店はコロナ太りしているとの報道もあります(次の二つの記事を参照)。
  協力金「1日6万円」のドケチ 飲食店は倒産加速
  協力金の一律支給、小さな飲み屋はコロナ太り
  どうして、相矛盾するかに見える現象が生じるのか?その理由は明らかです。店の規模にかかわらず、「一律6万円の協力金」としているからです。
 これでは、規模の小さな飲食店がコロナ太りする一方、規模の大きな飲食店は、時短に応じれば倒産しかねず、そのため、時短に応じることが困難に
 なります。
  そもそも、時短に伴う金員支給が「協力金」と呼ばれていること自体がおかしなことなのです。これまで度々指摘してきたように、公権力による制
 限に伴う減収に対して支払われなければならないのは、憲法29条に基づく「補償金」であり、「協力金」や「給付金」と呼ばれること自体がゴマカシ
 なのです。
  憲法29条に基づく「補償金」ならば、減収に応じて支給されなければならず、したがって規模に応じた額でなければなりません。
  「規模に応じた支給には時間がかかる」との反論があるかもしれませんが、「従業員数に応じた支給」にすることもできます。とりあえずは、緊急
 の支給をしておいて、後で直近の確定申告に応じた支給額に調整することもできます。
  そもそも、理由が何であれ、「一律の協力金支給」は、憲法29条に違反した違憲行為なのです。
  要するに、「補償金」と「協力金」や「給付金」とが区別されず違憲行為がまかり通っていることが、コロナ感染を抑制できない大きな要因になっ
 ているのです。

◇2020年1月11日
 1.Googleのコロナ感染者数予測
  GoogleがAI(人工知能)を用いて新型コロナの感染者数予測をしています。次のサイトです。
  Googleによる都道府県別感染者予測
  東北諸県の感染者数が漸減傾向をたどるのに対し、一都三県、特に東京都の感染者数は激増すると予測されています。

◇2021年1月12日
 1.不特定多数にPCR検査
  国が不特定多数を対象に無料でPCR検査を実施することを決めたようです。
  不特定多数にPCR検査へ 3月にも無料で
  国は、今まで、国民に要請するだけで全くの無為無策でしたが、初めてのまともな政策です。新型コロナは無症状者からも感染するのですから、無症
 状の感染者を見つけて隔離することが鍵になるのです。
  遅すぎの感が強いですが、それでもやらないよりはましでしょう。
  まともな政策は褒めておきます。

◇2021年1月17日
 1.本庶佑氏らの卓見
  新型コロナ問題について、ノーベル賞受賞者の本庶佑氏らが提言を行ないました。いつもながらの卓見です。
  次に掲げます。
  本庶佑氏らの提言
  この記事に示されている厚労省の姿勢を考慮すれば、1月12日の「不特定多数にPCR検査」の方針を誉めたことは早計だったようです。

◇2021年1月25日
 1.PCR検査を抑えてきた厚労省医務技監
  日本のコロナ対策を誤らせてきた大きな要因は、クラスター追跡に重点をおき、PCR検査を抑えてきたことです。コロナは、無症状者からも感染する
 のですから、クラスター追跡で感染を抑えられるはずはなく、無症状者を発見し、隔離することが必要なのですが、それを怠ってきたのですから、市
 中感染を招いてしまったのは必然だったのです。
  この誤りの戦犯は、厚労省の医務系技官であると言われていますが、そのトップが「医務技監」です。
  その医務技監の責任を問う記事がサンデー毎日に掲載されました。次に掲げます。
  大感染の責任は「医務技監」だ
 2.PCR検査の人口当たり検査件数はいまだに146位
  2020年8月2日のHPに日本のPCR検査件数が少ないことを記し、人口百万人あたりのPCR検査件数の国際比較の出所を紹介しました。
  人口百万人あたりのPCR検査件数の国際比較人口国内感染の状況
  当時、日本は157位でした。
  その後、日本でもPCR検査件数を増やしてきた、と言われていますが、今、何位か、調べてみました。
  日本の人口百万人当たり検査件数は、2020年8月2日当時の6375から5,0204へと約8倍に増えています。しかし、諸外国でもPCR検査件数を増やし
 ており、順位は157位から146位にあがっただけです。
  外国の中には、件数が百万を超えている国が15カ国もあります。最大は、ジブラルタルの4,441,443件です。これらの国では、平均して、国民一人
 当たり1回以上(ジブラルタルでは4回以上)のPCR検査を行なっているということです。
  PCR検査が多ければ感染者が少なくなるとは限りません。感染者が増えたので検査件数が増えるという側面もあります。しかし、無症状者の発見→隔
 離が感染を防ぐ鍵であり、無症状者の発見がPCR検査に依らなければならないことを考慮すると、日本の現状は、あまりにもお粗末すぎます。
 3.広島県の「PCRセンターの全県展開」
  広島県では、県下にPCRセンターを5ヶ所設置し、医療従事者等の対象者がいずれの施設においても受信可能な態勢を整えています。
  PCRセンターの全県展開について
  対象者は、「県内全域の以下の施設等における従事者、従業員、及びその関係者(従事者・従業員の家族、取引業者)」とされており、次の施設が挙げ
 られています。
  高齢者施設・事業所、障害者施設・事業所、医療機関、理美容、飲食店、消防署の救急隊員、廃棄物処理業、針灸マッサージ業
  このような施策こそ、行政が進めるべき施策です。
  国は、以前は、パチンコ店や風俗店を、今は飲食店をスケープゴートにして責任を転嫁し、自らの責任を放棄しています。現在、感染源の割合が多
 いのは、医療介護施設や家庭・職場であり、飲食店は約10%に過ぎないにも関わらず、飲食店がスケープゴートにされて、存続の危機に立たされてい
 ます。
  責任転嫁ばかりしている国をあてにせず、広島県のような取り組みを各地の自治体が進めていくことが重要です。

◇2021年1月29日
 1.菅政権が広島県に陰湿な仕打ち
  25日のHPで広島県の「PCRセンターの全県展開」を誉めましたが、その広島県に菅政権が陰湿な仕打ちをしたそうです。その記事を次に掲げま
 す。
  広島県が国から受けた陰湿な仕打ち
  この記事に示されるように、厚労省・専門家会議(分科会)の方針は、依然としてPCR抑制にあるようです。
  その理由の一つとして、PCR検査の感度が70%程度(10人の感染者のうちPCR検査で陽性になる者は7人程度)であることを挙げています。
  確かに、PCR検査では、検体採種の時期や部位により感度が悪くなることがあるようです。
  しかし、ならば2回の検査をすれば1-0.3×0.3=0.91で感度91%になるはずです。3回の検査をすれば、1-0.3×0.3×0.3=0.973で感度97.3%
 になるはずです。
  ましてや、昨年10月には北大研究グループは、唾液によるPCR検査の感度は83-97%である旨発表しました。
  いずれにしろ、無症状者の発見→隔離が感染を防ぐ鍵になるのですから、また無症状者を発見するにはPCR検査を拡充することが鍵になるのは間違い
 ありません。
  ところが、厚労省。専門家会議(分科会)は一貫してPCR検査を抑制しているのですから、何らかの利権のためにPCR検査を抑制していると見るほか
 ありません。
 2.特措法改正で「補償」は実現せず
  特措法改正で、休業要請・時短要請に応じない店に30万円以下の過料を課すことが決まりました。
  罰則が決まる一方で協力金・支援金の中身ははっきりしません。事業規模に応じるよう努めるとの付帯決議がなされるようですが、それが憲法29条
 3項に基づく補償金なのか否か、についてははっきりしません。
  国は、あくまで「補償金」という言葉を避けたがっているようです。「補償金」ならば、私権制限に伴っ生じた損失に対して補償しなければならなく
 なるからです。
  第二次緊急事態制限に伴う午後8時までの営業短縮については、「一店舗6万円/日の協力金」が支給されました。これが、憲法29条に反することは1
 月10日に記しました。東京都などは、さらに大企業には支給しない、としていましたが、さすがに、その後、撤回し、他県と同じように、大企業にも
 出すことに修正しました。
  しかし、「一律6万円/日」じたいが、憲法29条違反なのです。個々の店に生じる損失に応じた損失補償をしなければならないのです。
  そもそも「協力金」とか「支援金」とか呼んでいること自体、憲法29受に基づく「補償金」を払いたくない意図に根差したゴマカシなのです。
  コロナ感染を抑制していくための鍵は、①PCR検査をつうじて無症状者の発見→隔離、②休業要請に対する十分な損失補償です。
  しかし、この国は、①も②もゴマカシたまま、第三の道③ワクチンに頼る方向にひたすら走っているようです。

◇2021年2月1日
 1.コロナ対応で日本は45位
  オーストラリアの有力なシンクタンク「LowyInstitute(ローウィー研究所)」が、28日に世界各国のコロナ対応策を評価しました。98カ国中、
 日本は45位です。
  1位はニュージーランド、2位以下は、ベトナム,台湾,タイ,キプロス,ルワンダ,アイスランド,オーストラリア,ラトビア,スリランカと続きます。
  他方、最下位98位はブラジル、米国は94位、英国は66位です。
  98カ国のランキングを紹介した記事を次に掲げます。
  コロナ対応、日本は45位
  詳しいランキングを見たい方は、次のサイトをご覧ください(下の方にCountryRankingsが出てきます。日本語で読みたい方は、画面上で右クリ
 ックすれば日本語に翻訳してくれます)。
  各国のコロナ対応ランキング
  評価は、感染者数・死者数・テスト数のそれぞれの総数及び人口百万人当たりの数の6項目を基準としてなされ、1位のニュージーランドは94.4点、
 ベトナム90.8,台湾86.4点に対し、日本50.1点です。
  日本45位は、テスト数の少なさ(世界で146位程度)に足を引っ張られる一方、感染者や死者数の欧米に比べての少なさに救われているものと思わ
 れますが、後者は日本人の真面目さ(悪く言えば、お上への従順さ)に起因するもので、政府の政策の質で評価すれば、順位はさらに下がるに違いありま
 せん。実際、日本政府は緊急事態宣言で国民に我慢を強いる以外は、無為無策といっても過言ではありません。
  LowyIntituteは、経済発展レベルや政治体制の違い等がランキングに与える影響を分析していますが、結論として、それらの違いよりも、指導者へ
 の市民の信頼、指導者による適切な国家運営が重要と結論づけています。その二点では、無為無策の日本は最下位レベルだと思います。

