〇上関原発計画(山口県)

 1.上関原発の動向
   上関原発計画は30年以上前に計画されたにもかかわらず、いまだに着工されていません。着工を止め続けている最大の力は祝島漁民が漁業補償を受け
  取っていない点にあります。
   中電は、2000年4月に共同漁業権管理委員会(祝島漁協を含む8漁協から構成されていた)と交わした補償契約に基づき上関原発に伴う漁業補償金を
  支払いましたが、7漁協は配分額を受け取ったものの祝島漁協は受け取りを拒否したため、旧祝島漁協(現在は山口県漁協祝島支店)の組合員にはまだ
  補償がなされていないのです。
   祝島漁民への補償金約10億8千万円は現在、山口県漁協が預かっていますが、この間、それを祝島支店に渡そうと画策しています。祝島支店に「補償金
  受領」の部会決議を挙げさせて、それを根拠に祝島支部に補償金を渡そうとしているのです。
   2018年3月27日にも山口県漁協は祝島支店の部会決議を挙げさせようとしましたが、部会で否決されました。
  毎日新聞(2018.3.18,上関原発補償金漁業権配分案 受け取り拒否継続へ,小中進氏提供)
  中国新聞(2018.3.28,胸なで下ろす原発反対派,氏本拓氏提供)

 2.補償金を受ける者はだれか
   しかし、そもそも漁業補償を受ける者はだれでしょうか。
   漁業補償は、埋立等の事業により権利が侵害され損害が生じるために、損害を受ける者に支払われるものです。損害が生じたら、その行為は不法行為に
  なってしまいますので、予め「事業を認めてもらう代わりに補償を支払う」という内容の補償契約を交わしたうえで事業に取り掛かるようにするのです。
   ですから、漁業補償を受ける者は、漁業を営む者です。
   漁業は、免許を受ける「漁業権漁業」と許可を受ける「許可漁業」と免許も許可も不要な「自由漁業」に分類されますが、祝島では、主として漁民個人
  が許可を受ける許可漁業や自由漁業が営まれています。許可漁業・自由漁業への補償を受ける者は個々の漁民ですから、漁協やその支店(合併前の単協を
  合併後に「支店」と呼びます)は何の関係もありません。
   他方、共同漁業は、漁協(山口県漁協)が免許を受けている漁業権漁業ですが、共同漁業を営む者は「関係地区(共同漁業権に必ず定められています)に
  住む組合員(祝島漁協の組合員)」ですから、補償を受ける者は祝島漁協の個々の組合員です。ただし、共同漁業権は入会権的権利ですので、個々の組合員
  (准組合員を含む)が個別に補償を受けずに、組合員全員から委任を受けた者が一括して補償を受け、その後、組合員全員の同意を得た配分基準に基づいて
  配分することになります。
   まとめると、許可漁業・自由漁業への補償を受ける者は、それらの漁業を営む「個々の漁民」、共同漁業への補償を受ける者は「関係地区に住む組合員全員
  から委任を受けた者」を経由して「個々の関係地区に住む組合員」ということになります。中電は、共同漁業への補償の性質を利用して、許可漁業・自由漁業
  への補償も祝島支店を通じて支払おうとしているのです。

 3.上関原発をめぐる漁業補償の問題点
   以上のことを踏まえれば、現在争点になっている上関原発をめぐる漁業補償には、次のような問題点があります。
  ①中電からの約10億8千万円の補償金を山口県漁協が預かっていることには法的根拠はない(祝島漁民からの委任状が必要)
  ②許可漁業・自由漁業への補償金の受領を決められるのは、個々の祝島漁民であって祝島支店ではない。したがって、部会決議は何の法的効力も持たない。
  ③共同漁業への補償金の受領も祝島支店の部会決議で決められることではなく、祝島組合員全員の同意を得なければ受領や配分はできない。
   上関原発に反対するうえで、祝島支店の部会決議を防いだほうがベターですが、反対運動の側、特に祝島漁民の間で、以上の①~③の認識を共有していけば、
  反対運動がより強力になりますし、いろいろな作戦も可能になるでしょう。

 4.公開質問状
   上記のように、共同漁業権は関係地区の入会集団の権利(入会漁業権)に由来する権利です。入会集団は法人格を持たないため漁業権を免許することはできない
  ので、入会集団で組合(明治漁業法では漁業組合、昭和漁業法では漁協)を創らせ、組合に共同漁業権(明治漁業法では専用漁業権)を免許するようにしたのです。
   ところが、漁協は、協同組合原則に基づく団体なので、設立自由、合併自由、加入脱退の自由を持っており、入会集団の構成員だからといって漁協に加入しなけ
  ればならないわけではありません。そのため、入会漁業権を持ちながら、漁協に属さない漁民も存在することになります。埋立等の事業者は、それらの漁民の権利も
  侵害しますから、補償しなければなりません。
   また、上関原発に伴う補償金は、2000年に支払われましたが、その後、漁業を開始した漁民も多数存在します。それらの漁民に対しても補償しなければ着工でき
  ないことはいうまでもありません。
   中電に対し、組合に属さない漁民、及び2000年以降に漁業を始めた漁民への補償をどうするのか、という内容の公開質問状を提出していますが、全く回答になって
  いない内容(2000年に共同漁業権管理委員会に補償したとの内容)の返信があっただけで、中電はいまだに回答できていません。
  中電への公開質問状(2017.11.16)
  中電からの回答にならない返信(2017.12.18)

 ・以上の2~4に関して詳しくは、東条雅之氏(映画「祝福の海」の監督)が撮影してくださった次のYou-tubeや拙著『漁業権とはなにか』を参照してください。
   YouTube:上関原発が建てられない理由
   YouTube:埋立には漁民全員の同意が必要
 ・関連して、2010年5月11日に、上京した上関原発反対運動のメンバー(武重登美子さん・小中進さん・三浦翠さんたち市民)と水産庁交渉を持った際、当時の長谷
  成人沿岸沖合課長(2018年5月現在、水産庁長官)が私見に同意されたことを記した記録を掲載しておきます。
  水産庁交渉記録(2010.5.11)
 ・上関原発の動きについては、次のホームページを参照してください。
  小中進さんのホームページ
 ・祝島の氏本拓さんから2018年4月16日に送っていただいた新聞記事です。新しいエネルギー基本計画に「原発の新増設」が盛り込まれなかったことから上関原発の
  工事再開が困難になった旨の記事です。
  中国新聞(2018.4.11,上関原発の工事再開が困難に,氏本拓氏提供)

◇2019年3月24日
  祝島の氏本拓さんが、ヒジキ、ビワ茶を送ってくださいました。とともに、山秋真さんが書かれた祝島についての記事(週刊女性2018年5月1日号)コピーも同封して
 くださいました。山秋さんに問い合わせたところ、記事がWebで公開されていることがわかりましたので、次にリンクを貼ります。
  原発マネーを拒否!「私たちの島は汚さ せない」山口・祝島、36年目の闘い
  リンクができなくなった場合に備え、リンク先記事をpdfファイルにして次に掲げます。
  「原発マネー」に抗い続ける住民たち
  2000年に埋立免許が出たものの、祝島漁民が漁業補償を受け取らないので、中国電力はいまだに着工できていません。埋立事業を実施するには、実施前に損失補償が
 必要で、漁民が漁業補償を受け取らない限り、事業を実施できないことを教えてくれる恰好の事例です。