◇20201年2月4日
 1.鼻うがいのすすめ
  新型コロナウィルスは、風邪を引き起こしてきたコロナウィルスの仲間ですが、新種のコロナウィルスで、次のようなプロセスで身体に悪影響を及ぼ
 します
  ①体に入ってから発症するまでの時間(潜伏期)、いいかえれば、細胞に取り込まれてから増殖するまでに要する時間が風邪やインフルエンザよりも長
   く、4~5日程度である。潜伏期間は長いものの、その間の症状は風邪の症状とほとんど同じである。
  ②増殖は上咽頭で起る。すなわち、震源地は上咽頭である。
  ③上咽頭では、体の免疫防衛軍との闘いが展開され、その結果、咳や痰等をつうじて死滅したウィルスを体外へ排出しようとしたり、倦怠感をつうじ
   て身体に「休め」との指令を出したり、体温を上げたりして、免疫力を高めようとする。
  ④ところが、免疫系細胞から分泌されるサイトカインというたんぱく質が往々にしてサイトカインストームと呼ばれる暴走を起こし、それによって肺
   炎や血管炎が引き起こされ、重体化や死亡をもたらす。
  若者や免疫力のある人は③までの段階で治癒しますが、高齢者や糖尿病や高血圧等の基礎疾患のある人は往々にして④の段階まで進んでしまいます。
  以上のようなプロセスに鑑みれば、新型コロナが上咽頭に入り、増殖を始めるまでの間(潜伏期)にウィルスを体外に排出することが有効な治療法で
 あることが分かります。そのための有効な手法が「鼻うがい」です。
  以前、大阪府の吉村知事が、コロナ対策としてイソジンうがいを提唱したことがありますが、イソジンうがいは喉うがいなので上咽頭でのウィルス増
 殖には有効ではありません。また、罹患時はともかく、イソジンうがいを毎日続けるとヨードの過剰摂取になって甲状腺機能低下症を招く恐れがありま
 すので、毎日のうがいには塩水のほうがベターです。
  鼻うがいは、簡単に言えば、塩水を上咽頭に入れてウィルスを洗い流す手法です。
  国が、国民に自粛や休業・時短の要請を繰り返すばかりで無為無策を続けている以上、鼻うがいで自衛することは重要です。
  サンデー毎日2021年1月24日号に「『痛くない鼻うがい』は新型コロナ予防の切り札』との記事が載っていましたので、次に掲げます。
  「痛くない鼻うがい」は新型コロナ予防の切り札
  「鼻うがいは痛い」との先入観を持っている人が多いですが、次のようなポイントをふまえて行なえば、決して痛くありません。
  ①温度 ぬるめのお風呂程度、38~40度が最適です。
  ②濃度 塩水の濃度は0.9%が最適ですが、厳密である必要はなく、計量の容易さを考慮して1%と覚えておけばよいです。予防でなく治療の場合に
   は濃度を高め、2%程度にすればいいです。
  ③圧力 底のボタンを押せば適度な圧力で自然に鼻に入ってくる専用容器が通販で容易に入手できます。
  ④姿勢 少し前かがみになって、「エー」と言いながら行なうことで誤嚥を防げます(上掲記事図2を参照)。
  私も実際にやってみました。始めて一週間程度ですが、体験に基づいて①~③について補足しますと、
  ①給湯器で40度に調整しておけば簡単です。冷めたら、炬燵などで保温してもお風呂で湯につけて温めてもいいです。
  ②濃度は、塩2gを200mlの湯で溶かせばいいです。一回の鼻うがいでは150ml程度を使いますが、喉うがいにも最適な濃度ですから、残りは喉うが
   いに利用できます。
   塩の比重は2.16ですが、隙間が多いため、「かさ比重」(見かけ比重)は1程度になります。1ccのスプーンを購入しておけば、2gはスプーン2杯に
  あたります。1ccのスプーンを通販で買ったので、スプーン2杯で200mlの湯に溶かして、鼻うがいに150ml、喉うがいに50ml、使用しています。
   計量がむずかしい方は、小さじ一杯=5cc(5g)をもとに目分量で計ればいいし、「サーレS(1袋で150ml)」,「サーレMP(1袋で300ml)」等を通販
  で入手できます。
  ③適度な圧力に調整してくれる次の容器が便利です。
  鼻うがい容器
  鼻うがいについて、さらに詳しく知りたければ、次の本を参照してください。
  堀田修『痛くない鼻うがい』
  1%食塩水で鼻うがいと喉うがいを毎日行なえば、身体の入口でコロナウィルスの増殖を防げると思います。

◇2021年2月14日
 1.たんぽぽ舎MLニュースNo.4127
  たんぽぽ舎MLニュースNo.4127に改正特措法についての私見が掲載されましたので、次に紹介します。
  見出しは次の通りです。
   新型コロナ、「協力金一律6万円/日」は不合理かつ違法
   義務としての「損失に応じた補償金」と恩恵としての「任意の額の協力金」
   「補償金」でなく「協力金」を義務として支払うとのゴマカシ
   国民の希薄な権利意識及び根強いお上意識が行政のゴマカシを許している
  たんぽぽ舎MLニュースNo.4127

◇2021年2月22日
 1.岡田幹治氏の『論座』論文
  岡田幹治氏から『論座』に掲載された「『新型コロナ関連法』改正で生活と経済はますます疲弊する」論文を送っていただいたので、次に掲載し
 ます。
  「新型コロナ関連法改正」で生活と経済はますます疲弊する
  URLは次の通りです。
  岡田氏『論座』論文
  新型コロナ関連法について、次の三つ問題点が指摘されています。
  ①緊急事態に至らなくても私権制限が可能になったこと
  ②罰則を導入したこと
  ③命令に従った住民や事業者に対する十分な「補償」が定められていないこと
  いずれも的を射ていると思います。とくに③は、たんぽぽ舎MLに記した私見と全く同じです。
  新規感染者数は次第に減少してきましたが、最近は下げどまりしています。また、最近は、感染経路は主として家庭内と医療施設や高齢医者施設
 内になっており、会食は少なくなっていますので、飲食店への時短要請を続けるだけでは新規感染者数をさらに減らしていくことは困難です。
  1月29日に記しましたように、コロナ感染を抑制していくための鍵は、①PCR検査をつうじて無症状者の発見→隔離、②休業要請に対する十分な
 損失補償です。
  新規感染者を減らすには、医療施設・高齢者施設等でのPCR検査や「無症状者の発見→隔離」のためのPCR検査を進めることが重要です。
  10都府県での緊急事態宣言が3月7日に終わりますが、その後、どのようなコロナ対策が講じられるか、注目されます。

◇2021年3月7日
 1.緊急事態宣言延長2週間は行政をも飲食店をも苦境に追い込む
  3月7日、一都三県に出されている緊急事態宣言の二週間延長が決まりました。一都三県の新規感染者は最近下げ止まり、あるいは微増傾向にあ
 り、「これ以上減らすには新たな対策が必要」との声が専門家等から出され、国は、ようやく高齢者施設等でのPCR検査の推進や無症状者の感染者
 を発掘する「攻めのPCR検査」を実施するとしました。「何らかの新たな対策」を出す必要に迫られて、慌ててこれまで消極的だった対策に飛びつ
 いたとしか思えません。
  しかし、これまで約一年以上も消極的だったPCR検査を急に進めるといっても、そんな付け焼刃の対策で効果を生むことは難しいでしょう。アベノ
 マスク配布でもワクチン準備でも非効率極まる対応しかできなかった行政が、急遽打ち出したPCR検査を手際よく進められるとは到底思えません。
  仮に効果をあげたとしても、効果が上がるのは、実施後約2週間経ってからですから、次の緊急事態宣言延長を判断する際(3月半ば)までには効果
 が現われず、現在よりもさらに感染者数や病院の逼迫度が悪化した数字の下で、緊急事態宣言の更なる延長を図るかどうかの決断をしなければならな
 くなります。
  つまり、「2週間延長」という判断は、2週間後に行政をさらなる苦境に追い込むことが目に見えているのです。
  他方で、飲食店の夜8時までの時短要請は、3月8日から更に2週間続けられます。前述のように、規模の大きさに関わらない「一日6万円の協力金」
 は憲法違反ですが、「損失に応じた補償金」でなく「一律の協力金」によって規模の大きい飲食店が更に2週間苦しめられ続けることになるのです。
  憲法違反によって、規模の大きい飲食店に犠牲を押し付けたまま、何ら成果を生まない2週間、行政を更に追い込む2週間が8日から始まることに
 なりました。
  戦略の無い、行き当たりばったりのコロナ対策、もっといえば、国民の命を救うことを目的とするのでなく、五輪開催や選挙めあての駆け引きを
 目的としたコロナ対策を続けてきたことの当然の結果です(今回の2週間延長も、小池都知事が2週間延長を要望しようとしたことに菅総理が先手を
 打ったものと言われています)。
 2.イベルメクチンはなぜ承認されないか
  米国で新型コロナの「奇跡の薬」と呼ばれ、毎週5万回も投与されている薬があります。
  2015年ノーベル医学・生理学賞を受賞した大村智北里大学特別栄誉教授を生みの親とする、寄生虫薬「イベルメクチン」です。
  米国でコロナ治療の前線に当たっているピエール・͡リー氏は、最近、米国上院・国土安全保障委員会で、「イベルメクチンは、予防にも、初期治
 療にも後期治療にも有効で、かつきわめて安全」。「米国で毎週5万回分処方されている。また、27か国で臨床試験が実施され、16か国で公式に治
 療に使用されている」と証言しています。
  ところが、日本では、厚労省がイベルメクチンに対して消極的な姿勢を続けています。その原因は、厚労省が頼りにしてる学者の実験で思うような
 効果が出ないからだそうです。
  この点について、イベルメクチンを研究している花木秀明北里大学教授は、「基礎研究者が使っている細胞は猿の腎臓の細胞で、しかもウィルス防
 御機能を破壊して実験するから、ウィルスに有利な細胞を使っていることになる、別の細胞を使うと効果が全く違う。いろんな細胞を使ってほしい」
 と述べています。
  花木教授の別の細胞を使った実験では、試験管でも動物実験でもコロナに効果をあげているといいます。そして、何より、ピエール氏の証言にある
 ように、米国で「奇跡の薬」とまで言われ、既に16カ国で公式にコロナ治療に使用されているのです。
  ならば、日本でも早急にコロナ治療薬として承認し、医師が使えるようにすべきですが、厚労省が「平時の対応」しかしないために、手続きに時間
 がかかり、承認されていない、というのです。東京都医師会の尾崎治夫会長も厚労省に「有事の対応」をしてイベルメクチンを早く承認してほしいと
 強く要望しています。
  PCR検査に対しても、厚労省は一年余り消極的な姿勢を続けてきましたが、またしても、厚労省の「役人仕事」、「仲間の学者(御用学者)優先の
 姿勢」によってイベルメクチンの承認が遅れているということです。
  厚労省には、自分たちの姿勢のために、毎日何十人という死者が出ていることを直視してほしいですが、利権優先、忖度ばかりの日本の官僚は当て
 にはなりません。
  こんな状況下で、もしも、コロナに感染したら、医者にイベルメクチン使用を要望するようにしてください。イベルメクチンは、医者の処方なしに
 は入手できませんが、医者の裁量権で処方することは可能です。ただし、その場合、万一副作用が出たら、医者の責任が問われることになりかねず、
 医者はそれを恐れて処方しないこともあり得ますので、「副作用が出ても医者の責任を問わない」ことを文書にして提出すれば、処方してもらいやす
 くなると思います。
  愚かな政府の下で生き延びるには、情報を集め、知恵を働かせて自衛することが大事です。
  ちなみに、イベルメクチンについての以上の情報は、BSTBS報道1930の2月25日及び3月5日放送によるものです。参考までに同放送に触れた大村大
 二郎氏の記事を次に掲げておきます。
  人命より利権か。イベルメクチンが厚労省に承認されると困る人々

◇2021年3月8日
 1.コロナ対策を政争の具にするお粗末な政治家
  テレビでも報道されていますのでご存知の方が多いと思いますが、黒岩知事が、小池知事に抗議しました。TBSニュースによれば、次の通りです。
  黒岩知事が小池都知事に抗議 宣言延長めぐり意思疎通にそご

  黒岩知事が小池都知事に抗議 宣言延長めぐり意思疎通にそご
  神奈川県の黒岩知事は、緊急事態宣の延長をめぐって東京都の小池知事との間で意思疎通にそごがあり、抗議したことを明らかにしました。
  「(小池知事側から)文書が出てきましてね、『2週間延長を要請する』と書いてありましてね。4県の知事の名前もあった文章だったんですね。
  『えっ、これ僕まだ了承していないんだけど』と言った。そしたら(小池知事は)『森田知事も大野知事も賛成されてる』 ということだったんで、
  『そうなの︖』と。一応、森田知事に電話したんです。そしたら(森田知事は)『黒岩知事が賛成する(と聞いた)から僕も賛成すると言ったんだ』と。
  大野知事に電話しても同じことをおっしゃった。私『賛成しませんよ』と言ったら、向こうも『えっ』ていうことに」(神奈川県 黒岩祐治知事)
  黒岩知事はこのように述べ、緊急事態宣言の延長に関して政府への要請を調整する際に、小池知事から3県の知事への根回しをめぐって不信感を持っ
 たことを明らかにしました。
  「こういったやり方だったらば信頼関係が薄れてしまうからということで、はっきり申し上げました、小池知事に。そしたら小池さんが『ちょっと
 私が先走ったところがあったので、ごめんなさい』ということで」(神奈川県 黒岩祐治知事)

  誰が嘘をついたかは明白でしょう。
  私も経験がありますが、策士の人間は、こうした嘘を平気でつくものです。誠実さや信頼関係よりも自分の利益を優先する人たちです。ばれても「
 ちょっと先走った」程度の言い訳で平然としています。
  とくに小池知事は、以前から、このような類の言動が多いお粗末な人間です。
  小池知事と同じレベルで政治を行なっているのが菅総理。1月の緊急事態宣言では小池知事に先を越され「後手」批判を浴びたため、今回は何として
 も小池知事に先んじて緊急事態延長を打ち出したかったのだと報道されています。
  国民の命がかかっているコロナ対策が、このようなレベルで行なわれている日本の政治レベルには、呆れるばかり。少なくとも他の先進国では例を見
 ないでしょう。
  しかし、残念ながら、そのような日本の政治レベルは、そんな政治家を選挙で選んでいる国民・都民のレベルを反映したものなのです。
  敗戦時に「大本営発表」を垂れ流した責任をとって朝日新聞の記者を辞め、秋田県横手で「たいまつ新聞」を出し続けた、むのたけじ(武野武治)氏
 が言われたように「国民は自らのレベルに応じた政治しか持ち得ない」のです。

◇2021年3月22日
 1.第4波到来は必至
  政府は「病床使用率の改善」を理由に一都三県に出している緊急事態宣言(3月21日まで)を解除しました。
  宣言期間中でも新規感染者数が増加に転じ、「宣言を続けても仕方がない」と言われていただけに、経済へのダメージを考慮すれば解除は当然と言え
 るかもしれません。しかし、宣言解除に伴い発表された解除後の次の五つの感染防止対策はあまりにもお粗末というほかありません。
  ①飲食店 時短を午後8時から午後9時までにするとともに協力金を一店6万円から4万円に
  ②変異ウィルス スクリーニング検査を5~10%から40%に拡大
  ③検査体制 3月中に高齢者施設で集中検査。繁華街等での無症候者へのモニタリング検査を4月に一日5000件規模に
  ④ワクチン 接種を進める
  ⓹医療提供体制 病床や宿泊療養施設の確保計画を5月までに見直し
  これでは、今までも行なわれてきている対策をお題目のように唱えたにすぎません。また、どのように実行するかについての説明もありません。PCR
 検査の100万人当たりの実施件数はいまだに世界で137位(2021年3月18日現在)という有り様です。変異ウィルスの検出(ゲノム検査)もPCR検査の実施
 を妨害し続けてきた国立感染研究所の主導下に進められるのですから、PCR検査と同様、順調に進むはずがありません。
  ③の検査は「PCR検査」です。「PCR検査」と言わずに「検査」とか「モニタリング検査」と呼んでいるのは、政府も国立感染研究所と同じく、PCR
 検査に後ろ向きの姿勢を採り続けてきたからではないかとの疑問を抱かざるを得ませんが、表向きは「進める」というに至った今でも、繁華街等でのモ
 ニタリング検査などという効率の悪すぎる手法しか提示できないでいます。本HPで何度も指摘してきた下水調査の活用をつうじて対象地域や対象建物
 を限定すべきです(「2.早急に下水調査を」で詳述します)。
  専門家会議(分科会)も無能ぶりが際立ちます。
  緊急自治宣言解除をめぐって、尾身会長は「新規感染者数が増えてきたことの分析がないままの解除は疑問」とか「宣言を延長しても解除しても感染
 抑え込みの本格的な解決にはならない」などと発言してきました。分析する責任、対策を示す責任を誰よりも負っている者の発言とは到底思えない傍観
 者的発言で、その無責任ぶり、無能ぶりには呆れはてます。
  こんな無能・無策の政府、専門家会議の下では、第4波が到来することは必至です。
 2.早急に下水調査を
  3月21日のBS朝日「日曜スクープ」が、北大と塩野義製薬が進めている下水調査を報道しました。
  要点メモは次の通りです。
   北大水質変換工学研究室北島正章助教
   下水から新型コロナを検出する研究
   札幌市下水道河川局が協力
   ・新型コロナウィルスは腸管上皮細胞で増殖するので下水で検出可能。下水が流入している地域に陽性者が居ることが分かる。
   ・症状が出る数日前から、かつ無症状者も含めて検出可能。
   ・これまで1万人に一人の陽性者が居れば検出可能だったが、塩野義製薬と共同研究して感度を高め、100万人に一人で検出可能になった。
   ・午前中に下水を採取すれば夕方には結果が分かる。
   ・マンションや病院やホテル毎の単位でも検出可能。
   ・オランダでは国内すべて、300以上の下水処理場で週に数回のペースで実施。結果を地図に示し、ホームページで公開。
   ・イギリスでは90以上で実施し、さらに拡大予定。
   ・3月19日に新たなプロジェクトが発表された。自動解析体制。
    北大と塩野義製薬の高感度検査技術を使ってRBI株式会社の汎用人型ロボット「まほろ」による自動化されたPCR検査とゲノム解析が可能に。
  下水分析によりPCR調査の対象地域を絞る方法については、本HPで繰り返し指摘してきました(最初は2020年6月9日、以来「下水」で検索すると
 30回ヒットします)が、北大と塩野義製薬の研究により、すでにいつでも実施可能になっています。
  国や自治体は、国民・市民に自粛を説くのではなく、このような「行政でなければ実施できない手法」をこそ採用すべきなのです。
 3.東京都の時短命令は憲法違反
  東京都は、18日、午後8時までの時短要請に応じない都内の飲食店27店に特措法に基づく時短命令を出しました。全国初のことです。
  毎日新聞 全国初の時短命令 「遺憾だが従う」
  東京Web 東京都 営業短縮拒否の27店舗に命令
  27店舗中26店がグロ-バルダイニング系の飲食店に集中していましたが、22日、同社は「コロナ時短命令は違法」として東京地裁に提訴する方針を
 決めました。
  朝日新聞Digital 都の時短「命令」、グローバルダイニング飲食店に集中
  東京Web コロナ時短命令は違法 飲食チェーンが都を提訴へ
  本HPでたびたび指摘してきたように、事業規模に応じない一律の時短命令は憲法違反です。
  とはいえ、ヒラメ裁判官が多い裁判所ゆえ、予断を許しません。
  グローバルダイニングの健闘を祈ります。
  それにしても、緊急事態宣言解除を間近に控えた18日に全国初の時短命令を出した東京都の体質は、ひどいものです。時短要請に応じなかった都下
 の飲食店は2千あまりもあったと言われるのに、グローバルダイニング系に集中して命令を出したことも狙い撃ちに違いありません。

◇2021年3月25日
 1.コロナ新規感染者数の日独仏比較
  ドイツ在住の友人望月浩二氏から久しぶりに日独仏の新型コロナ新規感染者数の推移比較のファイルが届きましたので次に掲載します。
  新型コロナ新規感染者数の推移の日独仏比較
  望月氏のコメントは次の通りです。
   フランス、ドイツが苦戦している状況を添付ファイルにて。このグラフによると、日本ではハッキリしないが、独仏では第三波が始まっているこ
  とは明らか。
   しかし現在、独仏とも、ワクチン接種に注力しているので、第三波は「さざ波」程度で抑えられるのでは、と言われているが、どうなるか注目。