◇2019年6月8日
 1.埋立免許再延長問題について
  毎日新聞2019年6月5日(山口東部版)に村岡山口県知事が上関原発予定水面における公有水面埋立免許を再延長することを示唆したとの記事が掲載されました。次に
 掲げます。
  毎日新聞(2019.6.5,知事 再延長許可を示唆)
  知事の再延長許可についての住民団体の申し入れ書を次に掲げます。
  埋立免許再延長についての住民団体の申し入れ書
  この埋立免許再延長問題について二点のコメントをしておきます。
 ①「事業者と民の関係」が肝腎
  第一に、埋立免許は「事業者と公の関係」においてなされる手続きであり、「事業者と民の関係」には何の関連もないということです。
  中国電力は、2008年10月22日に埋立免許を取得しました。しかし、公有水面埋立法は「埋立事業者が埋立免許を得ても埋立で損害を受ける者に補償しなければ埋立
 工事に着工できない」旨規定しています(第8条)。上関原発では、祝島の漁民が漁業補償金の受領を拒否し続けているために埋立工事に着工できないでいることは、
 この間の経緯から明らかになっています。中国電力及び山口県漁協は、なんとかして祝島漁民に補償金を受け取らせようと画策してきましたが、祝島漁民がいまだに受
 領を拒み続けているのです。
  祝島漁民が補償を受け取らない限り、埋立工事に着工できない。これは「事業者と民の関係」であり、「事業者と公の関係」において埋立免許が再延長されたところ
 で、それとは全く関連なく存在し続ける関係です。
  ですから、埋立免許がなされようが、延長されようが、再延長されようが、祝島漁民の受領拒否が続く限り、埋立工事に着工される恐れは全くないのです。
  埋立等の際に、住民団体は、「事業者と公の関係」を重視し、免許や許可や認可がなされれば事業が遂行されてしまうと考えがちですが、それは全く誤りで、重視
 すべきは「事業者と民の関係」なのです。
  わかりやすい事例を挙げると、千葉県丸山町で、ゴルフ場の開発許可が出たためにゴルフ場が建設されてしまう、とあきらめていた住民に、開発許可が出てもゴルフ
 場で損害を受ける水利権者が同意しない限りゴルフ場建設はできない旨の話をしたところ、話を伝え聞いたゴルフ場開発業者が、話の翌日にゴルフ場建設断念を発表した
 ことがあります。「事業者と公の関係」に騙されずに「事業者と民の関係」を重視することが肝腎なのです。
 ②中国電力の埋立を実施できる権利は消滅している
  第二に、中国電力が上関原発埋立を実施できる権利が既に消滅していることです。
  公有水面埋立法が「埋立事業者が埋立免許を得ても埋立で損害を受ける者に補償しなければ埋立工事に着工できない」旨規定しているのは、埋立事業により損害が発生
 し、損害を受ける者がいるからです。埋立事業により損害を受ける者と補償契約を交わし、補償を支払って、初めて損害を与える埋立事業を実施できるのです。
  ところが、中国電力と漁協等との補償契約は、2000年4月27日に交わされたものです。2000年4月に交わした補償契約で補償を支払ったのに、それから20年余り経って
 埋立事業を実施できるものでしょうか。
  もちろん、答えはノーです。2000年4月時点で漁業を営んでいた者と2019年時点で漁業を営んでいる者とがすべて一致しているはずはありません。2000年当時漁業を
 営んでいても、2019年時点では廃業したり、亡くなったりしている漁民は何人もいます。逆に、2000年当時漁業を営んでいなくても、その後漁業を営み始めた漁民も何
 人もいます。
  ですから、中国電力が今後上関原発建設のために埋立を実施するには、埋立事業実施時点において漁業を営んでいる漁民に新たに補償しなければならないのです。
  公有水面埋立法に基づくだけでも、以上のように、上関原発埋立実施には新たな漁業補償が必要と言えるのですが、さらに民法の「時効」の規定があります。
  中国電力が、漁業に損害を与える埋立事業を実施できるのは、補償契約に基づいています。中国電力が補償を支払うことと漁民が埋立を認めることの両方が補償契約
 に規定されているので埋立を実施できるのです。いいかえれば、中国電力が埋立を実施できる権利は、契約に基づいて契約の相手方に要求できる債権なのです。
  ところで、民法によれば債権の消滅時効期間は10年です(167条1項)。契約を交わしても、契約に基づく債権を10年間行使しなければ、その債権は時効により消滅す
 るのです。したがって、2000年4月27日補償契約から19年以上も経った今、中国電力が上関原発埋立事業を実施できる権利は、とっくに消滅しているのです。
  [参考]民法167条1項 債権は、十年間行使しないときは、消滅する。
  以上のことから、埋立免許が再延長されようと中国電力が上関原発埋立を実施できないことは明らかです。
  以上のように、運動の中で、何処に力を入れればよいかを知ること、「力を入れずに形だけの抗議で済ませていい問題」と「力を注いで取り組む必要のある問題」と
 を峻別することはとても大事です。さもなければ、あきらめなくてもいいのにあきらめたり、効果のない問題に力を注いで徒労感や挫折感を味わったり、力を入れる必
 要のある問題への取組みがおろそかになったりするのです。

◇2019年6月27日
 1.山口県への公開質問状
  上関原発に関する海上作業は、2011年3月以来行なわれていませんでしたが、中電が本年8月に調査を再開する動きを見せています。
  そこで、原発いらん!山口ネットワーク小中進代表から中嶋光雄県会議員を通じて山口県への公開質問状を提出しました。埋立工事や調査を実施するうえでの法的根
 拠となる「漁業補償契約書」は2000年4月27日に結ばれており、債権の消滅時効は10年だから、同契約に基づき埋立や調査を実施する中電の権利は既に消滅している、
 との趣旨の質問状です。次に掲載します。合わせて2000年4月27日漁業補償契約書も掲載します。
 漁業補償契約に関する公開質問状
 2000年4月27日補償契約書

◇2019年8月8日
 1.中国電力への申入書及び7月26日交渉
  山口県への公開質問状に関し、県は、公有水面埋立法に関すること以外答えないとの姿勢で回答が得られないため、中国電力に申入書を提出するとともに、7月26日に
 交渉を持ちました。申入書は次のとおりです。
 中国電力への申入書
  交渉は、申入書記載の次の二点をめぐって行なわれました。
  a.祝島漁民の漁業権(財産権)を侵害するボーリング調査や埋立工事を実施できる法的根拠はどこにあるのか。
  b.債権の消滅時効は10年である(民法第167条1項)から、2000年4月27日に中国電力と共同漁業権管理委員会・四代漁協等の間で結ばれた補償契約に基
   づく中国電力の埋立工事や調査を実施できる権利は、既に消滅しているのではないか。
  論点aについては、交渉開始時には、「調査海域に共同漁業権を持つ山口県漁協四代支店の了解をいただいたうえで、一般海域の占用許可を得て着手する予定」という
 回答だったのですが、交渉を通じて次のような回答が加わりました。
  ・海面占用許可を得るうえで自由漁業の漁民の同意も必要と許可権者(山口県知事)がおっしゃれば、許可が得られるような努力をしたい。
  ・ボーリング調査の海域で自由漁業を営む漁民が居れば、ご協力たまわるように、方法についてはここで言えませんが、お願いする。
  論点bについては、中電の顧問弁護士が「2000年補償契約に基づく権利は消滅していない」と言っている、との回答でしたが、「根拠なしに結論だけ言われても納得で
 きるはずがない」と反論すると、「根拠については担当部署に確認して小中さんに電話で伝える」との回答を得られました。
 2.中電の回答
  論点bについての中電の回答は、8月1日に小中さんになされました。次のとおりです。
 中国電力の回答書
  ここにも展開すれば、次のようです。

   回答
   中国電力回答:漁業補償契約は、現在も当然に有効であり時効消滅していない事については、申入れ時にご説明したとおりです。当社の弁護士が判断した理由を説明
  するようにとのご要望を伺いましたが、当社の弁護士によると契約の当事者ではない方に対し個別の契約の解釈や内容について説明すべきではないとの指導がありまし
  たので、これ以上の回答を差し控えます。
   漁業補償契約の法解釈を確認するための申し入れであるとの、ご要望も伺いましたが当社としては、原子力発電をはじめとする当社事業に対する、ご意見を伺う場と
  理解しており今後も個別の契約や法解釈について申し入れとして対応をする考えはありません。

  これでは、根拠を示すどころか、逃げているだけであり、納得できるはずがありません。根拠を示せないので逃げている、と言われても仕方のない回答といわざるを得
 ません。
  今後、中電がボーリング調査のための「一般海域の占用許可(海面占用許可)」を知事に出せば、その際、山口県・中電と本格的な論戦をすることになります。

◇2019年10月1日
 1.海面占用許可の申請遅れについての報道
  中電は、ボーリング調査のための海面占用許可を7月中に申請する予定だったようです(毎日新聞調べ)が、10月1日現在、まだ申請していません。
  申請の遅れについて、毎日新聞2019.9.30社会面記事が次のように報道しました。
 中電 掘削調査遅れ
  遅れの理由が台風とは、誰も信じないでしょう。
  真の理由が何か、定かではありませんが、あるいは7月26日交渉の成果かもしれません。

◇2019年10月10日
 1.中国電力が海面占用許可を申請
  中国電力が海上ボーリング調査のための海面占用許可を10月8日にようやく申請しました。
  次に毎日新聞10月9日記事を掲げます。
 中電 ボーリング調査の占用許可を申請

◇2019年10月14日
 1.原発いらん!山口ネット ニュース第1号
  原発いらん!山口ネットのニュース第1号(2019.10.15)を次に掲げます。2000年に結ばれた補償契約がすでに無効になっていることを訴えたニュースです。
 原発いらん!山口ネットニュース第1号
  地元、特に各漁協周辺で配布されるそうです。
  反応が楽しみです。

◇2019年11月2日
 1.山口県が海面占用を許可
  山口県が10月31日、中電から申請されていたボーリング調査のための海面占用許可を出しました。
  国・電力会社の原発政策に知事や県役人が逆らえるはずはないので、予測された結果です。
  しかし、この海面占用許可には重大な瑕疵があります。
  それは、申請書には「利害関係人の同意書」を添付することが義務づけられているのですが、祝島漁民(ないし祝島漁協)の同意書が含まれていないことです。
  2005年のボーリング調査の際に、中電は祝島漁協に迷惑料約2200万円を払おうとしたのですが、受理されませんでした。迷惑料を支払おうとしたということは
 祝島漁民(ないし祝島漁協)を利害関係人と認めたということにほかなりません。
  中電は、今回、祝島漁民が受理しないことを見越して、初めから同意書の取得を省いたのです。
  祝島漁民の漁業(自由漁業・許可漁業)が損失を受ける際に損失補償を支払わなければならないことは、憲法29条及び要綱(公共用地の取得に伴う損失補償基準要
 綱)で義務づけられていますから、祝島漁民の同意及び補償なしにボーリング調査を実施することは憲法違反になります。県は、違法行為が行なわれそうになって
 いるのに、それは「民民の問題」として、祝島漁民からの同意書取得を省いた申請に占用許可を出したことになります。
 2.10月30日山口県交渉の録音記録を公開
  占用許可が出された前日の10月30日、山口県と交渉を持ちました。
  約1時間の交渉(ナメクジウオの質問回答に約19分かかったので、実質的には約40分)でしたが、県は「所管が違う」,「仮定の話には答えられない」,「事実を
 把握していない」,「事業者(中電)の責任」を乱発して逃げ回りました。
  それでも、何度か県をもう一歩まで追い詰めるとともに、最後に、①中電が2005年に迷惑料を支払おうとした事実を確認すること、②国交省は、迷惑料などと
 いう不明朗な名目での支出はまかりならん、あくまで要綱に基づく損失補償として支払うべき、との見解を持っていることを確認すること、という宿題を課し、戸
 倉県議からも宿題に回答するようプッシュしてもらいました。
  ところが、翌31日午前中に県議に「民民の問題だから答えない」と伝えてきて、昼頃、占用許可を出したのでした。宿題に答えると、県が追い詰められるから、
 急いで出したと思うほかありません。
  以下に、県交渉の録音記録ファイル及び録音ファイル(三つに分割)を掲載します。県がいかに逃げ回っているか、県の主張がいかに実質的に破たんしているか、
 よくわかると思います。
 2019年10月30日山口県交渉録音記録
 2019年10月30日山口県交渉録音1
 2019年10月30日山口県交渉録音2
 2019年10月30日山口県交渉録音3
  重大な瑕疵がありながら県は占用許可を出しましたが、それは、県が責任をすべて中電に押し付けたことを意味します。
  実際に、中電がボーリング調査にかかろうとしたとき、占用許可の瑕疵の指摘をはじめとした県交渉の成果を活かすことができます。
 3.7月26日中電交渉の録音記録を公開
  県交渉の録音記録ファイル及び録音ファイルをアップしましたので、7月26日中電交渉のファイルもアップします。
  中電交渉の要点については8月8日に記しましたが、このファイルにより、中電の論理破綻がより明確になると思います。
 2019年7月26日中電交渉録音記録
 2019年7月26日中電交渉録音1
 2019年7月26日中電交渉録音2
 2019年7月26日中電交渉録音3

◇2019年11月5日
 1.中電がボーリング調査実施予定を通知
  中電が山口県漁協に次のようなボーリング調査実施予定を通知してきたそうです。
  ボーリング調査期間:2019.11.14~2020.1.30
  ボーリング調査の準備作業期間:2019.11.8~2019.11.13
  通知の画像を次に掲げます。調査地点も記されています。
 ボーリング調査実施予定の通知
  これで2011年3月以来、8年8カ月ぶりに現場で対峙する状況になりそうです。

◇2019年11月8日
 1.知事が中電に漁業者との事故・トラブル防止を要請
  村岡山口県知事が中電に漁業者との事故やトラブルが起きないよう要請しました。山口新聞記事を掲げます。
 知事が中電に漁業者との事故・トラブル防止を要請
  本当は、事故・トラブルが起きないような調整ができていることを確認したうえで占用許可を出さなければならないのです。調整もできていないのに占用許可を出
 して事故・トラブルになったら、占用許可を出した知事の責任が問われることになる、みっともないことになるからです。
  一見、もっともらしい要請ですが、実は逆です。自らの責任を棚に上げて、中電に責任を押し付け、責任逃れしているにもかかわらず、つまり、自分が占用許
 可という種をまいたにもかかわらず、第三者を装って、事故・トラブルを心配しているふりをしているのです。
  祝島住民は「他人事のようなコメントをしとるが、それなら、最初から適当な審査で許可なんか出すな」という話になる、と指摘していますが、全くその通りです。


◇2019年11月11日
1.山口県交渉速報
  午前11時からの山口県交渉では、大きな成果がありました。
  しかし、午後6時半から祝島公民館で島民集会があり、そこで報告・説明しなければなりませんので、今日(現在午後6時5分)は速報だけです。詳しくは、明日
 以降に報告します。
以下に、交渉で配布したレジュメ・資料を掲げておきますので予習しておいてください。
 11月11日山口県交渉レジュメ
 ①11月7日国交省電話録音起こし
 ②2006年4月10日申し入れ書
 ③浜本幸生『早わかり「漁業法」全解説』
 ④参議院商工委員会1983年5月17日吉田正雄議員質問

◇2019年11月12日
 1.11月11日山口県交渉録音を掲載
  11月11日山口県交渉の録音を四分割して次にアップします。
   2011年11月11日山口県交渉録音1
  2019年11月11日山口県交渉録音2
  2019年11月11日山口県交渉録音3
  2019年11月11日山口県交渉録音4
  録音起こしは近日中にアップします。今しばらくお待ちください。
  追伸:すみません。容量が重たいせいか、各ファイルとも60%程度しかアップされないようです。近日中にアップしなおします。
◇2019年11月13日
 1.11月11日山口県交渉録音を再掲
  四分割では容量が重たすぎたので11月11日山口県交渉の録音を九分割して次にアップします。
  2011年11月11日山口県交渉録音1
  2019年11月11日山口県交渉録音2
  2019年11月11日山口県交渉録音3
  2019年11月11日山口県交渉録音4
  2011年11月11日山口県交渉録音5
  2019年11月11日山口県交渉録音6
  2019年11月11日山口県交渉録音7
  2019年11月11日山口県交渉録音8
  2019年11月11日山口県交渉録音9

 2.11月13日田ノ浦にて中電との話し合い
  13日、祝島漁民の船に乗り、田ノ浦の海で一緒に釣りを楽しみました。昼寝もしました。青空を仰いでの昼寝は実に心地よいものでした。
  中電の船(上関事務所の笹木副所長をはじめ20名ほどが乗船)は、午前と午後の2回、「作業にご協力をお願いします」と言って漁民9艘を訪ねまわりましたが、
 ことごとく拒否され、全く作業ができないまま帰りました。これで8日~13日に予定されていた「ボーリング調査の準備作業」は全くできずに終わりました。
  予定では、14日からボーリング調査に入るとのことでしたが、準備作業が全くできなかったのですから、ボーリング調査に入れるわけがありません。そのうえ、
 明日は波が高いと予測されているため、作業は中止しますとの連絡が夕方に中電から入りました。
  午前の協力依頼に先立ち、「島民の会代表」の清水さん及び私が、中電の船に近づいて中電笹木副所長と話し合いました。その録音を次に掲載します。
  この録音も、11日県交渉録音同様、とても重要かつ興味深いものですよ。ぜひお聞きください。
  2019年11月13日中電笹木副所長との話合い1
  2019年11月13日中電笹木副所長との話合い2

◇11月16日
 1.11月11日山口県交渉録音に9を追加
  11月13日に掲載した11月11日山口県交渉は、最後の部分が途切れていましたので、13日の既掲載ファイルに加え「録音交渉9」を追加掲載しました。
  11月11日の交渉録音起こしは、近日中に掲載します。

◇11月17日
 1.11月11日山口県交渉録音起こし
  お待ちかねの「11月11日山口県交渉録音起こし」を次に掲載します。
  随所で県の誤りを確認したり、答えられないことを確認したり、県を無言に追い込んだりしています。
  特に、今回の占用許可が憲法違反にならないことの説明をしてください、との追及に対する59:28以降の県の無言は「詰んだ」と言っても過言ではない、
 価値ある「無言」です。
  2019年11月11日山口県交渉録音起こし
  11月11日に資料③,④として浜本幸生、吉田正雄両氏の資料を掲げましたが、11月11日の県交渉では両氏が天国から応援してくれているように感じました。

◇11月19日
 1.長周新聞2019年11月15日記事
  HP記載の文章(抜粋)に海面占用許可についての批判を加えた記事が、長周新聞2019年11月15日一面及び二面に大きく掲載されました。大きさに驚きました。
  あまりにも大きく掲載されたため、pdfファイルでここに掲載するのは困難ですので、「海面占用許可についての批判」の部分だけを次に掲載します。
  2019年11月15日長周新聞記事(HPへの追加部分)
  11月11日の県交渉における追及で事実上「詰んでいる」のに、権力への忖度なのでしょうか、大手マスコミは、そのことを含め法律論争を一切報道していません。
  最近、山本太郎の記事を掲載することで注目されていますが、権力への忖度をせず、法律論争を掲載してくれる長周新聞は、大変有難い存在です。
 2.11月13日田ノ浦での中電との話合い録音起こし
  11月11日山口県交渉録音起こしが大変好評なので、11月13日の田ノ浦での中電との話合いの録音起こしを次に掲載します。
  2019年11月13日田ノ浦での中電との話合い録音起こし
  話合いの中に出てくる私の意見書(2006年9月6日付け)も「自由漁業の権利」に関連しますので、近々、掲載したいと思っています。

◇11月20日
 1.長周新聞記事全文
  長周新聞11月15日記事をpdfファイルにできましたので、次に掲載します。
  2019年11月15日長周新聞記事全文
 2.祝島島民の会ホームページをリンク
  祝島島民の会の了解を得て、島民の会のホームページをリンクしました。

◇11月21日
 1.11月11日山口県交渉録音起こしVer.2
  11月17日に掲載した「11月11日山口県交渉録音起こし」は、61:30以降の県議の質問及び県答弁を記載していませんでした(理由はくたびれ果てたので)ので、
 その分も追加したVer.2を次に掲載します。
  2019年11月11日山口県交渉録音起こしVer.2
 2.11月13日田ノ浦の動画
  海牛亀さんが、11月13日田ノ浦の動画(笹木氏との話合いを含みます)をツイキャスにアップしてくれて、そのURLが判りましたので、次に紹介します。
  緊迫した状況ではあるのですが、現場では思いのほかのどかな感じです。動画では、海牛亀さんのおおらかな解説がさらにのどかさを感じさせてくれます。
  生まれつきのおおらかさに加え、寄席のお囃子役で磨きをかけられたのでしょうね。ちょっと舌足らずなところが、またとても可愛いです。
  11月13日田ノ浦動画①
  11月13日田ノ浦動画②
  11月13日田ノ浦動画③
 3.11月13日田ノ浦での中電との話合い録音起こしVer.2
  11月13日の動画で、19日に掲載した「田ノ浦での中電との話合い録音起こし」の前段の笹木副所長の話の内容が判りましたので、それを追加したVer.2を作成
 しました、次に掲げます。
  2019年11月13日田ノ浦での中電との話合いVer.2
◇11月23日
 1.許可漁業・自由漁業が海を守る
  田ノ浦の海は、中電が「協力のお願い」をして、祝島漁民がそれを断る、という状況が繰り返され、いまもずっと安泰です。
  今日は、2007年4月に書き、海洋政策研究所Ocean Newsletter165号に掲載された「許可漁業・自由漁業が海を守る」という論稿を紹介します。
  いまの田ノ浦の状況を理解するうえでの漁業法初級者向け論稿だからです。笹川平和財団が関係している海洋政策研究所の雑誌にこのような論稿が掲載されたこ
 とは驚きですが、中の良心的な人が企画したのでしょう。
  海洋政策研究所に送った原稿をWordで載せるとともに、海洋政策研究所の掲載サイトを記します。
  許可漁業・自由漁業が海を守る
  海洋政策研究所の掲載サイト
  この初級者向け論稿を載せた狙いは、近日中に掲載予定の山口地裁岩国支部裁判に提出した意見書をいきなり掲載するのでは、難しくてよくわからないからだろう
 と思ったからです。
  同意見書は、今の田ノ浦の状況を深く知るうえで重要ですので、それを理解する準備段階としての今回の論稿もお読みください。