◇2021年4月5日
 1.事業規模に応じた協力金に変更
  ようやく国が時短要請に応じた飲食店への協力金を「事業規模に応じた」額に変更することになりました。
  時短協力金、規模別で支給
  一年以上前から指摘されてきた問題点ですが、大阪市・仙台市等へのまん延防止等重点措置の実施(2.でコメントします)に際して、従来の一律協力
 金から変更することとしたのです。遅すぎた感がありますが、それでも一歩前進です。
  しかし、事業規模(過去の売上げ実績)に応じた額に変わったとはいえ、「協力金」という位置づけは変わっておらず、「補償金」に変わったわけで
 はありません。「協力金」は、お上の恩恵的支払いに過ぎないのに対し、「補償金」は、公権力行使に因る権利侵害に対する義務としての支払いです。
 時短要請や時短命令に伴う飲食店の損害に対しては、憲法29条に基づき、当然「補償金」を支払わなければなりませんが、そのことは認めず、あくま
 で恩恵的な「事業規模に応じた協力金」でしかないのです。
  もしも、「事業規模に応じた補償金」との位置づけならば、これまで緊急事態宣言下で支払われてきた「一律協力金」が違憲ということになり、翻っ
 ての補償が必要になります。国は、そうなるのをあくまで避けたいのでしょう。
 2.注目に値する山梨県のグリーン・ゾーン認証
  飲食店への一律時短要請には、「事業規模に応じた」額でないという大きな不公平性がありましたが、この点は、1で記したように一歩前進しまし
 た。
  しかし、もう一つの大きな不公平性があります、それは、感染対策を施しているか否かに関わらず、一律に時短要請がなされることです。感染対策を
 施しても施さなくても一律に時短要請がなされるのでは不公平なことは明らかです。
  この不公平に関し、山梨県が画期的な対策を講じています。やまなしグリーン・ゾーン認証と呼ばれる制度です。
  やまなしグリーン・ゾーン認証
  やまなしグリーン・ゾーン認証を報じた4月2日のBSTBS「報道1930」によれば、次のような制度です。
  1.チェックリスト39項目を満たしたと思う店が県に認証を申請
  2.調査員(県が仕事の減った旅行会社に委託)が店を実地調査
   →不備があれば、店が再度対策を施し、県に写真を添付して報告。その際、備品購入を伴えば上限30万円で県が補助
  3.39項目クリアを確認して認証
  4.認証後も、不備があれば客が県に報告。また、2021年4月5日からは抜き打ち調査も実施
  実によくできた制度です。2020年7月から始まり、現在県内約5000店舗のうち93%が認証受けているそうです。
  取材された店では、認証の前後で客数がかなり(倍くらい)増えたとのことです。
  宇都宮市の医師倉持仁氏も高く評価し、全国に広まってほしいとコメントされていました。
  長崎幸太郎山梨県知事は、同制度の創設について、「時短要請の際に補償を強く求められたが、補償するのでなく、感染防止対策への補助金を選ん
 だ。感染防止対策を実施している店を誉めようよ」という視点から創設した、と述べていました。また、「批判の安全地帯に身を置いて、第三者的に
 上から目線であ―せいこーせいというのでは決してない」とも述べていました。日本の行政には珍しい貴重な姿勢です。
  グリーン・ゾーン認証制度で認証を得た店には、安心して客が訪れることができ、店の売上げも回復していきます。客にとっても店にとっても好ま
 しい制度です。
  また、店の感染対策の維持も、客からの報告及び抜き打ち検査で保証されます。
  日本のこれまでの新型コロナ対策は、「時短要請と協力金」、及び時短要請に応じない店には罰則を科すという対策でした。
  しかし、この対策には感染対策を施した店にも一律に時短を要請するという不合理があり、そのために感染対策としても限界を持っていました。
  感染対策を十分に施した店ならば、午後9時を過ぎて営業しても感染にはつながらならないはずです。他方、感染対策を施さない店は、時短要請に応
 じたところで感染拡大をもたらします。感染対策を施しているか否かに関わらず、一律に時短要請を行なってきたこと自体が間違いだったのです。
  グリーン・ゾーン認証を得た店が時短しなくても済むようになれば、午後9時あるいは午後8時以降に店に居られなくなった若者たちが駅前広場や公
 園に集まって飲み続けるような事態も避けることができます。
  東京都は、レインボ-ステッカーを店が入手して貼り出すという制度を設けています。しかし、レインボ-ステッカーは、ネット上での質問に答える
 だけで入手し、印刷できるという代物で、あまりにも安易です。レインボ-ステッカー制度の下で感染拡大を避けられていない都は、新たに「コロナ対
 策リーダー事業」を始めましたが、これも、店がリーダーを登録し、リーダーが研修(40分の動画を見て6問の確認テストを受けるだけの研修)を受け
 て合格すれば協力金を申請できるという制度で、安易さは変わりません。小池都知事は「手間をかけないでできる対策」と言っているそうですが、行政
 が汗をかかなくて済むだけの安易過ぎる制度です。何より、上から目線で、あーせいこーせいという制度に過ぎません。上から目線の抜けない都知事
 や東京都には、グリーン・ゾーン認証のような制度は、とても思いつけないということでしょう。
  東京都は大都市で飲食店も約6万店もあるので、山梨県と同様の制度は無理、という意見もあるようですが、都には23区もあり、都で約6万店といっ
 ても一区当たり平均約2600店ですから、山梨県約5000店の約半分程度にすぎません。同様の制度ができない理由は、大都市だからではなく、行政の姿
 勢が上から目線で尊大だからです。
  関連して、4月5日から一カ月間、大阪・兵庫・宮城にまん延防止等重点措置が実施されることになりましたが、大阪市では、次のような措置がとら
 れるそうです。
  ①飲食店は午後8時までの時短営業
  ②アクリル板、CO2センサーの設置
  ③会食時のマスク着用
  そして、これらの対策の実効性確保のため、見回り隊を組織するそうです。
  しかし、見回り隊が上から目線で命令し、取り締まるような姿勢を採るのであれば、やはり限界を持つことになるでしょう。
  全国の自治体が、いかに山梨県のフリーン・ゾーン認証制度に学ぶことができるか、上から目線の尊大な姿勢を改められるか、が問われていると思い
 ます。

◇2021年4月13日
 1.東京にもまん延防止等重点措置
  まん延防止等重点措置が、大阪・兵庫・宮城に続いて東京・京都・沖縄にも適用されることになりました。
  それぞれの対象都市、期間は次の通りです。
  ・大阪 大阪市 4月5日~5月5日
  ・兵庫 神戸市・尼崎市・西宮市・芦屋市 4月5日~5月5日
  ・宮城 仙台市 4月5日~5月5日
  ・東京 23区・八王子市・立川市・武蔵野市・調布市・府中市・町田市 4月12日~5月11日
  ・京都 京都市 4月12日~5月5日
  ・沖縄 那覇市、名護市など沖縄本島の9市 4月5日~5月5日
  しかし、その内容は、緊急事態宣言とあまり変わりません。
  4月5日HPに「事業規模に応じた協力金」に変更されたことを評価する記事を書きましたが、「事業規模に応じた」とはいえ、次の記事に示されるよ
 うに、最大が20万円であり、決して十分とは言えません。
  まん延防止等重点措置と緊急事態宣言とを比較したのが、次の表ですが、これでは、「事業規模に応じた協力金」に変わった以外、事業者にとって何
 が異なるのか、まん延防止等重点措置を新設する必要があったのか、よくわかりません。実際、大阪では、これまでで最大の新規感染者1000人/日超が
 生じています。
  五輪リレーが始まったので五輪開催とそぐわない緊急事態宣言を避けたのでは、と疑わざるを得ません。
  まん延防止等重点措置と緊急事態宣言の比較
 2.広島県独自のPCR検査
  まん延防止等重点措置や緊急事態宣言で何より問題なのは、行政が自らやるべきことをやらず、事業者や市民に要請・命令ばかり繰り返すことです。
 要請・命令→自粛→解除→まん延→要請・命令、というサイクルを何度、繰り返すのでしょうか。
  日本のPCR検査は世界で140位程度、ワクチン接種も2021年4月5日時点で0.95回/100人にすぎず、イスラエル117.16回/100人、英国54.68回/100
 人等とは雲泥の差、世界平均8.72回/100人、アジア平均6.49回/100人と比べてもはるかに劣っています。
  World in Data
  人口100人当たり新型コロナワクチン接種回数(World in Dataより作成)
  広島県では、県民や県内事業者なら無料で受けられる独自のPCR検査を4月1日に開始しました。その記事を次に紹介します。
  広島県独自のPCR検査
  行政が取り組むべきは、この広島県のような取り組みであり、上から目線で要請や命令を出すことや「危機感の共有を」(まん延防止等重点措置に
 あたっての小池都知事発言)などという、内実を伴わない言葉ではありません。

◇2021年4月30日
 1.市民に心がけを説くのはゴマカシ手法
  三度目の緊急事態宣言が4月25日~5月11日に大阪府・兵庫県・京都府・東京都を対象に出されています。
  行政やマスコミは、「人流を抑える」とか「ステイホーム」とか「東京から出ないでください、東京に来ないでください」と呼びかけ、「一人一人
 の心がけか大事」と宣伝しています。
  行政やマスコミが「一人一人の心がけ」を市民に説くときには眉に唾を付けて聞いたほうがいい。これは、長年のごみ問題の研究をつうじて学んだ
 ことです。
  行政がやるべきは、市民に心がけを説くことではありません。そんなことより「制度を整えること͡」こそ行政の責務であり、市民に心がけを説くこと
 は、その責務を怠っている場合に往々にして用いられるゴマカシ手法なのです。
  「人流抑制」とか「ステイホーム」は、100年余り前のスペイン風邪の際にも、またそれ以前の数々の感染症流行の際にも採られた手法です。いいか
 えれば、ここ100年余りの科学の成果を全く活かしていない手法です。
  4月13日HPに記したように、日本のPCR検査は世界で140位程度、ワクチン接種も2021年4月5日時点で0.95回/100人にすぎず、OECD加盟国の中で
 最低です。変異株を調べるゲノム解析も立ち遅れています。島国で有利なはずの変異株の水際での防止も全く効果を上げていません。
  要するに、日本の行政は科学に基づいた制度創りを怠り、国民・市民に要請や命令ばかりしてきているのです。そして、自らの無策が招いている感染
 拡大の責任を「市民の心がけ」の欠如及び飲食業に押し付けてきているのです。
  三度目の緊急事態宣言の期間設定も不可解です。対策の効果が現れるには2週間程度かかると言われているのですから、4月25日から始まった緊急
 事態宣言の効果が現れるのは5月9日頃からであり、その頃には、緊急事態宣言を延長するか否かを決めざるを得ません。17日間という期間設定自体、
 本気で感染抑制に取り組んでいるとは思えない設定なのです。IOCバッハ会長の5月17日来日を考慮した政治的な期間設定と批判されているのも当然で
 す。
  科学に基づかない政策で感染を抑制できるはずがありません。三度目の緊急事態宣言を延長せざるを得なくなること、また、バッハ会長が来日する頃
 、国や都が五輪開催をめぐって苦境に立たされることは、ほぼ間違いありません。