◇11月25日
 1.ボーリング調査を止めている法的ポイント
  HP上でこれまで記してきたことからわかることですが、判り難い人のためにボーリング調査を止めている法的ポイントを簡潔に記すと次のようです。
  ①中電の提出した一般海域占用許可申請書には利害関係人たる祝島漁民の同意書が含まれていない。これは、要綱で損失補償の対象となっている許可漁業・自由
   漁業の権利者を利害関係人に含めなかったものであり、憲法29条に違反する。
  ②山口県が出した一般海域占用許可は、①の違法な申請にも関わらず出されたものであり、やはり憲法29条違反である。
  ①に関しては、11月19日掲載の「2019年11月13日田ノ浦での中電との話合い録音起こし」に記していますように、「損失補償を支払わなきゃいけない対象が、
 なんで利害関係人に入らないんですか」との質問に答えなければならなくなっていますが、この質問に答えることは不可能です。
  ②に関しては、11月17日掲載の「2019年11月11日山口県交渉録音起こし」に記していますように「今回の占用許可が憲法違反にならないことの説明をしてくだ
 さい」との追及に対し、山口県は全く答えられず、沈黙するほかありませんでした(詰みました) 。
  したがって、中電も山口県も、祝島漁民の釣り船に対し、手も足も出ず、「協力をお願いします」と頭を下げることを繰り返すほかないのです。
  これまで40年あまりも上関原発計画に苦しめられてきた祝島漁民が、このお願いに同意するはずはありません。
  したがって、上関原発の建設は不可能になったのです。
 2.許可漁業・自由漁業の利益は権利(公共用物使用権)になる
  お約束していた2004年4月30日に山口地裁岩国支部宛てに提出した意見書及び2006年9月16日に広島高裁宛に提出した意見書を次に掲載します。
  2004年4月30日付け山口地裁岩国支部宛て意見書
  2006年9月16日付け広島高裁宛て意見書
  山口地裁岩国支部では、私の意見書どおりの判決が出て、約1年以上工事がストップしましたが、その後、広島高裁判決では、次の①,②の理由にならないよう
 な屁理屈で、許可漁業・自由漁業の対する漁業補償を受ける者は共同漁業権管理委員会とされ、地裁判決が覆されました(「2019年11月13日田ノ浦での中電との
 話合い録音起こし」の注にも記しています)。
   ①漁協が許可漁業の申請を代行してきた。
   ②共同漁業権管理委員会が共同漁業のみならず、許可漁業・自由漁業も含めて調整してきた。
  ①の見解に基づけば、運転免許の申請を代書屋が代行すれば、運転免許に基づく「運転の権利」は代書屋のものになってしまいます。
  ②の見解に基づけば、権利者間の争いで調整を引き受けた人が、全ての権利の権利者になってしまうことになります。
  こんな馬鹿馬鹿しい見解が高裁の裁判官というだけでまかり通ってしまうのですから、裁判所というのはひどいところです(詳しくは、拙著『漁業権とはなにか』
 を参照)。
  山口地裁宛ての意見書は漁業法中級者向け、広島高裁宛の意見書は漁業法上級者向けですが、上関原発の現状に関連するものですので、意欲のある人には読める
 はずです。
  広島高裁宛意見書の大きなポイントは、許可漁業・自由漁業は、始めた当初は単なる利益に過ぎないが、積み重ねられると次第に権利に成熟するという点です。
  成熟の結果、それらは「慣習に基づく権利」、「公共用物使用権」になります。それは、損害賠償請求権のみならず、妨害排除請求権を持つ物権的権利になり
 ます。
  11月11日山口県交渉で共同漁業権が「排他独占的権利」でなく「物権的権利」であることを明らかにしました(同交渉の録音起こしを参照)が、許可漁業・自由漁
 業の権利も物権的権利になるのですから、中電や山口県が共同漁業権者だけを利害関係人に含めたことの不当性・違法性が、ますます明らかになるのです。
  そのことを念頭に置いて読まれれば、読む意欲もわくし、理解も容易になると思います。

◇11月27日
 1.祝島島民の会青年部ブログをリンク
  祝島島民の会青年部の了解を得て、島民の会青年部ブログをリンクしました。
  最もタイムリーな、時々刻々の情報が掲載されていますので、ぜひご活用ください。

 2.山口県河村理事及び中村水産振興課長宛てにメール及び補足資料を送付
  山口県河村理事及び中村水産振興課長宛てに、11月11日話合いの論点に関するメール及び補足資料を送付しました。
  以下に、メール文章及び添付ファイルを掲げます。

  山口県 河村祐一様 中村圭吾様
  11月11日の話合いではお世話になりました。
  当日の論点に関し、補足資料を添付ファイルでお送りします。
 ①漁業権が排他独占的権利ではない点について
  当日には、資料③として浜本幸生『早わかり「漁業法」全解説』60-61頁を配布しましたが、同氏が執筆され、代表的な漁業法教科書として版を重ねて
 いる『水協法・漁業法の解説』308頁に、より直接的に「漁業権は漁場の独占利用権でもなく、水面を支配し又は占用する権利でもないのです」と記されて
 いますので、添付ファイルをお送りします。
  平林・浜本『水協法・漁業法の解説』308頁
  浜本氏は、水産庁で長年漁業法の解釈に携わり、「漁業法の神様」と呼ばれた方ですから、11月11日に中村課長が引用された参議院決算委員会平成18年5
 月15日又市議員の質問への小林芳雄水産庁長官答弁が不正確ないし誤りであることは明らかです。
 ②許可漁業・自由漁業の権利が公共用物使用権になることについて
  許可漁業・自由漁業は、当初は利益に過ぎませんが、実態の積み重ね(慣習)に伴い、権利に成熟することは「公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱」
 に記されているとおりです。
  これは「慣習に基づく特別使用の権利」になることを意味しますが、この権利は「公共用物使用権」と呼ばれています。
  公共用物使用権は、私法学者は「慣習法上の物権」とし、判例もこれに従っています。他方、公法学者は「公法上の債権」としますが、この公権説も「第
 三者がこの使用権を侵害した場合には、民事上の妨害排除ないし損害賠償の請求をすることがきでる」とし、妨害排除請求権を持つことを認めています。
  したがって、祝島漁民の持つ公共用物使用権もまた損失補償が必要な点のみならず、妨害排除請求権を持つ点でも漁業権となんら変わらないことになります。
  以上のことに関し、原龍之助『公物営造物法』290-293頁を添付ファイルでお送りします。
  原龍之助『公物営造物法』290-293頁
  このメール及び添付ファイルを11月11日に出席された皆様にも転送していただくよう、宜しくお願いいたします。

◇11月29日
 1.11月25日毎日新聞記事
  田ノ浦の現状に関する11月25日毎日新聞記事を次に掲げます。
  11月25日毎日新聞記事
  祝島漁民・住民に共感を覚えている記者さんの良心的な記事ですが、大震災前と今とで、なぜ中電の姿勢が変わったかまでは追求せず、現象面だけを追っている
 点が物足りません。現象を追いがちのマスコミの限界なのでしょうか、それとも権力に忖度しているのでしょうか。

◇12月1日
1.中国新聞記事及び漁協同意書・占用許可書
  小中進さんから中国新聞2019年11月29日記事(ファックスのため読み難くてすみません)、及び漁協の同意書・占用許可書がファックスで送られてきました
 ので、次に掲げます。
  中国新聞2019.11.29記事及び漁協同意書・占用許可書
  以下に、小中さん及び上関原発反対運動の皆さんに送ったお礼メールの主要部分を掲載します。

  小中進様 及び皆様
  ファックス、有難うございました。
  一般海域占用についての漁協の同意書、及び知事の許可書は貴重な資料ですので、皆さんにも添付ファイルで転送します。
  突っ込みどころもいっぱいありますが、別に同意書・許可書に突っ込む必要もないほど、以下に記すように、中電及び県に打つ手は全くありません。
  中国新聞記事、記者さんも混乱されていますが、漁民の方も不要な心配をされているので、以下に記します。
  ①中電に打つ手はありません
   以前、平生町の岸壁を囲んで工事を阻止したら、別の岸壁から運ぶという手を打たれたとのことですが、それは岸壁を囲むという手法をとったからで、
  今は調査地点で漁業を営んでいるだけで全く手法が違いますので、中電に打つ手は何もないのです。
   また、そもそも岸壁を囲んで工事を阻止することは違法です。下手をしたらスラップ訴訟をやられかねません。
  ②埋立免許は関係ない
   埋立免許の延長がされても、釣り船に対して中電は頭を下げてお願いするしかないのですから、埋立免許が今後何度再延長されようと関係ありません。全く
  心配無用です。
   釣り船を出すことが続けられる限り、調査も埋立も全く不可能です。

  また、11月8日以降、マスコミが田ノ浦での祝島漁民の行動をしばしば「反対派の抗議行動」と書いていますが、祝島漁民は、漁民の当たり前の行為として漁業
 を営んでいるだけで、抗議や工事阻止を意図してやっているわけではないことをマスコミにも強調するよう、依頼しておきました。
  漁民の当然の行為としての漁業のために調査ができなくなるとしたら、一般海域占用許可の申請の際に、祝島漁民を「利害関係人」に含めなかった中電、及びそ
 んな違法な申請に対して占用許可を出した山口県に、その全責任があるということです。

◇12月2日
 1.中電の様変わり
  現在、中電が実施しようとしているボーリング調査では、中電は、祝島漁民に頭を下げて「協力をお願いします」を繰り返すも、ことごとく拒まれて帰ることを
 連日、繰り返しています。
  この中電の姿勢は、2011年3月までの姿勢とずいぶん違います。
  2011年3月までは、機動隊が500人ほど動員されるなど、ものものしい態勢で、また高圧的な姿勢で、海や浜での工事を強行しようとしてきました。その際には
 広島高裁判決を読みあげながら前進してきました。それに対し、小中進さんがハンドマイクで学習会で勉強した法律論を述べると、前進を止め、押し返すことができ
 ました。しかし、小中さんや武重登美子さんによると、その際、中電は「熊本は糞教授」という、あまり品の良くない捨てぜりふを吐いていたそうです。非難のつも
 りなのでしょうが、私にとっては勲章のようなものでした。
  中電が工事を強行しようとするたびに、武重さんや小中さんから緊急連絡を受け、朝からずっと携帯電話に付きっきりになることが、少なくとも5,6回はあった
 と思います。
  それでも、2011年3月に入ると、中電は強行姿勢を強め、衝突が繰り返されましたので、3月11日に中電上関原発対策室長の大瀬戸氏に電話し、徹底した法律論争
 を提案しました。初めは渋っていた大瀬戸氏も、「上司と相談してきます」というところまで応じ、上司と相談に行っている間に、なんと、あの東日本大震災が
 起こって、うやむやになったのでした。
  そのあたりのことを拙著『漁業権とはなにか』196-197頁に書いていますので、次に掲載します。
  『漁業権とはなにか』196-197頁
  8年前と比べると、今の中電の様変わりは信じられないほどです。ようやく、法律を理解したからでしょう。
  中電との法律論争は、今年の7月26日に少しだけ行なえましたが、その後、中電は「法律論争には応じない」と言ってきたために、徹底した法律論争は、まだでき
 ていません。
  ただ、すでにHPに記しましたように、11月13日に、中電の船に乗った現場責任者笹木上関原発準備事務所副所長に「損失補償を支払わなきゃいけない対象が、
 なんで利害関係人に入らないんですか」との質問をして、回答を待っているところですが、まだ回答はありません。
  その後、3度ほど上関原発準備事務所に電話しましたが、いつも池田さんという方が出て、笹木副所長は不在ということでした。
  奇しくも、笹木副所長の上司に当たる上関原発準備事務所所長は、あの大瀬戸氏です。大瀬戸氏に8年前に大震災で中断になった電話の前向きな回答をお願いしたい
 ものです。法律論争にも応じない、質問(宿題)にも回答しないということになれば、負けを認めたに等しいですから、中電にとっても応じたほうが得策だと思います。

◇12月5日
 1.漁業で工事が止まった前例①トクサ湾の七尾火力
  中電のボーリング調査が釣り船のためにできないでいることを不思議に思っておられる方が多いようですが、前例もあるのです。
  まずは、水産庁の「漁業法の神様」浜本幸生さんから聞いたトクサ湾七尾火力の話を紹介しましょう。
  石川県七尾市トクサ湾で計画された北陸電力の七尾火力発電所は、漁民の反乱で中止になりました。
  工事船の進入路を数艘の漁船が横一列になって阻んだところ、それにかまわず工事船が突入したため、漁船が危険な状態になりました。逆上した漁民が工事船に乗り
 移ってドンパチ状態になり、漁民数名が逮捕されたそうです。
  浜本さんは「漁民の逮捕をきっかけに水産庁が北陸電力を説得に入った」と言われました。「何と言って説得されたんですか」と質問したところ、ちょっと困った表情
 でモグモグされていましたが、おそらく漁業権の性質や漁業と埋立の法律関係を説明されたのでしょう。
  その結果、トクサ湾での七尾火力建設は中止になりました。共同漁業権に関し、漁協総会での特別決議は挙げられていたのですが、共同漁業権は漁協の権利ではなく、
 漁民の持つ権利なので、漁民が身体を張ってまで権利を守ろうとしたことに対し、水産庁が説得に入ったのでしょう。

 2.漁業で工事が止まった前例②諌早湾の導流堤工事
  鉄板を次々に落とした様子がギロチンにたとえられて有名になった有明海諌早湾の締切堤防は、堤防内への海水の流入を防ぎ、内部に淡水湖をつくるために建設されま
 した。
  しかし、溜水は濁ります。締め切ったままだと本名川から流入する水があふれてしまいますので、時折、干潮時に海へと排水するのですが、その濁水が有明海の漁業被
 害の元凶になっています。とりわけ、排水門近くの小長井漁協組合員の営むアサリ養殖の被る被害は甚大でした。
  そのため、農水省は、排水門からの濁水を沖合に導く導流堤事業を考案しましたが、小長井漁協の松永秀則さんたちは、導流堤が建設されると、排水の度にとっていた
 漁協組合員の同意を取らなくなり、自由に排出されることになるとの理由で導流堤事業に反対の意向でした。
  2007年2月26日、農水省は諌早湾で導流堤工事を開始しました。
  農水省の工事強行に対し、松永さんらは、3月7日早朝、導流堤設置予定海域で延縄(自由漁業)及び流し網(許可漁業)を開始しました。押しかけた工事用の作業船
 が「作業の邪魔になるので移動してほしい」と要請したのに対して、「漁業の迷惑になるので作業船を移動してほしい」と逆に要請しました。漁業権と工事の関係をめぐ
 る論争が始まり、松永氏らは、携帯電話で九州農政局に連絡するなどの手法も用いながら論争を展開しました。それまでの一年間の間に私と4回ほどの学習会を持ってい
 たため、国の役人とも自信をもって論争できました。
  その結果、漁を始めて約1時間後の午前10時半、作業船が次々と工事海域を離れていき、当日の工事は中止されました。
  当日の様子を伝えた新聞記事、及び事前に私の見解を載せた新聞記事を次に掲げます。
  2007年3月8日朝日新聞記事
  2007年3月2日朝日新聞記事
  新聞報道(朝日新聞2007年3月8日)によれば、工事中止後、農水省は「強制排除はできないが、今後も工事は続行する」と表明していました。しかし、実際には工
 事強行が再度なされることはありませんでした。松永さんによれば、工事中止後、農水省と松永氏らとの間で持たれた話し合いの際、農水省のある幹部は「手も足も出ん
 」と洩らしていたといいます。7月上旬に漁民が自主的に網をあげるまで、導流堤工事は約4ケ月間ストップしたままでした。

  私の知る限り、これまで海で漁民が工事を止めた事例は以上の二例であり、田ノ浦は、三例目になります。トクサ湾の例は、漁業を営むことで止めたわけではありませ
 んから、より正確に言うと二例目になります。
  しかし、田ノ浦では、「工事を止めるために漁業を営んでいる」わけではありません。「漁業を営む結果、調査ができないでいる」だけです。この点が田ノ浦の大きな
 特徴です。
  漁民が漁業を営むことで生計を立てることができる、生活できているということは、漁民が漁業権という財産権を持っているからです。財産権を侵害するには補償が必
 要です。ですから、漁民が補償金を受け取らない限り、収用することなしには、事業を実施できないのです。原則として漁民のほうが事業主体よりも強いのです。
  有明海の漁民に「これまで、あなた方が上京して農水省等を訪ねて『埋立をやめてください』とお願いしてきたから負け続けてきたのですよ。お願いすべきは国のほう
 で、あなた方は、海で漁業を営んでいて、お願いに来た国の役人にノーと言いさえすればいいんですよ」と言ったことがあります。漁民のほうが国よりも強い、お願いす
 べきは国のほう、という真理に気づきさえすれば、埋立などできないのです(実は、共同漁業と自由漁業の権利は、収用しても効果がなく、収用よりも強い権利なのです
 が、その説明は長くなりすぎるので、ここでは省略します)。
  漁民が当たり前の日常生活を送ることが一番強いのです。それによって調査が止まっている田ノ浦の現状は、当たり前なのですが、実は画期的なことなのです。

◇2019年12月11日
 1.中電、作業工程見直しへ
  中電が作業工程を見直しする旨の記事が毎日新聞に載りました。次に掲載します。
  2019年12月11日毎日新聞記事
  11月8日以来、作業が全く進んでいないことから、見直しすることになったのでしょう。
  中電は、祝島漁民に12月16日までは作業を行わないと伝えてきています。
 2.中電が回答
  1の見直しと関連するものでしょう、中電上関原発準備事務所の大瀬戸聡所長からの清水敏保祝島島民の会会長宛て回答書が笹木副所長から手渡しされました。
  次に掲載します。
  2019年12月10日中電回答書
  清水さんから質問状を出したわけでもないのに、中電自身が質問項目まで設定し、回答してきたのは、1の見直しと合わせて考えると、これまで法的論争で答えられな
 くなっていたことあるいは答えないと言ってきたことが調査実施のネックになっていたので、回答をして事態を打開しようということでしょう。7月26日の交渉後には、
 「法的論争には一切応じない」と言っていたのに、中電のほうから回答書を送ってくるとは、この間、ボーリング調査が全く進められなかったことが、よほどこたえてい
 る証でしょう。
  しかし、いいかえれば、この回答に法的に有効な反論を加えなければ、中電は12月17日以降、調査を今度は強硬に進めてくる恐れがあります。10日に送付して16日
 まで調査休止というのは、反論作成に要する時間を考慮したものと思われます。
  10日夕刻、回答書を受け取られた清水さんから外出先にすぐに電話が入り、その後氏本さんから送られてきたpdfファイルを見たのは午後10時頃。11日朝までに反論
 書を作らなきゃいけないのか、と焦りましたが、「16日まで調査なし」と氏本さんから電話で聞いて一安心しました。
  実は、14日に卸売市場問題で仙台で講演、18日に都市計画道路問題で重要な打ち合わせがあり、ここ1週間は結構忙しいのですが、祝島の非常事態ですので、なるべく
 時間を割き、またなるべく早く、反論を作ります。
  大瀬戸所長は、これまでにもHPで紹介してきた方ですが、2011年3月11日に電話で話した際、「先生の本(当時すでに出版していた『海はだれのものか』)を熟読して
 います」と言われていただけに、漁業権と埋立の法律関係に自信を持っておられ、今回の回答を書かれたのでしょう。
  回答の内容は、広島高裁判決に全面的に依拠したもので、同判決は、すでに指摘したように、話にならないほどお粗末なものなのですが、三権分立の下では、基本的
 に判決は正しいものとしたうえで論理を組み立てなければならないので、その点が結構厄介で苦労するところです。
  ですが、埋立と漁業権についての知見・経験は、大瀬戸氏よりもはるかに上なので、既に反論の目処はついています。ご期待ください。
 3.反論及び質問書を作成しました
  11日夕方、中電回答に対する「反論及び質問書」を、ほぼ完成させました。あとは推敲だけです。
  ご安心ください。でも公開は、まだ先。
  電話で小中さんに反論及び質問書完成を知らせたところ、「早いですね。私が頼もうと思っちょった」と言われていました。
  上記の「回答に法的に有効な反論を加えなければ、中電は、12月17日以降、調査を、今度は強硬に進めてくる恐れがある」との私の予想を話したところ、「当たっち
 ょると思う、中電は、今日から台船を浮かべて、これまでになく、周到に準備している」と言われていました。
  第二の山場がやってこようとしていますが、まず大丈夫、中電が返り討ちにあうと思います。「近日公開」の反論及び質問書をお楽しみに。