◇2021年5月11日
 1.根拠なき要請・命令では限界
  緊急事態宣言5月末までに延長されるとともに、対象地域に愛知県と福岡県が追加されました。
  延長せざるを得ないことは、4月30日HPに書きましたように、4月25日から17日間の緊急事態宣言を出した時にわかりきっていたことでした。成果
 が出るまでに2週間かかるのですから、17日間では、成果を見極める以前に延長するか否かを判断せざるを得ないからです。お粗末というほかありま
 せん。
  3度目の緊急事態宣言の特徴は、百貨店等の大規模商業施設への休業要請を伴ったことです。百貨店で買物するだけで感染につながるとは思えません
 が、百貨店の前後に飲食店に寄ってランチ等を食べたりするから、あるいは人流を抑える必要があるから、というのが要請の理由のようです。こんな
 理由で休業を余儀なくされるのでは、たまったものではありません。
  飲食店にしても、感染対策を施したか否かにかかわらず、一律に休業要請されるのでは、何のために感染対策を施したか、がっかりさせられること
 でしょう。行政が作った見回り隊も何のための見回り隊だったのでしょうか。
  コロナ感染が始まって1年以上が経つというのに、こんな古典的な対策しか打てないとは、情けなさ過ぎます。検査や調査による科学的根拠を伴った
 対策が皆無なのは、行政が自らの使命を果たさずに、要請や命令することばかり考えてきたからです。
  それでも、休業要請・時短要請の代わりに十分な補償がなされるのなら、まだ理解できますが、大規模商業施設に対しても損失に応じた補償金でなく
 、協力金しか支払われません。百貨店の売上げは1日約1.5億円というのに、わずか20万円/日+一テナントにつき2000円/日の協力金では話になりま
 せん。あまりの少なさに国は増額を検討しているようですが、補償金には程遠い額に留まることは必至です。
  以上のことは、これまで飲食店にのみ押し付けてきた犠牲を百貨店等にも広げたことを意味します。本来なら、補償金を払わなければならないのに協
 力金で済ませることについて、まずは政治力の乏しい飲食店から始め、異議申し立てがほとんどないことを確認して、対象を百貨店等に広げたものと思
 われます。
  緊急事態宣言の延長に当たり、国は、大規模商業施設への休業要請を時短要請に変更しましたが、都は、映画館については時短要請に変更する一方で
 百貨店・劇場・美術館・博物館等には休業要請を続けるとしています。映画館と劇場等とで何故異なるのか、わけが分かりませんが、この都の処置に
 も、事業者の困窮に思いを寄せることなく、あまりにも安易に要請や命令を出す行政の傲慢な姿勢を感じます。
  以上のことは、お上に弱く、お上に法律を守らせることのできない国民性が、少なすぎる協力金や科学的根拠なしに安易に要請や命令を出す行政を招
 いているということを意味します。
  自らが責任・使命を負っている検査や調査や水際対策を怠って要請や命令ばかり出す日本の行政を正していくには、国民がもっと権利意識を持ち、行
 政に対して物申していく姿勢を持つことが必要だと思います。
  また、このような都の姿勢では、休業要請に従わないヤミ営業や路上呑みを防ぐことはできず、効果を上げることは難しいように思います。実際、報
 道によれば、ヤミ営業も路上呑みも、結構横行しているようです。

◇2021年5月20日
1.鳥取県の優れた新型コロナ対策
  新型コロナ感染の蔓延防止に効果をあげている代表的な県は、鳥取県です。
  鳥取県は、新型コロナ対策で次のような成果を挙げています。
   検査数(累積陽性者数あたり)全国1位
   検査医療機関(人口10万人あたり)全国1位
   確保病床数(人口10万人あたり)全国1位
   累積感染者(人口10万人あたり)全国3位
   死者数(人口10万人あたり)全国2位
  鳥取県の新型コロナ対策について、BSTBS「報道1930」(5月17日)で報道されましたので、その要点を次に記します。

 ①科学に基づく接触者調査(CT値を伴うPCR検査)
  陽性者が見つかると、その接触者にローラーをかけるように連鎖的にPCR検査を実施しますが、その際、陽性か陰性かだけでなく、ウィルス量に着目
 した検査をしています。
  ウィルス量を判定する指標となるのがCT値です。PCR検査は、唾液等に存在するウィルス遺伝子の特定部位を取り出して、それを倍々に増幅させた
 うえでウィルス量を測る検査です。増幅させないと検出が難しいからです。
  その場合の増幅回数がCT値にあたります。CT値が3であれば、2の3乗=8倍に増幅させていることに、CT値が5であれば、2の5乗=32倍に増幅さ
 せていることになります。CT値が大きいということは、それだけ何倍にも増幅させなければウィルス量が検出できなかったということですから、元々
 のウィルス量が少なかったことを意味します。日本では、CT値40以下を「陽性者」としています。
  陽性者の中には、ウィルスを大量に持っていて、周りの人に感染させやすい人がいますが、そのような人を「スーパースプレッダー」と呼びます。日
 本では、CT値25未満を「スーパースプレッダー」と定義しています。鳥取県の検査では、CT値が14,15程度は珍しくなく、最近ではCT値11の人も出
 ているようです。無症状者のスーパースプレッダーも居るようです。
  変異株が増えるにつれスーパースプレッダーの人数が増えています。鳥取県でのスーパースプレッダーは、第一波では2人、第二波では9人、第3波で
 は26人、第4波では72人(陽性者の32%)と急速に増えています。
  感染が次々に移っていくとき、CT値が次第に下がっていくとは限らず、人によってCT値が大きくなったり、小さくなったりします。その人の免疫力
 等が影響するようです。
  そのため、鳥取県では、陽性者が見つかると、その接触者にローラーをかけるように連作的にCT値を伴うPCR検査を実施し、感染力の強い陽性者の
 接触者を感染させないウィルス量になるまで追跡しているのです。
  この「CT値を伴う連鎖的PCR検査」は、いわば「科学に基づく接触者調査」ということができます。
 ②独自の認証制度
  鳥取県独自のもう一つの対策が独自の認証制度です。感染対策を施し、安全な施設を認証し、公表する制度です。どんな業種でも認証の対象となり、
 現在192か所が認証を受けているそうです。
  県が各施設の事情に合わせたマニュアルを作り、事業所がマニュアルに基づいて自ら項目をチェックし、ネットで申し込むと「協賛店」になります。
 協賛店は、現在12300店あるそうです。
  その後、厳しいチェックを経て認証店に認証されると、店に認証店のステッカーを貼ることができます。認証店は、現在192店あるそうです。
  本年4月からは、認証されたら20万円が支給され、その他対策に必要となった経費に最大20万円の補助金が出されるそうです。
  この認証制度は、時短協力金・休業協力金とは全く違います。鳥取県では、時短要請・休業要請をしたことがなく、したがって協力金を支払ったこと
 もないそうです。
  最近では、地域丸ごと認証店を目指す動きもでてきているそうです、

  東京都では、時短要請・休業要請を繰り返し、中規模・大規模事業者に対して補償金には程遠いわずかな協力金で時短や休業を強制しています。そ
 して、要請に従わない事業所に命令を出したり、過料を科したりしています。
  鳥取県や山梨県のように、感染対策に取り組む事業所を奨励しようとするのか、それとも東京都のように、上から目線で命令し、取り締まろうとする
 のか。自治体の姿勢によって効果は大きく異なってくるし、現に大きく異なっていることは明らかです。

◇2021年6月15日
 1.五輪開催により感染者増が不可避に
  東京都や大阪府に出されている3回めの緊急事態宣言の解除予定時期6月20日が迫り、沖縄を除いて解除され、まん延防止等重点措置に移行すると伝
 えられています。
  オリンピック開幕を7月23日に控え、政府は宣言を解除せざるを得ないのでしょう。
  この間、新規感染者が次第に減少してきましたが、最近は前週と同じ程度に下げ止まっています。下げ止まりの大きな要因は緊急事態宣言慣れです。
 3回めの緊急事態宣言で、しかもそれが延長されたため、効果が効き難くなり、各所で人流が増加に転じているのです。2回目の緊急事態宣言の場合に
 も、その末期には効果が薄れて、宣言を続けても意味がないとの理由で解除されましたが、宣言期間が長引くと効果が薄れてしまうのです。
  人流増にもかかわらず感染者が増加に転じないのは、ひとえにワクチン接種が進んでいるおかげです。人流増とワクチン接種増との綱引きの間で感染
 者が微減しているのが現状でしょう。
  ところが、日本でもインド株が流行し始めました。インド株は、感染力が強く、ワクチン接種の進んでいるイギリスでも現在、ワクチン未接種者の間
 で感染者の激増をもたらしています。今後、日本でも同じ状況がもたらされることになるでしょう。
  そんな状況で、間の悪いことに、7月23日から東京五輪が開かれ、海外から7万人もの選手・役員が来日します。海外から新型コロナが持ち込まれる
 恐れはもちろん、日本で新種が生まれる恐れも、さらには日本から従来種や新種が海外にもたらされ、ワクチン接種の遅れているアフリカ諸国等にまん
 延させる恐れも十分にあります。
  コロナ感染対策として「人流増加を防ぐことが肝腎」と言って国内で自粛要請、休業要請・時短要請を繰り返しておきながら五輪開催を強行すると
 は、愚行の極みです。今後、五輪開催に因る感染者増は不可避になるでしょう。
 2.飲食店等の闘いに理解と支援を
  日本では、この1年半余り、行政による新型コロナ対策は無為無策でした。PCR検査もゲノム解析(英国株、インド株等の種類の解析)も進まず、水際
 対策はザル同然、ワクチン接種も先進国の中で最低でした。
  国や自治体は、自らの無為無策から目をそらせるべく、民間事業者の中にスケープゴートを作り、責任を押し付けました。当初はパチンコ業者、つい
 で飲食店です。
  パチンコ店は全くの濡れ衣でしたが、スケープゴートに仕立てた行政のお詫びの言葉を聞いたことがありません。
  酒類の提供を伴う飲食店は、感染源になったことは確かです。しかし、飲食店に休業要請・時短要請をする場合には、休業や時短に伴う損失を補償し
 なければなりません。公共目的に基づいて私権制限をすることは可能ですが、制限により特定の者が特別の犠牲を被るのは不公平ですから、損失に対し
 て補償する(全体が負担する)。これが憲法29条の定めるところです。
  ところが、行政は、損失に応じた補償金でなく、恩恵的な協力金を支払うとして額を低くしたばかりか、協力金の支払時期も大幅に遅れています。ま
 た、当初は、規模に関わらず一律の額でした。規模別に変わった後も、感染対策を施したか否かに関わらず一律に休業や時短を強いられました。そのた
 め、多くの飲食店及び関連業者が廃業せざるを得なくなりました。これは行政による犯罪・暴力にほかなりません。
  行政が憲法を無視して協力金で誤魔化したのは、国民の憲法違反についての知識が乏しい、あるいは知識があっても実際に立ち上がることはない、と
 国民が見くびられてきたからです。
  しかし、ようやく最近になって、飲食店等に間に「これ以上我慢できない」として、休業要請・時短要請に応じない動きが広まってきました。コロナ
 特措法が違憲であるとの訴訟も提訴されました(次のファイルを参照)。
  「コロナ禍、日本社会の理不尽を問う」訴訟
  これらの動き。訴訟に関心を持ち、支援することが国民を見くびってきた行政に打撃を与えることになります。