◇2019年12月13日
 1.中電回答書への反論・質問書を清水さんに送付
  12日昼頃、中電回答書(12月10日付け)への反論・質問書案を推敲後、祝島島民の会清水敏保代表にメールの添付ファイルで送りました。
  近々、中電に提出されます。中電に提出後には、このHPでも公開いたします。
  市民運動では、表に現れる現象ばかりに目を向けがちですが、背後に、こうした事業者とのせめぎあいがあり、そのせめぎあいの結果として現象が生れることを、
 この機会に観察し、学んでいただければ、と思います。
  事業者とのせめぎあいで、特に大事なのは法律論争です。事業者は、法的裏付けがなければ、何もできません。ですから、法律論争で事業者を凌駕することが最も
 大事なことです。
  市民に法律論争を担うのは無理だと思われるかもしれません。
  しかし、川辺川ダム反対・荒瀬ダム撤去の運動では、木本生光さん(球磨川漁協)が河川法を熱心に勉強して、地元で15回もの連続学習会を自ら講師になって開催さ
 れ、熊本県役人も河川法の解説になったら木本さんに依頼するほどになりました。荒瀬ダム撤去の最大の功労者です。その後、木本さん以外で、あたかも自分が功労者
 であるかのようにふるまっている人がいますが、周りで騒いでいただけの人に過ぎず、木本さんが、最大の功労者であることは、地元坂本村の人は誰もが知っています。
 木本さんの取組みについては、『よみがえれ!清流球磨川』(三室・木本・小鶴・熊本共著)を参照してください。
  また、HPに掲載している、門馬好春さんも福島県中間処理施設の問題について、国と法的論争を繰り広げ、国を圧倒されています。
  そもそも、私自身、出身は工学部ですが、大学院時代以来、志布志湾の住民運動等をサポートすることをつうじて行政と闘ううえでの法律を学んできたのであって、
 大学で受けた授業が役に立ったことは一度もありません。
  ですから、市民であっても、法律論争を担うのは十分可能です。木本さんや門馬さんのような方が各所に現れることを期待しています。このHPもそれを期待して続
 けているのです。

◇12月15日
 1.ボーリング調査への呼びかけ文
  中電がボーリング調査を実施しようと田ノ浦の海に来るときには、毎回田ノ浦の浜に駆けつけて市民・支援者と共に祝島漁民を応援しておられる小中進さんからボー
 リング調査への呼びかけ文の案が送られてきました。勉強の成果があってよくできていましたが、少しだけ手を入れて次のような文案にして返送しました。
  ボーリング調査での呼びかけ文
  ① 一般海域占用許可申請書には、利害関係人たる祝島漁民の同意書が含まれていない。(憲法29条違反)
  ② 一般海域占用許可は、①の違法な申請にもかかわらず山口県は許可をしたので、やはり憲法29条違反となる。
  ③ 公有水面埋立法で「中電が県から埋立免許を得ても埋立で損害を受ける者に補償をしなければ埋立工事はできない」旨規定しています。(第8条)
  ④ 民法によれば、2000年の漁業補償契約に基づく中電の債権の消滅時効は10年です。(民法167条1項)債権は、10年間行使しないときは、消滅する。
  ⑤ すでに19年間経過し消滅しています。
  ⑥ 違法なボーリング調査の台船は帰れ!
  ⑦ 漁民の権利を無視する中電は帰れ!
  12月17日以降、田ノ浦の浜・海で①~⑦等の呼びかけを聞くことができると思います。
  中電が「協力をお願いします」と祝島漁民に頭を下げてお願いしなければならなくなっているのは、①及び②を中電・山口県交渉を通じて引き出したからです。
  とりわけ、「占用許可が憲法違反にならないことを説明してください」との質問に山口県が沈黙するしかなかったことが決定打です。
  よくわからない方は、11月11日山口県交渉録音起こし(11月17日掲載)を熟読してください。
 2.中電回答書への反論・質問書を中電に送付
  清水さんから 中電回答書への反論・質問書を16日に届くよう中電に送付したと電話で伺いました。
  ですから、明日以降、反論・質問書をHPにも掲載できることになります。

◇12月16日
 1.「電源開発等に伴う損失補償基準」及び同細則
  山口県交渉で争点になった「電源開発等に伴う損失補償基準」及び同細則を情報公開請求をつうじて入手しましたので、次に公開します。
  やはり、当然のことながら、「公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱」に基づく内容になっています。
  電源開発等に伴う損失補償基準
  同細則
  この基準及び細則は、経産省が極秘にしてきた文書です。
  これらは、資源エネルギー庁の通達として出されているにも関わらず、ネット検索しても見つけることはできません。それどころか、ネット検索でヒットする
 「レファレンス事例詳細」(レファレンス協同データベース資料)には、埼玉県立久喜図書館からの照会に対し、「『官報』『基本行政通達』『通産省公報』
 の各該当部分になし。…インターネット上の<官報関連Search><電子政府の総合窓口>にもなし。国会図書館にも照会したが、資料はないとの事。情報公開請求の
 手段があることを伝え、終了とする」と回答したことが記載されています。官報や通達集にも記載されず、国会図書館に照会しても「ない」と答えられるとは、経
 産省が、如何に極秘にしてきたかを示しています(極秘にしてきたことを実感できるので、レファレンス事例詳細を以下に掲載します)。
  レファレンス事例詳細
  「レファレンス事例詳細」を見て、経産省に情報公開請求をしたのですが、経産省の情報公開は、農水省と比べて、はるかに手間がかかります。経産省の情報公
 開室を訪ねても、デスクには誰もおらず、ベルを鳴らしてようやく隣室から担当者が来ます。そこで書類に記入して提出しても、その後二回、郵送されてきた書類
 に記入し、収入印紙を貼って郵送する手続きを経なければ、入手できません。ネットで申し込める農水省とずいぶん違います、経産省が如何に情報公開に後ろ向き
 の姿勢か、を物語っています。
  行政は、法的根拠に基づかなければ、何もできません。いいかえれば、行政の行為には、必ず法的根拠が必要です。
  ですから、行政と闘うには、行政の行為の法的根拠を洗い出し、その法的根拠にきちんと基づいた行為をしているか、さらには、法的根拠自体に問題はないか、を
 検討していくことが重要です。
  それは、とても根気のいる作業ですが、そうした作業を一切することなく、「抗議文」や「声明文」を出したり、「べき論」を展開するだけの運動があまりにも多
 すぎます。そんな手法は、仲間内だけで通用する言葉で気勢を挙げているだけに過ぎず、行政にとって痛くもかゆくもありません。何の攻めにもなっていません。
  苦言を呈しましたが、いわゆる住民運動や反対運動が、十年一日のごとく、従来のパターンを踏襲している現状を少しでも変えたいと思うが故の苦言ですので、
 一つの見解として受け止めていただければ幸いです。
  苦言を頭の片隅におきながら、上掲基準及び細則をぜひ活用してください。
  なお、上掲基準及び細則の一部に要綱に反している規定がありますが、それについては、後日、記すことにします。
 2.中電、ボーリング調査の中止を発表(反論・質問書及び資料も掲載)
  速報です。午後3時50分頃、小中さんより「中電が、1月31日までのボーリング調査の中止を発表した」旨の電話が入りました。
  中止の理由は発表していないそうですが、小中さんは「熊本論法の成果」と言ってくださっていました。
  清水さんが16日に届くように送った、と言われていましたので、中電に届いたことが確実な午後5時頃掲載しようと思っていましたが、届いたことが判りました
 ので、反論・質問書及び添付資料を次に掲載します。
  2019年12月12日付け反論・質問書
  資料1.吉田正雄参議院会議録
  資料2.「公共用地の取得に伴う損失補償基準細則」第7
  資料3.『漁業補償実務資料集成』第2章第3節
  反論・質問書及び添付資料を熟読していただければ、ボーリング調査のみならず、埋立工事も、したがって上関原発建設も同じ論理によって不可能になったこと
 がお判りになると思います。
  40年あまりも原発計画に苦しめられてきた祝島の皆さん、おめでとうございます。