◇2021年7月1日
 1.東京五輪、無観客は必至、それでも感染爆発は必至
  6月20日緊急事態宣言解除後、東京都の感染者数が激増しています。6月30日には700名を超えました。この調子で増えていけば、7月23日五輪開
 幕時には1000名を超えると騒がれていますが、1000名どころでは済まないでしょう。
  東京都では、6月21日以降7月11日まで「まん延防止重点措置」に移行しましたが、7月11日に解除できないことは明らかです。それどころか、緊急
 事態宣言の再発出が必要な感染者数に増えると思われますが、国も都も緊急事態宣言は出さないでしょう。なぜなら、緊急事態は英語で言えば、
 Emergencyですから、緊急事態宣言を出すとEmergency下での五輪開催という異常な事態が世界中にバレてしまうからです、
  国・都は、緊急事態宣言を出さずに、無観客にするとの方針で事態を乗り切ろうとすることになるでしょう。
  無観客にしたところで、世界から約7万人もが入国してくるのですから、五輪による感染爆発は必至です。すでにウガンダからの入国だけでもインド
 株が入ってきたのですから、今後、インド株(デルタ株)、デルタプラス株、さらにはペルーのラムダ株等々が入ってくるでしょう。さらに、それらの株
 が五輪村でミックスされることで新種の株が生まれて国内で蔓延することも、また日本からの帰国者によって世界中にばらかまれることも十分予想され
 ます。
  頼りはワクチンしかありませんが、国が急がせた職域接種が中止になったり、モデルナの供給が止まったり、全くあてになりません。五輪ボランティ
 ア約7万人への接種もようやく決まりましたが、2回接種後2週間経って免疫ができるのは五輪終了後になってしまいます。
  五輪開催をめぐるこの行政のドタバタぶり、行政の劣化ぶりには呆れ果てるばかりです。
 2.飲食前の抗原検査
  6月30日、新宿歌舞伎町で飲食店に行く前の抗原検査の実証実験が東京都医師会により行なわれました。それを伝えるニュースを次に掲げます。
  飲食店に行く前にコロナ検査 新宿歌舞伎町で実証実験
  日本で初めてといってもよい、科学に基づくコロナ対策です。このような動きを広めれば、飲食店への休業要請も時短要請も出さずに済むはずです。
  飲食店をスケープゴートに仕立てる緊急事態宣言を出すのでなく、このような対策をこそ広める必要があります。

◇2021年7月12日
 1.12日から緊急事態宣言、でも五輪中に感染者3千人を超えるのは必至
  7月1日に記した予想は、「無観客」は当たりましたが、「緊急事態宣言」については外れました。感染者が1千名近くなり、不本意にも出さざるを得
 なくなったのでしょう。
  緊急事態宣言の効果が仮にあるとしても、宣言後2週間後から効果が現れますから、7月25日頃から、すなわち7月23日五輪開幕後からになります。
 ですから、開幕時までに効果が出ることはあり得ず、開幕前あるいは開幕後ほどなく感染者は2千人を超えるでしょう。
  そのうえ、緊急事態宣言の効果は、まず期待できませんから、五輪開催中に都の過去最高値2520名(2021.1.7)を超え、3千人以上になるでしょう。
  効果をあげられない理由は、一つには、四度目になるので国民が緊急事態宣言に馴れてしまっているからですが、もう一つの大きな理由は、またし
 ても「飲食店いじめ」の対策に過ぎないからです。
  最近では、感染経路のうち、不明約50%を除けば、家庭と職場が主で、飲食店は約3%に過ぎません。また、4月5日HPに記したように、山梨県等で
 は、感染対策を施した店を応援するような制度を創って、飲食店を後押ししています。7月1日に記したように、都でも東京都医師会が飲食前に抗原
 検査を実施する実証実験を行なっています。
  にもかかわらず、また飲食店に一律の「要請」をするのでは何の進歩もありません。いったい何のために感染対策を施したり、抗原検査を実施したり
 したのか、さっぱりわかりません。ワクチン接種もある程度進み、2回目のワクチン接種後2週間経った人も増えてきていますので、そのような人が飲
 食店を支えるような仕組みも導入すべきなのに、何の配慮もありません。
 台無しになり、今後生きていく望みを絶たれる事態も続出しています。
  10日のTBS報道特集で、ある飲食店主が、国や都の発言には「心がない」と評していたことが印象的でした。都民・国民の生命や暮らしのことを真
 剣に考えての発言でなく、五輪や衆議院選挙のことを考えて発言していることは、この間の経緯を観察している人には容易に分かることですが、まして
 や規制を受ける当事者の方々には敏感に感じられるのでしょう。
  西村康稔大臣が銀行の融資をつうじて要請に応えない飲食店に圧力を加える政策を発表したものの、顰蹙を買い、撤回せざるを得なくなりました。
  しかし、この金融機関を使った飲食店への恫喝方針は、西村大臣個人のスタンドプレーだったわけではありません。実際は、菅首相もその方針を認
 めていたのです。
  菅首相の動向を調べて、そう断じたリテラ記事を次に掲げます。
  西村大臣の飲食店圧力に菅首相が同調していた証拠が
  リテラ記事に記されているように、菅政権は金融機関を使う方針は撤回したものの、同様の横暴な飲食店に対する圧力、すなわち、内閣官房と国税庁
 酒税課が7月8日に出した酒類業中央団体連絡協議会に対する酒類提供停止に応じないと取引を停止しろと「依頼」する事務連絡は出したままなので
 す。
  このような「心がない」政府の方針に飲食店が従えない気持ちは充分に分かります。
  四度目の緊急事態宣言は効果を上げられず、インド株(デルタ株)の蔓延により、感染者激増が不可避となるでしょう。
  加えて、諸外国からの来日により、ペルーをはじめ、南米で猛威を振るっているラムダ株が侵入することも、日本で誕生した新株が諸外国に持ち帰ら
 れ,世界に新株蔓延を拡げることも避けられなくなるでしょう。

◇2021年8月4日
 1.「自宅療法を基本」は棄民政策
  東京都の感染者が4,166人、全国の感染者が14,182人といずれも過去最多を記録しました。
  国は、緊急事態宣言の地域を8月2日から6都府県に拡大し、5道府県にまん延防止等重点措置を適用するとしています。
  しかし、東京都では緊急事態宣言下で感染者が激増しているのに、その地域を拡大したり延長したりしても感染減になるはずがありません。
  行政として打つべき対策を怠り、補償もせずに飲食店をスケープゴートにしてきた報いが感染爆発、医療崩壊の危機として表われているということで
 す。
  ところが、あろうことか、東京都も国も、医療崩壊の危機を感染者を切り捨てる方向で解決しようとしています。
  小池都知事は、7月28日、「一人暮らしの方々などは、自宅もある種病床のような形でやっていただくことが病床の確保にもつながるし、その方の健
 康にもつながる」と言ってのけました。鬼畜の言葉というほかありません。
  そして、国は8月2日、入院を重症者及び重症化リスク者に限り、中等症者以下は自宅療養を原則とする、との方針を打ち出しました。酸素が必要な
 中等症者に自宅療養を強いるとは殺人にも等しい行為です。国は、自宅療養者に抗体カクテルを処方する、と弁明していますが、抗体カクテルは、発症
 後3日程度の軽症者には効いても中等症者には効きません。そのうえ点滴薬ですので自宅での処方は不可能です。
  入院ができない感染者にはホテル療養という手段があったはずです。また、武漢で実施されたように、一週間ほどでプレハブの入院施設を造るという
 手段もあるはずです。そのような手段を検討することなく、「自宅療養+抗体カクテル」という方針を打ち出すとは、行政の責任放棄であり、中等症者
 以下の感染者を見殺しにする棄民政策にほかなりません。
  4日現在、「自宅療養+抗体カクテル」という方針には与党からの反対も強いようですので実現するかどうかわかりませんが、いずれにせよ、こんな
 無責任な行政に任せていては、多くの国民が殺されてしまいます。
  国民の自衛策としてはマスク・手洗い・うがいやワクチンのほか、飲み薬を用意しておくといいでしょう。入手可能な飲み薬としてイベルメクチンが
 あります。ノーベル賞を受賞した大村智博士が開発した抗寄生虫薬ですが、新型コロナの感染者数も死者数も劇的に減らす効果があるとの臨床試験結果
 が世界で続々と発表されているのです。次の週刊エコノミストonlineのファイルをご覧ください。
  大村博士が激白45分 週刊エコノミストOnline
  私もインターネットの「くすりエクスプレス」というサイトから購入しました。
  ただし、むやみに服用するのではなく、用法や用量については、次のサイトをご覧のうえ、慎重に判断してください。
  イベルメクチンの飲み方