◇12月17日
 1.中電HP上の調査中止発表記事
  小中さんより中電のHP上のボーリング調査中断の発表記事をFaxで送っていただいたので、掲載します。中電のHP上で見ることもできます。
  中電HP上の調査中止発表記事
  当然ではあるでしょうが、自らが占用許可申請の際の「利害関係人」に祝島漁民を含めなかったこと、すなわち憲法違反を犯したことには触れていません。
  もちろん、原発建設が不可能になったことにも。
  しかし、中電も、もうそのことには気づいたはずです。

◇12月20日
 1.長周新聞2019年12月18日
  長周新聞2019年12月18日に「中電がボーリング調査を断念」の記事が一面トップに掲載され、私のコメントも紹介されました。
  紙面及び私のコメント(拡大してWordファイルにしたもの)を次に掲げます。
  長周新聞2019年12月18日
  私のコメント
  大手新聞が、祝島漁民が釣り漁業を実施していることを「抗議活動」と表現し、中電の違法な占用許可申請及び山口県の行なった違法な占用許可の違法性を全く
 指摘していないなか、長周新聞が法律論争を紹介してくださっていることは、大変有難いです。
 2.中電回答及び反論・質問書を理解することが鍵
  中電は報道に「来年3月か4月頃、占用許可を再申請する」旨、伝えているようです。
  しかし、再申請するには、今回の占用許可申請及び占用許可が違法であったことを認めなければなりません。また、中電は、反論・質問書に答えなければなりま
 せん。いずれも極めて困難ですから、再申請はないと思います。
  とはいえ、再申請を防ぐために万全を期す必要があります。その最も効果的方法は、中電の回答書及び反論・質問書の理解を広めるとともに、再申請の際には、
 今回の申請が違法であったと認めること、及び反論・質問書の質問①~⑧に回答することが必要であると主張することだと思います。
  その意味で、次に中電の回答書及び反論・質問書を改めてまとめて掲げておきます。
  2019年12月10日中電回答書
  2019年12月12日付け反論・質問書
  資料1.吉田正雄参議院会議録
  資料2.「公共用地の取得に伴う損失補償基準細則」第7
  資料3.『漁業補償実務資料集成』第2章第3節

◇12月24日
 1.たんぽぽ舎MLに記事掲載
  脱原発に長年取り組んでおられる「たんぽぽ舎」のMLニュースNo.3824に長周新聞12月18日記事を載せてくださいました。
  実は、たんぽぽ舎からMLに「一カ月に一度ほど、寄稿してください。既出のものでも結構です」と依頼されていたのでした。その第1号になります。
  長周新聞記事は、12月20日に掲載済みなので、前文だけ次に掲げます。
   |  今後の民衆運動に大きな希望と勇気を与えてくれた
  |  祝島の「権利の主張」
  └──── 熊本一規(明治学院大学名誉教授)
  中国電力は、2019年11月8日から2020年1月30日に予定していた
 上関原発に関する海上ボーリング調査に全く手を付けられないまま、
 12月16日に来年1月30日までの工事の中止を発表しました。
  発表の背景にある法律論争及びその経緯について、長周新聞12月
 18日にコメントを載せましたので、以下に紹介します。
 なお、より詳しくは、私のホームページ
 http://www.kumamoto84.sakura.ne.jp/ をご覧ください。
 2.毎日新聞記事
  小中さんから毎日新聞12月24日記事を送っていただいたので次に掲げます。
  2019年12月24日毎日新聞
  松本記者は上関原発を熱心に取材されてきていますが、「抗議活動」という表現を使われているのが気になります。また、11月11日県交渉にはおられなか
 ったせいか、「占用許可が憲法29条違反にならないことを説明してください」との質問に県が沈黙せざるを得なかったことに全く触れられていないことも物足
 りません。対照的に、法律問題を丁寧に紹介した長周新聞の健闘が光ります。

◇12月27日
 1.小中進さんのブログに中電回答及び反論・質問書を掲載
  小中進さん(原発いらん!山口ネットワーク代表)のブログに中電12月10日付け回答書及びそれに対する反論・質問書が掲載されました。反論・質問書の日付は、
 清水敏保さんが送って中電に届く日であった12月16日付けになっています。
  小中進さんブログ
  小中さんも書かれていますが、中電が、8月1日に「今後、法解釈について一切応じない」と答えておきながら、12月10日付け回答書を送ってきたのは、ボーリン
 グ調査が全く進まないことによほど困ったからなのです。
  中電12月10日付け回答書及び反論・質問書は、近々、祝島のHP又はブログにも掲載される予定です。
  なるべく多くの方が、中電の回答書及び反論・質問書を読んで理解されることが、ボーリング調査のみならず埋立・原発建設を止める大きな力になります。
  拡散も大歓迎。
  皆さんのご協力をよろしくお願いいたします。
 2.小中進さんのブログをリンクに追加
  この機会に、小中進さんのブログをリンクに追加しました。
  小中さんと知り合ってから16年余り経ちますが、一貫して熱心に上関原発反対運動に取り組み続けておられます。早朝に「上関原発反対」を訴える辻立ちを11年余
 りも続けてきておられる凄い方、スーパーマンです。

◇12月29日
 1.毎日新聞記事
  小中さんから毎日新聞12月29日記事を送っていただいたので次に掲げます。
  2019年12月29日毎日新聞
  要するに、ボーリング調査が中止されたことが埋立免許に影響を及ぼす恐れがあるという記事です。
  しかし、ボーリング調査が中止された背景にある中電の12月10日付け回答、及びそれへの反論・質問書(日付は、中電に届いた12月16日付けになっています)を熟読
 すれば、ボーリング調査のみならず、埋立工事もできなくなったことが明らかになるのに、またそれが一大スクープになるのに、そこに突っ込んだ記事を書かないのは
 いかにももったいないことだと思います。

◇ 2020年1月7日
 1.上関町に配布するチラシ
  小中さんから上関町に配布するチラシの案が送られてきて、手直しを依頼されましたので、数か所手入れをして返送しました。
  数か所手を入れたものの、法的ポイントもかなり理解されてきたようです。
  近々、ほぼこれと変わらないようなチラシが上関町の全世帯に配布されることになりますので、掲載しておきます(正式なものが届きましたら、また掲載するかもし
 れませんが)。
  上関町に配布するチラシ
  ボーリング調査中断を勝ち取り、勢いづいておられる様子が伝わってくるようなチラシです。シール投票の結果(上関原発反対が78.4%)も興味深いです。

◇2020年1月9日
 1.たんぽぽ舎MLニュースNo.3829
  たんぽぽ舎MLニュースに、拙稿「電力会社の損失補償基準をめぐって」が掲載されましたので、次に紹介します。
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3829
  たんぽぽ舎MLニュースへの寄稿は、共同代表の柳田真さんや内海洋子さんからの依頼で昨年12月から始めました。依頼は「二週間に一度くらい」ということだったの
 ですが、二週間に一度は重たすぎると思いましたので、「ひと月に一度程度、かつ不定期でよければ」ということで了解してもらいました。
  今回は、やはり上関原発ボーリング調査中止に関連して「電力会社の損失補償基準」について書きましたので、一回目からあまり間をおけないほうがよいと思い、1月
 7日に送信したところ、早速掲載していただきました。
  予想していなかったことですが、本HPとリンクさせれば「電源開発等に伴う損失補償基準」のような重要資料を拡散できるので、たんぽぽ舎MLに寄稿できるように
 なったのは大変有り難いことです。
  今回の掲載を契機として、国が極秘事項としてきた「電源開発等に伴う損失補償基準」が広く知られるようになること、そして何より脱原発運動に、このような資料を
 丹念に収集し、蓄積する習性が根付くことを期待しています。
  上関原発ボーリング調査中止に関しては、あと二回ほど連載する予定です。

◇2020年1月11日
 1.ボーリング調査、再開のめど立たず
  中国電力清水社長は、10日村岡山口県知事との面談後の記者会見で、記者からの質問に対し、ボーリング調査の占用許可の再申請時期は「いつごろとは申し上げる状況
 にない」と述べました。昨年12月16日に「中断」(実質的には1月30日まで予定していた調査の中止)を発表した際には「来年3月か4月頃、占用許可を再申請する」と述
 べていたことから大幅に後退し、「再開のめどは立っていない」ということです。HP12月20日に「中電は報道に『来年3月か4月頃、占用許可を再申請する』旨、伝えて
 いるようです。しかし、再申請するには、今回の占用許可申請及び占用許可が違法であったことを認めなければなりません。また、中電は、反論・質問書に答えなければ
 なりません。いずれも極めて困難ですから、再申請はないと思います」と書きましたが、その通りになりつつあります。
  中電の記者会見を伝えた毎日・読売の記事を小中さんから送ってもらいましたので、次に掲げます。
  ボーリング調査の再開、目処立たず
  記事では、「再開のめどは立っていない」旨の発言を掲載しているものの、見出しでは、発言内容の後退が目立たないように工夫されていますので、記事内容をよく読
 まないと判り難くなっています。権力に忖度しているからでしょう。相変わらず、祝島漁民の当たり前の操業を「抗議行動」と表現しているのも、そのためです。
  実は、昨夜、小中さんから電話をいただき、テレビでの清水社長の元気のない記者会見ぶりの話も伺いました。新聞では活字になるのでごまかせますが、テレビでは落
 胆した表情は隠せないようです。
  今回の清水社長発言は、12月16日に「反論・質問書」を一読してボーリング調査の中止を発表したものの、その後、「反論・質問書」を子細に検討すれば、何とか打開
 策が見つかるだろうと思っていたところが、いくら検討しても打開策が見つからないために、言わざるを得なくなった方針後退発言だと思います。中電の12月10日付け回
 答書及び、「反論・質問書」を子細に読まれれば、皆さんにもお分かりになるはずです。