◇2021年8月11日
 1.イベルメクチンの「適応外使用」
  「中等症者は原則自宅療養」との方針は与党からも批判され、政府は、方針を変更しました。中等症の入院対象者を、当初「重症患者や重症化リスク
 が高い者」としていたのを「酸素投与が必要な者、必要でなくても重症化リスクのある者」と改めるとともに、最終的には医者の判断で決まることも付
 け加えました。また、新たな入院方針の対象地域を「東京都」と明示しました。
  誰しも間違いは犯します。間違いを批判されて改めることもあります。
  しかし、批判を浴びて改める際には「間違っていました」と謝罪をすることが必要であり、そのような謙虚さ・誠実さを備えていてこそ信頼を得られ
 ると思います。「37.5度、4日間」の方針を変更した際もそうでしたが、何の謝罪もなく、「改めた」と言うこともなく、方針を変更することが国民の
 不信を招いていることに政府は気づいていないようです。小池知事にいたっては「一人暮らしの方々などは、自宅もある種病床のような形でやっていた
 だくことが病床の確保にもつながるし、その方の健康にもつながる」の発言について、その後、何の言及もしていません。福井県では、自宅療養回避策
 策として体育館に臨時病床を100床備えることを決めましたが、都には五輪に使用した施設があるにもかかかわらず、自宅療養回避策を講じる気は全く
 ないようです(次の記事を参照)。
  福井県は「自宅療養させず」貫き体育館に臨時病床100床設置!
  新規感染者に自宅療養を強いるのなら自宅で処方できる薬を手当てすべきですが、現在承認されているコロナ治療薬にはそのようなものはありませ
 ん。レムデシビルとデキサメタゾン、及び7月に新たに承認された抗体カクテルは、いずれも点滴薬ですので、自宅で服用できません。パリシチニブ
 は錠剤ですが、医師が使用することが義務付けられており、感染者自らが服用することはできません。
  ならば、感染者自ら服用できる錠剤、イベルメクチンを早く承認する必要がありますが、厚労省には一向にその気はないようです。興亜製薬が7月1
 日にコロナ薬としての治験を開始することを発表しましたが、厚労省は、通常の承認手続きをとっているようです。いまは、平時でなく有事なのです
 から、通常」の手続きではなく、特例で承認すべき、と思いますが、厚労省役人は、過去の薬害訴訟等を恐れているのでしょう。
  医者の中にはイベルメクチンを「適応外使用」として処方してくれる人も居ます。「適応外使用」とは、既に国に承認された薬を別の効能のために使
 用することです。
  イベルメクチンは抗寄生虫薬として承認済みなので、それをコロナ治療薬としての承認の前に使用することは「適応外使用」になるのです。「適応外
 使用」の場合には、副作用は患者の自己責任になります。
  しかし、医者の中には、イベルメクチンや適応外使用のことを知らない医者も居ます・
  ですから、もしもコロナに感染し、自宅療養を強いられたら、医者にイベルメクチンの適応外使用を要望し、処方してもらうといいでしょう。この方
 法については次の記事が参考になります。
  イベルメクチンの治験進むも承認の目処立たず1
  イベルメクチンの治験進むも承認の目処立たず2
  イベルメクチンの治験進むも承認の目処立たず3
  この記事、及び8月4日紹介の大村博士インタビュー記事から窺えるように、イベルメクチンが途上国で新型コロナ治療薬として普及し、効果をあげ
 ているにもかかわらず先進国での普及が進まない原因は、製薬業界が新薬で利益をあげたい点にあるようです。企業の利益追求のために多くの人命が
 失われるのは理不尽極まりないことで腹立たしい限りですが、資本主義社会はそのような原理でできており、また日本ではその弊害を是正すべき政治が
 機能していませんので、そのような現状であることはやむを得ません。
  イベルメクチンの適応外使用を医者に要求するとともに、それを認めてくれる医者が見つからなければ、8月4日HPに記したような方法でネットを
 つうじてイベルメクチンを入手・服用すればいいでしょう。

◇2021年8月13日
 1.いま必要なのは「療養施設+抗体カクテル・イベルメクチン」
  新規感染者が激増し、全国で1万8千人を超えています。感染者が入院できず自宅療養を強いられる都市も、東京都をはじめ各地に現われています。
  入院を要する患者が入院できないという事態は、医療崩壊を意味します。日本は、すでに医療崩壊状態に入ったということです。
  医療崩壊を招いた最大の原因は、行政が自ら取り組むべき「検査と隔離」を怠り、緊急事態宣言等で国民への要請ばかり行なってきたことです。また
 、休業・時短に応じて収入減になる業者に補償金を支払わずに協力金で誤魔化し、しかもその支払いを滞らせたことです。その結果、国民は「宣言慣
 れ」し、業者は死活問題として要請に応じないで営業を続けるところが増える一方です。
  国は、緊急事態宣言等の対象地域を増やそうとしていますが、そもそも緊急事態宣言の効果がなくなっているのに、その対象地域を増やしても効果が
 上がるはずがありません。
  ことここに至って、東京都の専門家は「制御不能、自分の身は自分で」と言い始めています。都は、都民に要請するだけで制御などしたことほとんど
 ありません。「検査と隔離」を怠り、唯一の制御策のワクチン接種も遅れに遅れています。何をいまさら、との感を禁じ得ません。
  ましてや、小池都知事は、「一人暮らしの方々などは、自宅もある種病床のような形でやっていただくことが病床の確保にもつながるし、その方の健
 康にもつながる」(7月28日発言)と言い放ったうえ、自宅療養していた30代男性の容態が急変して死亡した事例の発表(8月11日)に際して、「若いから
 と何も病気がないよというのではなく、基本的なところを徹底してお守りいただきたい」と、無為無策の責任を棚に上げて、あたかも本人の努力不足が
 死亡の原因であったかのような責任転嫁の発言をしています(次のファイルを参照)。また、「外出を控えてください」、「規制を控えてください」との
 相変わらずの要請ばかり続けています。
  小池都知事が責任転嫁の弁
  国が方針としている、「自宅療養+抗体カクテル」は棄民政策にほかなりません。経路別には家庭内感染が最も多いにもかかわらず自宅療養を基本と
 するとは、また、点滴薬の抗体カクテルを自宅療養と組み合わせるとは、悪い冗談としか思えません。
  現在、コロナ対策として行政がやるべきは、福井県が行なっているように、療養施設を用意して、そこに医者や薬剤を集中的に投じることです。療養
 施設ならば、抗体カクテルの点滴投与も可能になります。また、それでも療養施設に収容できない自宅療養者には、飲み薬イベルメクチンを投与するこ
 とです。抗体カクテルは、数が限られていますので、療養施設で抗体カクテルの代わりにイベルメクチンを投与することも考慮すべきです。
  イベルメクチンは、抗寄生虫薬としての長い実績がありますから、副作用がほとんどないことはすでにわかっています。新型コロナの特効薬になるこ
 とは、途上国での実績からも兵庫県尼崎市の長尾医師の実績からもわかっています。
  福井県にならって、多くの自治体で「療養施設+抗体カクテル・イベルメクチン」の態勢をつくっていくよう、要求していきたいものです。

◇2021年8月14日
 1.最兇ラムダ株が五輪で上陸
  HP上でも心配していたとおり、中南米で猛威を奮っているラムダ株が五輪関係者によって日本に持ち込まれました。
  空港検疫でペルーからの五輪関係者(30代の女性)のコロナ陽性が分かったのは7月20日。国立感染研による解析で23日にラムダ株であることが
 分かり、7月26日には国際機関に報告されました。
  しかし、この事実を厚労省が公表したのは8月6日。米国メディアの追及によって隠しきれなくなり、やむなく公表したそうです。
  公表が遅れた理由について、政府は「もっと早く問い合わせがあれば早く公表していた」などと弁明していますが、五輪開幕後間もなくの公表を
 避けたためであることは容易に想像がつきますし、少なくともそう見られてもやむを得ません。
  以上のことは8月13日の報道1930(BSTBS)でも報道されましたが、次の二つの記事を参照して下さい。
  ラムダ株を五輪関係者が持ち込んでいた事実を政府がヒタ隠し
  ラムダ株の感染力は、ワクチン効くか
  6月下旬にウガンダ選手によって持ち込まれたデルタ株が現在、感染爆発を起こしていますが、今後、1~2ヶ月でラムダ株による感染爆発が起きる
 恐れがあります。ラムダ株は、ペルーでの致死率(死亡者/感染者)が約9.3%と極めて高く、これまでで最兇の株と言われているうえ、ワクチンが効
 かないとも言われています。他方で、ペルーでの致死率が高いのが、ラムダ株の毒性が強いためか、あるいは医療体制等の他の理由に因るかはよくわ
 かっていません。また、デルタ株が蔓延している国ではラムダ株の感染は抑えられているとも言われています。
  ラムダ株の感染力がデルタ株よりも弱いことを祈るばかりです。

◇2021年8月18日
 1.緊急に必要なのは療養施設整備
  自宅療養者の容態が急変して亡くなる事例が相次いでいます。「自宅療養+抗体カクテル」を基本方針とする国・都の政策の犠牲者にほかなりませ
 ん。
  菅首相と小池都知事は、日頃は「犬猿の仲」でありながら、そろって抗体カクテル投与を行なっている都内の宿泊療養施設(品川プリンスホテル)を
 視察しました。
  しかし、入院待ち患者が1万人を超え、自宅療養者が2万人を超えている都の実態に照らして、わずか数十人が受けているに過ぎない抗体カクテル付
 き宿泊療養施設を視察することに何の意味があるでしょうか。
  そんなことよりも緊急にやるべきは大型の療養施設の整備です。それなしの品川プリンスホテル視察は、単なるパフォーマンス、「やってる感の演
 出」に過ぎません。
  そのことを鋭く指摘した記事を次に掲げます。
  苦し紛れタッグ結成のウラ側と思惑
  福井県が体育館に100床のベッドを整備したことにならえば、五輪設備を活用できる都では、容易に療養施設を整備できるはずですが、そもそも、
 「一人暮らしの方々などは、自宅もある種病床のような形でやっていただくことが病床の確保にもつながるし、その方の健康にもつながる」とか
 「若いからと何も病気がないよというのではなく、基本的なところを徹底してお守りいただきたい」などと発言する小池都知事に真っ当な対策など
 とれるはずがありません。
  菅首相が17日に発表した今後の対策にしても、従来の対策を繰り返すばかりで、目新しいものはほとんどありません。新しいものは、百貨店の人数
 制限と酸素投与センターくらいですが、百貨店の人数制限くらいで人流抑制になるはずがありませんし、酸素投与も対症療法に過ぎず治療ではありませ
 んから、ほとんど効果は望めません。

◇2021年8月19日
 1.都が療養施設を整備しないのはコロナ特措法違反
  8月19日の羽鳥モーニングショーで玉川徹氏が貴重な指摘をしました。都が療養施設を整備しないのはコロナ特措法違反というのです。
  そこで新型インフルエンザ等対策特別措置法(以下、「特措法」)に当たってみたところ、確かに、第48条で次のように規定されています。
  (臨時の医療施設等)
  第四十八条 特定都道府県知事は、当該特定都道府県の区域内において病院その他の医療機関が不足し、医療の提供に支障が生ずると認める場合
   には、その都道府県行動計画で定めるところにより、患者等に対する医療の提供を行うための施設(第四項において「医療施設」という。)
   であって特定都道府県知事が臨時に開設するもの(以下この条及び次条において「臨時の医療施設」という。)において医療を提供しなければ
   ならない。
  加えて、第49条では、第1項で「臨時の医療施設」を開設するため必要な時には、地権者等の同意を得て当該土地等を使用できる、と規定され、
 さらに第2項では、正当な理由なく地権者等の同意がない場合にも、当該土地等を使用できる、と規定されています。
  東京都行動計画にも、「第3章対策の基本方針」において、次のように規定されています。
   ⑷ 臨時の医療施設等
   新型インフルエンザ等の感染拡大により、病院その他の医療機関が不足し医療の提供に支障が生ずると認められる場合には、特措法第48 条に
  基づき、臨時に開設する医療施設において医療を提供する。
  以上の規定に基づけば、都が療養施設を整備しないのは、明らかにコロナ特措法違反です。小池知事の「一人暮らしの方々などは、自宅もある種
 病床のような形でやっていただくことが病床の確保にもつながるし、その方の健康にもつながる」との発言はとんでもない違法発言です。

◇2021年8月23日
 1.酸素ステーションは「臨時の医療施設」を怠っている知事のパフォーマンス
  東京都が23日午後から渋谷に酸素ステーションを設けることが話題になっています。
  しかし、報道でも指摘されているように、酸素ステーションは、医療施設ではなく、酸素を投与するだけの施設、入院までのつなぎの施設に過ぎ
 ません。
  都は、酸素ステーションで「回復すれば自宅へ、悪化すれば病院へ」と説明するが、酸素投与で肺炎が治るわけではないので、回復して自宅に戻
 れば、また悪化することは避けられません。
  しかも、渋谷の酸素ステーションは、わずかに130床。自宅療養と入院待ちとで計約4万人もいるうえ増加し続けているのですから「焼け石に水」
 でしかありません。
  いま必要なのは、酸素ステーションでなく「臨時の医療施設」です。しかも、「臨時の医療施設」の設置はコロナ特措法で知事に義務付けられて
 いることです。
  酸素ステーションの設置は、「臨時の医療施設」の設置を怠っている知事の、違法行為を誤魔化すためのパフォーマンスに過ぎません。

 2.国・都が医療機関にコロナ患者の受け入れを初めて要請
  「臨時の医療施設」(野戦病院)の必要性がクローズアップされて尻に火が付いたのか、国・都が病院にコロナ患者受け入れの要請をするようです。
  国と都が医療機関にコロナ患者受け入れを要請
  これは改正感染症法16条の2に基づく措置です。根拠条文は次の通りです。
   (協力の要請等)
   第十六条の二 厚生労働大臣及び都道府県知事は、感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止するため緊急の必要があると認めるときは、
    感染症の患者の病状、数その他感染症の発生及びまん延の状況並びに病原体等の検査の状況を勘案して、当該感染症の発生を予防し、又はそ
    のまん延を防止するために必要な措置を定め、医師、医療機関その他の医療関係者又は病原体等の検査その他の感染症に関する検査を行う
    民間事業者その他の感染症試験研究等機関に対し、当該措置の実施に対する必要な協力を求めることができる。
    2 厚生労働大臣及び都道府県知事は、前項の規定による協力の求めを行った場合において、当該協力を求められた者が、正当な理由がなく
    当該協力の求めに応じなかったときは、同項に定める措置の実施に協力するよう勧告することができる。
    3 厚生労働大臣及び都道府県知事は、前項の規定による勧告をした場合において、当該勧告を受けた者が、正当な理由がなくその勧告に従
    わなかったときは、その旨を公表することができる。
  改正感染症法に規定があるのに、自宅療養者等が約4万人にもなってようやく初の要請をするとは、怠慢もいいところです。しかも、16条の2では、
 協力要請を受けても「正当な理由がある」場合には要請に応じなくてもよいとされており、「医師・看護婦が不足している」は「正当な理由」になる
 とされているので、どれだけ効果があがるか、甚だ疑問です。
 3.尾身会長のお膝元がコロナ患者受け入れ拒否
  国・都の医療機関へのコロナ患者受け入れ要請に関し、感染症専門の公的医療機関がコロナ患者の受け入れに消極的だったことが分かりました。
  次の記事をご覧下さい。
  補助金を受けながらコロナ患者受け入れ拒否の病院が 尾身会長のお膝元も“元凶”の一つ
  こんな実態がまかり通るのですから、専門家会議も国も如何に口先だけの対策だったか、わかろうというものです。国・都が行なってきた「対策」
 は、自らの怠慢を棚にあげて、パチンコ店や飲食店をスケープゴートにしつつ、事業者や国民に要請や命令を行なってきただけです。国・都は、最近
 「コロナ禍は災害級」としきりに言っていますが、災害は災害でも「天災」でなく「人災」にほかなりません。
  尾身氏のお膝元病院がコロナ患者受け入れを怠ってきた事実だけでも、尾身氏が専門家会議の会長を辞任すべき十分な理由になると思います。

◇2021年8月25日
 1.イベルメクチンがインドで大きな成果
  インドで新型コロナが感染爆発を起こしているという報道に接した方は多いと思います。しかし、最近、インドでの新型コロナ感染の報道はすっか
 り聞かなくなりました。
  その変化がイベルメクチンの大量投与によってもたらされた成果であることを伝えるニュースを次に掲げます。
  インドでイベルメクチンの驚異的な治療・予防効果が判明。インドの複数の州はすでにイベルメクチン
  しかし、インドでのイベルメクチンの成果の報道は、ほとんどなされていません。
  その理由は、すでに掲載した次の二つの記事から推測できますが、イベルメクチンが新型コロナに効果があることがわかると製薬業界やその代弁者
 たる厚労省が困るからだと思われます。
  人命より利権か。イベルメクチンが厚労省に承認されると困る人々
  大村博士が激白45分 週刊エコノミストOnline
  政府の見解を疑い返すこのような見解に同意するか否かは、その人のこれまでの歩み、さらには生き方に関わってきます。これまで政府やマスコミ
 報道に疑問をさしはさんだ経験のない人は容易に同意できないかもしれません。
  しかし、新型コロナは、貴方の、また貴方の家族や友人の命に関わる問題です。また、この1年半の政府の取組みが如何にお粗末だったかは、誰しも
 感じておられると思います。ですから、上掲の記事を熟読して、あなた自身がご判断ください。
 2.イベルメクチンの入手方法
  イベルメクチンの入手方法として8月4日には「くすりエクスプレス」を記しましたが、他の通販サイトも分かりましたので、次に掲げておきます。
  ぽちたま薬局
  ライフパートナー
  ライフパートナー②
  お薬通販部
  お薬なび

◇2021年9月5日
 1.東京で野戦病院が進まない理由
  「自宅療養」という名の「自宅放置」が広がっている現在、緊急に必要なのは「臨時医療施設」(俗称「野戦病院」)であることは繰り返し述べた通り
 ですが、東京で何故野戦病院が進まないかについての記事が出ました。次に掲げます。
  東京に「野戦病院」が絶対必要なのに進まない事情(東洋経済オンライン)
  理由は、ただ一つ、小池知事が前向きでないからです。都は、理由として「人の確保」を挙げていますが、その点は尾崎東京都医師会会長が「保証す
 る」と言っているのですから、理由になりません。武蔵野・三鷹・府中・調布市ら6市の市長連名の「野戦病院」設立要請も無視しています。そもそ
 も、「臨時の医療施設」が特措法で知事に義務づけられていることをも無視しています。これでは、知事が殺人を犯しているようなものです。
  不可解なのは、マスコミがなぜ小池知事の違法行為を追及しないか、です。都の無策の下で、多くの自宅療養者が「重症化」の危険におびえつつ、入
 院を待っていることに少しでも思いを馳せるならば、小池知事の違法行為を糾弾してしかるべきでしょう。

◇2021年9月6日
 1.イベルメクチンを飲んだ人の体験記
  阿修羅掲示板にイベルメクチンを飲んだ人の体験記が掲載されましたので、服用の参考になると思い、次に掲げます。
  イベルメクチン体験記
  この記事を紹介した本澤二郎氏もイベルメクチンについて私と同じ見解です。命よりも金儲けが優先される社会に住んでいるからには、その点を踏ま
 えて判断しないと命を奪われてしまう、ということです。

◇2021年9月8日
 1.臨時医療施設を整備しない小池都知事を玉川徹氏が糾弾
  福井県に学んで大阪府も大規模な臨時医療施設を整備することを決めました。しかるに、小池都知事はいっこうに臨時医療施設を整備しようとしませ
 ん。そのことで9月8日、羽鳥モーニングショーの玉川徹氏が小池知事を糾弾したことを載せた記事を次に掲げます。関連して小池知事肝煎りの「酸素
 ステーション」の稼働率がわずかに9%に過ぎないとの記事も掲げます。
  玉川徹氏が小池都知事を糾弾
  酸素ステーションの稼働率は9%
  私も、HPで書いてきた通り、玉川氏と全く同意見ですが、この間、新型コロナ問題を多少ともフォローしてきた人は同意見を持つはずです。
  なぜ小池知事が臨時医療施設整備を拒むのか、断定はできませんが、小池氏の面子、頑迷固陋さに因るものと思われます。
  渋谷に若者向けワクチン接種場を設ける際にも、小池知事が「予約なし」の方針にこだわったそうです。その結果、長蛇の列ができたのはご存じのと
 おり。その改善案も、当日午前中に抽選券を配るというお粗末なもので若者に多大な負担を強い、ようやく3日めに、「前日の夜に抽選」という方針に
 落ち着きました。
  呆れたのは長蛇の列ができたことについての小池知事のコメントです。「工夫が必要ですね、現場で」と言ったのです。自分が決めた拙劣な方針の
 せいで長蛇の列ができたのに、現場に責任転嫁するとは、卑劣さにも程があります。
  小池知事は、間違いを犯したことに気づいても、決して謝ったり反省したりはしない人です。誰かに責任転嫁するとともに、なし崩しに方針を変更
 していく人です。今回も、酸素だけでなく、抗体カクテル等も導入していくというように「なし崩しの方針変更」を図っています。ちなみに、抗体カ
 クテル療法は発症後7日以内に投与を開始しないと効かない療法です(下掲ファイル参照)ので、保健所との連絡さえままならない一万人を超える自宅
 待機者・調整中の感染者にはほとんど意味がありません。何はともあれ、感染者を大規模野戦病院に収容することが最優先されるべきなのです。
  抗体カクテル療法について
  自宅療養を強いられ「急速な重症化」の危険に怯えている人々や自宅療養のために医療を受けられずに肉親をなくした人々に小池知事が思いを寄せる
 ことなどあるはずがありません。
  人を見極めて投票しないととんでもない政治となって自分に跳ね返ってくる、ということです。