◇2020年1月13日
 1.1月10日中電記者会見についての3紙記事
  氏本拓さんから1月10日清水中電社長の記者会見についての3紙記事を送ってもらいましたので、次に紹介します。
  毎日新聞
  中国新聞
  山口新聞
  ボーリング調査の再開時期について、「いつ頃とは申し上げる状況にない」(毎日),「早ければ4月にも」(中国),「検討中」(山口)と微妙に表現が違っていますが、目
 処が立っていないことには違いありません。
  また、いずれも「抗議活動」という表現を使っていますが、祝島漁民が度々「抗議活動ではない、釣り漁業を営んでいるだけだ」と説明しているにも関わらず、表現を
 変えないのには呆れるばかりです。中電の意を受けた悪意に基づくものと批判されてもやむを得ないでしょう。
  「損害賠償請求をするつもりはない」との発言も紹介されていますが、祝島漁民に何ら違法性はないので、できるはずがありません。

◇2020年1月16日
 1.1月14日中電記者会見についての新聞記事
  小中さんと氏本さんから1月14日清水中電社長が上関緒長を訪ねた際に行なった記者会見の記事を送ってもらいましたので、次に紹介します。
  毎日新聞
  中国・毎日・山口新聞
  朝日新聞
  朝日記事にある"祝島側の理解をどのように得るのか"に対しての氏本さんのコメントは、次のサイトに掲載されているそうです。
  氏本さんコメント

◇2020年1月21日
 1.広島高裁1月15日埋立免許取消控訴審判決について
  1月15日、上関原発に関する埋立免許取消訴訟の控訴審で広島高裁は却下(原告適格なし)の判決を出しました。
  同判決を伝えた毎日新聞記事、及び毎日新聞デジタルのURLを次に掲げます。
  広島高裁1月15日判決に関する毎日新聞記事
  毎日新聞デジタル
  本HPに書くかどうか迷いましたが、上関原発に関心をお持ちの方にとって、どう受け止めればよいか、重要な問題でしょうから、私見を記すことにします。
  結論から言うと、私は、埋立に関して埋立免許取消を争うのは、やらないほうがいい、と思っています。何度も相談を受けたことがありますが、そう答えています。
  なぜなら、今回のような判決になることが目に見えているからです。
  公有水面埋立法は、4条3項で「埋立施行区域内に水面権を持つ者の同意があれば、埋立免許を出せる」旨、規定しています。そして、5条で水面権者を漁業権者等の
 四者に限定しています。そのため、判決は、埋立免許取消訴訟の原告適格も水面権者に限られるとするのです。
  祝島漁民の漁業は、許可漁業・自由漁業です。許可漁業・自由漁業も、それが「社会通念上権利と認められるまでに成熟した場合」には権利になるのですが、判決は、
 5条の漁業権者は免許を受けた漁業権者に限られる、とするのです(この点は厳密に議論すれば争えないわけではありませんが、裁判官は既往の判決に安易に従うので、
 争っても無駄になります)。
  そのため、許可漁業者・自由漁業者である漁民が埋立免許取消を争っても、敗訴するのは目に見えているのです。これまでの多くの判例から、そのような判決になるの
 は目に見えているので、埋立免許取消の争いはやめておいた方がよいのです。
  埋立を止めるには、埋立免許取消で争うのではなく、「補償金の不受理」で争うほうがはるかに有効な方法です。現に、上関原発では、祝島漁民が補償金を受け取らな
 いために埋立工事ができないでいることは、すでに十分に証明されています。
  埋立免許は2008年に出されており、その後、延長を重ねて今でも存続し続けています。しかし、埋立免許が存続していても、漁民が補償金を受けとらないかぎり、埋立
 工事はできないのです。
  また、埋立免許は、免許を受けた者に埋立施行区域を排他的に使用できる権利を与えるものではありません。もしも、埋立免許取得者がそのような権利を持つならば、
 今回のボーリング調査で、何も「一般海域占用許可」を得なくても中電はボーリング調査を実施できたはずです。ボーリング調査も、利害関係人たる漁民の同意がなけれ
 ば実施できないのです。
  以上のことから、埋立免許取消で争うのは、やらないほうがいいという見解を理解していただけるでしょう。

◇2020年1月26日
 1.広島高裁1月15日判決   氏本さんが広島高裁1月15日判決を送ってくださいましたので、次に掲載します。
  広島高裁1月15日判決
  1月21日にHPに記したとおり、許可漁業者・自由漁業者には埋立免許取消訴訟の原告適格はない、との判決でした(判決文の黄色マーカー部分をご覧ください)。
  これまでの多くの判例に照らせば、判決がこうなるのは目に見えているのに、全く同様の訴訟を起こして敗訴を重ねるのは、漁民・住民のエネルギーやお金の無駄遣
 いであるうえ、判決により漁民・住民が違法なことを主張しているような印象を社会に与えます。お金や時間を費やした原告も敗訴で気落ちしてしまいます。プラスに
 なるどころか、マイナスになるだけの裁判、有害無益な裁判があまりにも多すぎます。なかには、弁護士費用は要らないから、と言って始めておきながら、途中から寄
 付を半強制的に募るような裁判も珍しくないようです。
  提訴する際には、弁護士の言いなりになるのではなく、これまでの判例をはじめ、関係する法律を十分に調べたうえで提訴することが重要です。インターネットで判
 例検索もできるようになりましたから、事前の調べは、漁民・住民にも十分可能です。

◇2020年2月10日
 1.たんぽぽ舎MLニュースNo.3854
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3854に、拙稿「本丸は『事業者と民の関係』にある」が掲載されましたので、次に紹介します。
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3854

◇2020年2月26日
 1.県下に一斉に撒くチラシ
  小中さんから、「原発いらん!山口ネットワーク」が山口県下に一斉に撒くチラシ案が送られてきました。大変よくできていて、手を加える点が一つもありませんで
 した。熱心に勉強されてきた賜物です。
  近日中に撒かれるとのことですので、次に掲載しておきます。
  原発いらん!山口ネットワークのニュースレター

◇2020年2月28日
 1.チラシの表裏
  26日に紹介したチラシの裏面も送っていただきましたので、次に表裏を合わせて紹介します。
  原発いらん!山口ネットワークのニュースレター(表裏)

◇2020年3月2日
 1.社会新報2020年2月26日号
  山秋真氏から「『上関原発』新設計画はいま」という記事が掲載された社会新報を送っていただきましたので、次に掲載します。
  社会新報2020年2月26日号

◇2020年3月22日
 1.たんぽぽ舎MLニュースNo.3886
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3886に、拙稿「権利に基づく闘い」が掲載されましたので、次に紹介します。
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3886

◇2020年4月10日
 1.山口ネットニュース第2号
  原発いらん!山口ネットワークのニュース第2号(2020.3.15)が届きましたので、次に掲載します。2月26日に掲載したもののカラー版になります。
  原発いらん!山口ネットワークニュース第2号
 2.笹木副所長の清水さんへの口頭説明
  中電は、昨年12月16日にボーリング調査を中断した際、報道に、今年3月か4月頃、占用許可を再申請する旨、伝えていました。
  そのことについて、12月20日のHPに次のように記しました。

  中電は報道に「来年3月か4月頃、占用許可を再申請する」旨、伝えているようです。
  しかし、再申請するには、今回の占用許可申請及び占用許可が違法であったことを認めなければなりません。また、中電は、反論・質問書に答えなければ
 なりません。いずれも極めて困難ですから、再申請はないと思います。

  この件に関し、3月27日に上関原発準備事務所の笹木副所長が清水敏保さんに口頭説明したそうです。清水さんが書きとめて送ってこられたファックスを次
 に掲載します。
  笹木副所長の口頭説明
  清水さんからファックスを送っていただいたので、正式に文書で回答するよう要求してほしい、と依頼し、その旨清水さんが笹木副所長に要求されたのです
 が、「文書では回答しない。12月10日回答書は船上で熊本先生から要求されたので例外的に回答したまで」との返答だったそうです。
  笹木副所長の口頭説明の内容は、12月12日付け反論・質問書への回答に全くなっていません。2019年ボーリング調査の海域で釣り漁業を営んでいた祝島
 漁民は2000年補償契約の時点で釣り漁業を営んでいた祝島漁民と異なるのに、あいかわらず「2000年補償契約を交わした」と言い張っていることだけからも
 回答になっていないことは明らかでしょう。
  この口頭説明の内容に基づけば、新たな占用許可申請は、前回申請と全く同様に祝島漁民を利害関係人に含めずに申請することになりますが、そんな再申請で
 海面占用許可を得たところで、また昨年11月~12月と同様に、祝島漁民に「ボーリング調査にご協力ください」と依頼して断られることを繰り返すほかありま
 せん。
  中電がこのような口頭説明をしたということは、再申請をあきらめたということでしょう。

◇2020年4月16日
 1.たんぽぽ舎MLニュースNo.3909
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3909に、拙稿「権利に基づく闘い その5」が掲載されましたので、次に紹介します。
  現在、喫緊の問題になっている「休業要請と補償」の問題が「権利に基づく闘い」に大きく関連しますので、それについて書いてみました。
  たんぽぽ舎MLニュースNo.3909

◇2020年4月17日
 1.中電、調査再開を10月に予定
  中電は、あきらめていませんでした。
  昨16日、3~4月に予定していたボーリング調査を10月に延期して再開する旨、発表しました。
  発表内容を伝えた、16日のNHK報道、及び17日の毎日新聞記事を小中さんから送っていただきましたので、次に掲げます。
  16日NHK報道
  17日毎日新聞
  9,10月頃、また山場が来そうです。
  昨年11,12月に繰り広げた中電との法律論争を多くの人が理解することが力になりますので、HPを活用していただければと思います。

◇2020年6月15日
 1.小中さんからの質問と回答
  小中さんから、会合で出た質問がFaxで送られてきて、それについての回答を送りました。
  埋立免許と漁業補償に関して市民が素朴にもつ質問で、HP読者の皆さんにも参考になると思われますので、質問・回答を掲げておきます。
  質問
  回答